さそり座ドア
 メキシコボーダーのゲートで「青信号」で歓迎(Welcome to Mexico)してもらって、米国のラレド対岸のメキシコ側ヌオヴォ・ラレド(Nuovo Laredo)の街に入る。
ここは米国側ラレドの街と一体化した特別区という雰囲気がある。
ただ、街の様子が一気に変貌してしまうし、英語表記が全くない「外国」になってしまう。
たったの5分でこれだけ変わってしまうのか!と驚き、うん、久しぶりの驚きである。
 「久しぶり」と表記したのは、まだEU統合される前、フランスからドイツにライン川を越えて入ると雰囲気が一変してしまうことに驚いたのと同じ、いや、それ以上の驚きかも知れない。
私が以前、駐在していたところはスイスにもドイツにも近く、3ヶ国がひしめき合っていたところ。
ライン川を越え、ドイツ側に入ったところにMickey-D(マック)が店を構えていた。
そこにはいろいろとお世話になったモノだ。まずは料金が全てドイツ語、店員もドイツ語・・・こんなのは当たり前だが、あのGlobal Standardであるはずのマックのメニューがフランスとはガラッと異なるのだ。
仏のマックは日本とほぼ同じメニュー、ところがドイツマックには「マック・リブ」というオリジナルと思われるのがあって、これを最初に食ったときは「てりやきバーガー」風で美味しいと感じた。
バンズもGlobal Standardである丸形ではなく、細長いホットドッグ風。
「マックリブ」に出会ってからだいたいドイツマックではこれが私的定番となってしまった。
 メキシコの話しに戻って、

(これがメキシコ側・ヌオヴォ・ラレドの街)

 無事に「青信号」に迎えられたが、ヌオヴォラレドの入国管理局に出向き、メキシコのビザを取得せねばならない。

 どこも「入国管理局」は同じ光景が繰り広げられている。「行列」がキーワードであると私は思っている。この国境を隔てたリオグランデ川岸にある入国管理局に入ると、ところがこの「常識」を覆すように人がほとんどいなく、カウンターで入国許可証に必要事項を書込み、パスポートを添えて税関職員に渡すとパスポートにハンコを押してくれ、許可証とともに返却してくれる。
「さあ、ようやく終わったぞ!」と思った矢先、次は別の窓口に行って、入国許可手数料を支払わねば鳴らないことを教えられた、そっか~、お金がいるんだ、まあ、仕方ないか・・・。
と、別の窓口に行ってお金を払おうとしたら、スペイン語の嵐、さっぱり分からない、とにかく雰囲気ではここはお金を払うところじゃない、とでも言っているよう。
どうやらいつの間にか、申請・支払いの場所が変わってしまっていたようだ。車に乗って、新しい支払場所に行く。 入った瞬間、目に飛び込んできたのは「常識」である行列だった。
窓口らしきものは10カ所以上開いていて人が全てその窓口に立って、中にいる係員らしきのと話しをしている。
 仕方ない、待たねば、ほんの15分ほど前に常識を覆してくれた矢先にまた常識に戻ってしまった。
「やっぱり、な」が。
 ここで、ラテン風時間経過を味わうことになる、そしてラテン風「ケセラセラ」も。
ようやくのこと順番が回ってきて窓口に。
ここにいたお兄さん、ほんと、手が遅い、もっとてきぱきとやってよ!、こっちは今から約200km離れたモンテレーまで行かないといけないんやで!って言いたいようなスローライフを満喫しているお兄さん。
手際よくすれば多分、仕事の能率は75%は向上するやろな、という感じ。
今回は私含め3人がこの入国許可+手数料の対象者。 ここでまたまた???が。
まずは同行者A : 支払いは現金、237ペソらしい、それをUSドルで支払える。USドルで24.65。
Aは25.65ドルを出す、さてお釣りはちゃんと返ってくるだろうか??
期待にドキドキ(って大げさ?)しているとちゃ~んと1ドル紙幣が返ってきた。「やるね~、お兄さん、手は遅いけどいいよ、なかなか・・・」
私 : 支払いは現金、Aと同じ、25.65ドルを出す。もうこの時点で私は1ドル紙幣が返却されることで確信を持っていたし、それ以外のことが起きるはずが無いと。
ところが何と!、コインで1ドル以上のお釣りが返ってきた!!
おいおい、入国許可代って政府のモンやろ、ええんか?って。とにかく人によって価格が変わるのだ。
もう高級寿司屋で恐ろしくて頼めない「時価」っていうやつ。
これを見て同行者Bはカードで支払った、が、これがうまくレジスターできないらしく・・・。
こういうところではちょっとカードで支払うのは抵抗あるね。
 ここも同じだが、とにもかくにも「英語」表記が一切無い、また係員も「英語」を話さない、スペイン語オンリーの世界。ほんと、スペイン語は少しでいいから話せるようにしたい、という学習意欲が出てきたのも確かだ。

「青信号」に歓迎されておおよそ1時間、まあとにかく良かった。
とにかくこれで終了!、無事に晴れてメキシコに入ることができたのだ、おめでと!

= to be continued = 次回はモンテレーまでのルート風景と空港手続きで~す。