


アメリカに社命で駐在して早4ヶ月、かなり早い時期にメキシコに出張へ行く機会に恵まれた。
今回はものすごく治安が乱れていて危ない!(・・・という噂)と言われている首都・メキシコシティではなく、米国・メキシコ国境近くのLaredo、Monterreyの2カ所の最新情報収集が目的だった。
私の住む街にはメキシコ人も多く、街中に公用語であるスペイン語も氾濫している。また本当に日本人の口に合うメキシコ料理のお店も数多くあり、日頃からメキシコは凄く近い存在である。
メキシコと言えば、1968年のオリンピックが印象的。またメキシコで開催されたワールドカップサッカーも。オリンピックでは高地(標高2,500mくらい)のせいか、3段跳びでは超人的な世界記録が生まれたし、確か、君原選手がマラソンで銅メダル(だったと思う)を取った記憶もうっすら覚えている(何せ、小学生だったからね)。
また、プロボクシングで世界タイトルマッチもメキシコ人チャンピオンが数多く日本にやって来て、こっぱみじんに日本人挑戦者を蹴散らかしたことも印象深いモノだ。
まあ、私にとってはメキシコは小さい頃から身近な存在だったと感じている。
なかなか観光では行かないLaredoにあるメキシコ料理の店を今回は紹介したい。
Laredoは米国のメキシコ国境に接した街で、リオグランデ川を隔てるとその先はNuovo Laredoと呼ばれるメキシコの街になる。Nuovo Laredoはまあ言ってみれば新大阪のような感じ。
翌日メキシコに入る前に米国のLaredoという街にあるメキシコ料理レストラン「Palenque」。
何がこのお店を有名にしたかというと、ついこの前まで熾烈な予備選挙を繰り広げたヒラリー・クリントンさん(残念ながら負けたけどね)が遊説中にこのお店で旦那の元大統領と決起集会パーティーを開いたというお箔付きのお店。(噂に寄ればこのパーティー券はお一人1,000ドル!だったらしい)


これがメニュー。そんなに高くなく20ドル程度で結構な一皿が提供される。


特徴はとにかく肉や海鮮、野菜、豆のペーストなど好きなモノを小麦粉かとうもろこしの粉で焼き上げた皮に包み込んで食べる。これがいわゆる「メキシコ風手巻き寿司」でとても食が進む。
もちろんピリッと辛い香辛料のソースなどを好みで垂らしてアクセントを楽しむのも良い。
ただ、私自身はハラペーニョという強烈な辛さを持つ、しし唐辛子のようなのはダメ。
これはほんとに強烈な辛さである。
手巻き感覚で食す、メキシコ料理は何かラテン風の明るく、ワイワイとやる雰囲気がオーラとして出ていてこの感覚はスペイン料理などにも十分そのルーツがあることを示してくれている。
やっぱりラテンの国は良いなぁ・・・・・。
で、この手巻き感覚のメキシコ料理にはやはりテキーラがバッチリと似合うらしいのだ。(私は酒が苦手なので別にどちらでもいいが) この「Palenque」でも例外ではなく、最高級のテキーラを供してくれる。同席した仲間はビールもそこそこにテキーラを注文。
このサービスがまた凄く憎たらしい、何故か?、冷凍庫で冷やしたテキーラ(凍らないのでドロっとした)をグラスに注ぎ、それに付属して小さなグラスに赤いサングリアジュースと緑色のライムジュースがセットで出てくる。まず白(テキーラ)→赤→緑→テキーラに戻る・・・という飲み方をするのが最高らしい。
もうこのローテーションでお気づきかと思うが、これはメキシコ国旗の色だよね。
「Palenque」で味わうメキシコ料理、さあいよいよ明日は国境を越えてメキシコに入るのだ。
ここでまずはメキシコ入国のプロローグを味わうのも良いモンだ。