今回は私が住んでいる都市でNo.1と言われるステーキ・ハウスの紹介です。
お店の名前は「Ruth's Chris」 YahooやGoogleで○○○(=町の名前)・Steak Houseと入力すると真っ先にこのお店がヒットします。(URL www.RuthsChris.com)
全米の主な大都市には必ず1店舗あり、米国以外にはカナダ、メキシコ、アジアでは香港と台湾にも出店しています。
 これまでこちらにやって来て何度か「Steak House」なるものに行ったことがありますが、どこもダイニング・ホール手前にWaiting Barがあって大画面のモニターが何個かあり、そこでスポーツ放送が繰り広げられていてもの凄く賑やか、ワイワイ、ガヤガヤと席に案内されるまでにここで談笑するといった感じのお店ばかりでした。ダイニングホールもかなり賑やかで注文を取りに来てくれるお兄さん、お姉さんの料理の説明もはっきり聞こえない(って英語理解力の問題かも知れませんが・・・)ぐらい。
 一方、「Ruth's Chris」は超高級レストランの雰囲気、そう、フランスで何度か経験したミシュランの3星のような雰囲気。駐車場はバレット・パーキングスタイル(これが本当にセレブの雰囲気をたったの5ドル程度で味わえる)で店の正面の車寄せに着けるとささっと駐車場係のお兄さんがやってきてキーを付けたまま客はお店の中へ、というパターンです。
 ダイニングホールの入り口には、これまたフランスの3星レストランそのものの、ウエイティング・バーがあってゆっくりと食前酒を味わえる。ダイニングホールはかなり照明を落とした落ち着いた雰囲気で、黒のエプロンを着け、颯爽と動き回るギャルソン(この店では敢えてこう呼びたくなってくる)がおもむろにテーブルにやってきて食前酒を勧める。私はアルコール系はダメなのでスパークリング・ウォータを注文、タイミング良くサービスされ、分厚いメニューを渡される。
 ここにはアペタイザー、メイン、サイド・・・が書かれているのは当然だが、面白いのは「肉の種類」、「焼き方の説明」「肉の種類に合うワイン」がずらずらと約2ページにわたり書かれている。
さすがに単身赴任の私が一人ではこういったお店にはまず行けないので駐在員夫婦と一緒に行ったが、彼らはかなりのワインフリーク(特にブルゴーニュ好き)、ただご主人の方があまり肉を好まないので彼はアペタイザー3種類攻めで奥さんと私がステーキを注文した。
(この国ではアペタイザー→メイン〈ステーキ〉というパターンは絶対に完食できる代物では無いことはすでに経験済み)
アペタイザーはこれも3星とほぼ匹敵するレベル、クラブ・ケーキ、マッシュルームの詰め物など分けてサービスしてもらったが、やっぱりアメリカは食のレベルは相当高いと認めざるを得ない。
ステーキは私=Rib Eye(これがロース肉風で私はこれが一番好き)、奥さん=Filet(これはどちらかというとあっさり風のフィレ肉)。焼き方などはギャルソンのお勧めでミディアム・レア。
塩と胡椒が軽くしてあるだけの単純なもの、でもね~、本当に美味しい肉って塩・胡椒だけで食すのが一番、まさにSimple is the best !。
「普通」のステーキハウスと違って、このお店はステーキの量が選べない(普通は12oz、16oz・・・など量を選べる)が恐らく一番美味しく食べれる量ってのをちゃんと心得ているからかも知れません。
多分、Rib Eyeで約300gぐらいか?、でもとってもジューシーで軽く食べれる量。このお店はチャコールで程よく表面をこんがりと焼いたあと、お皿に乗せてそれをオーブンで焼くという独特の方法を取っているようでお皿がグラタンをサーブされるようにめちゃくちゃ熱く、食べ終わるまでお皿が熱いまま、この辺りの演出は凄く憎たらしい・・・。
 このようなお店にもかかわらず、メインのステーキで35ドル程度、ワイン(銘柄等は全く覚えていないけどブルゴーニュ、で70ドル程度だったらしい)入れて3人で200ドルちょっと(これにチップが約20%加える)。3星なら多分1名様のお値段。
 デザートなどを勧められたがやはりアメリカは単品で十分。ここは落ち着いてステーキそのものを堪能できるお店、また来たいなと思わせられながら例のお店の入り口の駐車場係のお兄さんに車を正面まで持ってきて貰ってお店を後にしました。