ご覧いただき有難うございます、スタッフの高見です

今回は休日シリーズ in リカマンウイスキーメッセ2023編です
久しぶりのイベント参加という事で、今年はどんな出会いがあるのか非常に楽しみにしていました。
備忘録的な更新となりますが、ご興味のある方は最後までお付き合いくださいませ

まず最初に訪問したのはこちらのサイズ酒販さんです。
ブースに出されているウイスキーはイスラエル産のウイスキーのM&H。
サイズ酒販さんはその正規輸入代理店になります。

今年のWWA 2023で「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞し、一躍話題になったのも記憶に新しいです。

気持ち的には右端から全部お願いします!と言いたいところなのですが、何せ真夏の開催。
帰る時の余力も考えないといけないので、ここではスタンダードボトルであるCLASSICと、賞を獲得したElements Sherry Caskの2種類を頂きました。
シェリーの方はキャラメルのような香り立ちが印象的で、口に含むとややアルコールのアタックは感じますが重たすぎず、甘みとビターチョコのような余韻の展開が心地良く感じました。
金額でみても6000円程で買えるわけですから、ボトル購入の選択肢としては十分に候補に挙がりそうな出来。素晴らしかったです。
一方クラシックは初めての方にもウケの良さそうな優しいバニラ香が印象的で、口に含んでからのキャラメルのような印象に蜂蜜感という、入門オススメ要素が詰まっていそうな構成でした。
エンジェルズシェアも通常よりかなり多いとの事で、熟成が早く進む環境の中で原酒の熟成具合の管理はとても大変そうに思いますが、果敢にウイスキー造りにチャレンジされておられ、中には死海で熟成させたユニークなウイスキーもありました。
今後の益々の発展が楽しみです。

次に訪問したのは業界大手のディアジオさんのブース。
こちらでは知人がジョニーウォーカーの飲み比べをしたいとの事で、キングジョージ5世とブルーラベルの飲み比べをしてきました。
キングジョージ5世なんてフルボトルですと4~5万はするようなものですから、この辺りのボトルも無料で試飲できるのはこういったイベントならではですよね。
飲み比べをした感じですと私的には、ピートもしっかりめに効いていたキングジョージの方が飲み応えがあり好みでしたが、ブルーラベルのスムースさも捨てがたいところで、大好きなクライヌリッシュの顔もみえたように感じました。
なかなかこのクラスのボトルを飲む事は田舎にいると少ないので、とても貴重な体験でした。

お次はキリンビールさんのブースへ訪問してきました。
こちらで頂いたものは
・フォアローゼズ 通常版
・フォアローゼズ プラチナ
・フォアローゼズ シングルバレル
の三種類です。
様々なラインナップがある中で、私も知人も中々手が伸びる事がないのがバーボンで、今回は知人の提案もあり「バーボンもちょっと飲んでみようよ」という事で頂いてきました。
定番ラインでは最高峰とされるプラチナから、樽の風味しっかりな個性派のシングルバレルといただき、ブースのスタッフの方から 「もし余力があればここで通常のフォアローゼズに一度戻ってみてください」 と言われ頂いたのですが....プラチナにも引けを取らないぐらい完成度の高い商品だった事に知人と驚かされました。
こういった商品にこそ、企業さんの努力が沢山詰まっているのでしょうねぇ。
楽しい飲み比べと素晴らしい体験をさせて頂けました。

続いて訪問したのは富山県に蒸溜所がある三郎丸蒸溜所さんです。
昨年のメッセの時には試飲のラインナップにシングルモルトはなく、ブレンデッドのTHE SUN 2022 と十年明シリーズだけを頂いていましたが、今年はシングルモルトもリストオンされていました。
こちらでは
・シングルモルト 三郎丸 Ⅱ THE HIGH PRIESTESS(加水版)
・2023ウルトラヘビリーアイラピーテッド 83PPM
の2種類を頂きました。

この2アイテムの特筆すべきは、世界初となる鋳造製のポットスチル「ZEMON(ゼモン)」を使用した原酒というところでしょうか。
どちらをとってもフェノール値やアルコール度数以上に、口当たりも滑らかで、しっかりとした甘みを感じる事が出来ました。
ブレンダー兼、責任者である稲垣さんにもお話をお伺いしましたが、この甘さもゼモンで蒸溜した原酒の特徴の一つとの事。
「ニューポットのような、通常ただただ60%のアルコールの液体を口に含むと、とてもじゃなく辛いし、飲めたもんじゃないんです。
今飲んで頂いたこのニューポットにしてもそうですが、同じアルコール60%でも、中にいる要素(キャラクター)が多い程、アルコール感というのを感じない味わいになるのだと思っています。フェノール値も83PPMと数字だけで見れば高いですが、そこまで感じないんじゃないでしょうか。」
といったような話もしていただき、自分の中の味わいに関する疑問も少し紐解けたように思い、良いお話をお伺い出来ました。
富山に行く際は是非、蒸溜所の見学もしてみたいですね。

お次は新潟県にある亀田蒸溜所さんのブースへお伺いしました。
こちらも昨年のウイスキーメッセ訪問時に初めてニューボーンを頂いた時に衝撃を受け、今年はどうだろうと思い再訪問。
そして見てください、この美味しそうなバームクーヘン。この後美味しく頂きました。
昨年はノンピートのバーボン樽と、ピーテッドのスパニッシュオークを頂いていたので、今年は初となるPX後熟のものを頂きました。
亀田さんところのシェリー樽原酒をとても楽しみにしていましたが、非常に綺麗なPX樽らしい甘さを感じる事ができ、これが私的には好みドストライク。
昨年感じたビビッとくるものは間違いじゃなかったなーと再確認出来た瞬間でした。
更には来年発売予定のシングルモルトの構想はどういった感じかもお伺いさせて頂き、現段階ではノンピートタイプで、シェリー樽を中心に据えようか検討中というお話もお伺いしました。

ブースを少し遠いところから見ていた若い女性2人組の方にも、にこっと笑顔で手招きしながら対応されていた堂田さん(左)のお人柄にも心打たれるものがあり、応援したいと思える蒸溜所さんでした。
来年のシングルモルトのリリースが待ち遠しいです。

少し休憩を挟みたいという事で、小休憩がてらフードブースへ向かいました。
こちらは神戸の方のお店さんで、原料は塩と熟成肉だけという非常にシンプルなジャーキーを提供されていました。
使うお肉、塩の素材にも拘っていらっしゃる故、お値段こそ少しするものの、ここのジャーキー、スゴイですよ。
噛めばじゅわっと来る脂の旨味。そして噛みしめる程に旨味が凝縮されたお肉の味わい。
市販で食べるようなジャーキーの「あ、ジャーキーっぽい香り」というチープな感じではなく、主張してくる肉の香り。
干し肉お好きな方は是非騙されたと思って一度食べて頂きたいです。多分ハマりますよ。

NICKJERKY オンラインショップページ
その後は別のフードブースらへんをウロウロしながら有料試飲コーナーへ。

オフィシャルボトルを初め、ボトラーズや人気ボトルなんかもラインナップされていましたが、今回私はオフィシャルボトルの中で好きなシェリー系の銘柄であるグレンドロナックの21年をチョイス。
言わなくても分かる美味しいやつです。
時間に追われながら小さなプラコップでせかせか飲むのが惜しいよロナックちゃん・・ッ。

塩気を補充し「ちょっと甘いもの飲みたくない・・?」となり、次に訪問したのはウイスキーのブースではなくラムのブース。Centenarioさんへお伺いしました。
このブースでは京都の木屋町にお店を構える有名バー「Rum and whisky」のオーナーバーテンダーの定元さんがブースに立たれていました。


今回こちらで頂いたのは以下の2種類です。
・ロイヤル サンテナリオ 30 システマソレラ エディションリミターダ
・サンテナリオ カフェ(トニック割り)
まずサンテナリオ30。
アルコールの角は全くと言っていいほど無く、口当たりも思わずうっとりしてしまう程の滑らかさ。
昨今のウイスキーの値段を考えても、こんなに美味しいのが一万円台で買えるのは破格だと思わされる美味しさです。もとよりラムの甘くて芳醇な香りが好きだったので、これはぐっと惹かれてしまいました。
そしてビックリしたのが価格帯的には一番リーズナブルな「サンテナリオ カフェ」のトニック割り。
ラムベースのコーヒーリキュールとでもいうのでしょうか。
ラムの芳醇な香りは勿論の事、後半はコーヒー豆の香ばしさとビターさが混じり合い、とても上手に調和していました。
店頭で見かける事があればこれは私も一本買っておこうと思ったコスパ〇な一本でした。

次に訪問したのは、私も知人も応援している長濱蒸溜所さんです。
本来ならシングルカスクの有料試飲なんかも全部いきます!と言いたいところなのですが、この辺りからもう結構へとへとになっていました(笑)
とは言え大好きな蒸溜所さん。何も飲まずに帰るわけにはいきません。
今回試飲したのは2days開催された内、最終日にのみ登場していた、こちらをまず頂きました。

ん、なんだこれ?って感じのボトルですが・・・

昨年発売された「シングルモルト長濱 THE FIRST BATCH」の試作品です。
試作品とは言え、構成原酒は製品版と全く同じで各原酒のブレンド比率だけ違うというものです。
ブレンダーの屋久さんのお話によると、この試作品はミズナラ原酒の比率が多くなっているとの事でした。
香りの段階ではあまり大きな違いは分からなかったのですが、口に含んでみるとミズナラ感がしっかりあり、製品版とは明らかに味わいの感じ方の違うブレンドになっていました。
一ファンとしては非常に遊び心のあるボトルで、こういったイベントだからこそ、直にブレンダーさんのお話を聞いて楽しめる事であると感じました。

二杯目はイベント恒例?のハンドフィルタイプの、シングルモルト長濱 カルヴァドスカスクフィニッシュを頂きました。
まだ経験の浅い私ですが、カルヴァドスカスクでフィニッシュかけたウイスキーを頂いたのは多分初めてだったのではないでしょうか。
口に含んだ印象としてはメインの熟成であるバーボン樽のキャラクターが強く、甘い。
余韻にかけて青りんごのような爽やかさを感じました。
非常に迷ったのですが、こちらのハンドフィルの購入は見送りに。
カスクフィニッシュ系のこれは美味しい!の形がまだあやふやな所が一番大きな要因だったかもしれません。
是非、「このカスクフィニッシュ系はめちゃくちゃ美味しいよ!」っていうのがありましたらご教授ください。

お次に訪問したのは鹿児島県の嘉之助蒸溜所さんです。
もうこの辺で結構身体的にはかなりしんどかった(主に足)ので、少しお話お伺い出来たらいいな~ぐらいの感じで訪問をしました。

この日はマスターブレンダーである小正さんはご不在だったようで、今回のイベントもセミナーはブレンダーで、現場にも入っていらっしゃる芹川さんにお話を伺いました。
その後ブースをざっくり見せていただき、製品版は概ね飲ませて頂いた旨を伝えると、
ブレンダー芹川さんより「今回は新しく国産大麦のニューポットと外国産大麦のニューポット(確かこちらが3回蒸溜だったような気もします)飲み比べがありますよ~」という事で、イベント終盤なのにニューポット飲み比べをしてきました。
一番大きな違いを感じたのは香り立ちで、国産の方がとても芳醇で厚みのある香り。
味わいもしっかりと芯のある麦感を感じ、こういった原酒は骨の部分に使われていくのかな、と感じました。
外国産大麦の方は香り立ちはスッキリしており、口当たりも綺麗。
私がイメージしている嘉之助さんの原酒らしさとはまた違った顔が見えたような感じでしょうか。こういった原酒の作り分けもブレンドしていく上では大事なんでしょうねぇ。
ちなみに・・・製品版のブレンド案はブレンダーさんだけではなく、蒸溜所スタッフ一丸となって色々な案を出し合われているそうで、直近リリースのあったLIMITED EDITION 2023は、現場とショップスタッフも兼任されている方の案が元になったとか。
この辺りのお話も、もう少し深掘りしたかったところですが...イベント終盤、疲労が表に出てきてしまい、製品版のブレンドの事について少し聞かせて頂きブースを後にしました。

嘉之助さんブース訪問後20分程休ませてもらい、閉会5分程前に滑り込みで行かせてもらったのは輸入もやってらっしゃる株式会社 キムラさんです。
直近ですと、写真右下2本のトンプソンブラザーズのこの2本をご存知の方も多いのではないでしょうか?

その他にもボトラーズで、有名名画を可愛らしい猫ちゃんがオマージュした「ミャオジアム」シリーズなんかも取り扱っていらっしゃるようでした。
そんな中滑り込みで最後に頂いたのは写真1枚目の黄色いボトル
・トンプソンブラザーズ サザーランド ブレンデッドモルト 5年
20th Anniversary for WHISKYFUN.COM
直近リリースされていた中で気になっていたボトルだったこちら。
サザーランドのブレンデッドモルトという事で、クライヌリッシュを初め、ブローラも入っているとかなんとか・・・?
実際に飲んでみても、若いフレッシュな柑橘感やメロンなんかの僅かな青さに「あ、クライヌリッシュいるな」と感じさせてくれるワクシーさ。
年数だけで見るとどうなんだろう・・・となっていましたがこれは杞憂でした。
嫌な若さは感じず、美味くまとまっていて好印象でした。ハイボールなんかにしても多分美味しかっただろうなぁ。
ボトルはもう売り切れているところばかりだと思いますので、これはちょっとした後悔です。
と、いった具合で真夏のウイスキーイベントへ参戦をしてまいりました。
今回は物販にも並んでいたというのもあり、疲労感が後半の方にドッときてしまい、思うように回れなかったのは悔やまれます。
しかし、昨年とは違った意識で回る事ができ、今回は各ブースでブレンダーさんの面白いお話も前回より沢山お伺いする事が出来たと感じましたし、手が伸びていなかった範囲にも触れるきっかけにもなった良いイベントでした。
少しでもここで得られたものや、喜びなんかをご来店くださるお客様にも楽しくお伝えできるよう、今後も学びを深めていければと思います。
最後までご覧いただき、有難うございました
〒669 - 3311
兵庫県丹波市柏原町母坪 345
TEL➡️0795-73-0968
FAX➡️0795-73-0252
営業時間➡️9:00〜20:00
.
.
〒669-2325
兵庫県篠山市二階町40-1
TEL / FAX ➡️0795-06-4639
営業時間➡️10:00〜18:00
.
✅是非SNSのフォローもよろしくお願いします!
オンラインショップはこちらをご利用ください


今回は休日シリーズ in リカマンウイスキーメッセ2023編です

久しぶりのイベント参加という事で、今年はどんな出会いがあるのか非常に楽しみにしていました。
備忘録的な更新となりますが、ご興味のある方は最後までお付き合いくださいませ

訪問先ブース❶ サイズ酒販

まず最初に訪問したのはこちらのサイズ酒販さんです。
ブースに出されているウイスキーはイスラエル産のウイスキーのM&H。
サイズ酒販さんはその正規輸入代理店になります。

今年のWWA 2023で「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞し、一躍話題になったのも記憶に新しいです。

気持ち的には右端から全部お願いします!と言いたいところなのですが、何せ真夏の開催。
帰る時の余力も考えないといけないので、ここではスタンダードボトルであるCLASSICと、賞を獲得したElements Sherry Caskの2種類を頂きました。
シェリーの方はキャラメルのような香り立ちが印象的で、口に含むとややアルコールのアタックは感じますが重たすぎず、甘みとビターチョコのような余韻の展開が心地良く感じました。
金額でみても6000円程で買えるわけですから、ボトル購入の選択肢としては十分に候補に挙がりそうな出来。素晴らしかったです。
一方クラシックは初めての方にもウケの良さそうな優しいバニラ香が印象的で、口に含んでからのキャラメルのような印象に蜂蜜感という、入門オススメ要素が詰まっていそうな構成でした。
エンジェルズシェアも通常よりかなり多いとの事で、熟成が早く進む環境の中で原酒の熟成具合の管理はとても大変そうに思いますが、果敢にウイスキー造りにチャレンジされておられ、中には死海で熟成させたユニークなウイスキーもありました。
今後の益々の発展が楽しみです。
訪問先ブース❷ ディアジオジャパン株式会社

次に訪問したのは業界大手のディアジオさんのブース。
こちらでは知人がジョニーウォーカーの飲み比べをしたいとの事で、キングジョージ5世とブルーラベルの飲み比べをしてきました。
キングジョージ5世なんてフルボトルですと4~5万はするようなものですから、この辺りのボトルも無料で試飲できるのはこういったイベントならではですよね。
飲み比べをした感じですと私的には、ピートもしっかりめに効いていたキングジョージの方が飲み応えがあり好みでしたが、ブルーラベルのスムースさも捨てがたいところで、大好きなクライヌリッシュの顔もみえたように感じました。
なかなかこのクラスのボトルを飲む事は田舎にいると少ないので、とても貴重な体験でした。
訪問先ブース❸ キリンビール株式会社

お次はキリンビールさんのブースへ訪問してきました。
こちらで頂いたものは
・フォアローゼズ 通常版
・フォアローゼズ プラチナ
・フォアローゼズ シングルバレル
の三種類です。
様々なラインナップがある中で、私も知人も中々手が伸びる事がないのがバーボンで、今回は知人の提案もあり「バーボンもちょっと飲んでみようよ」という事で頂いてきました。
定番ラインでは最高峰とされるプラチナから、樽の風味しっかりな個性派のシングルバレルといただき、ブースのスタッフの方から 「もし余力があればここで通常のフォアローゼズに一度戻ってみてください」 と言われ頂いたのですが....プラチナにも引けを取らないぐらい完成度の高い商品だった事に知人と驚かされました。
こういった商品にこそ、企業さんの努力が沢山詰まっているのでしょうねぇ。
楽しい飲み比べと素晴らしい体験をさせて頂けました。
訪問先ブース❹ 三郎丸蒸溜所

続いて訪問したのは富山県に蒸溜所がある三郎丸蒸溜所さんです。
昨年のメッセの時には試飲のラインナップにシングルモルトはなく、ブレンデッドのTHE SUN 2022 と十年明シリーズだけを頂いていましたが、今年はシングルモルトもリストオンされていました。
こちらでは
・シングルモルト 三郎丸 Ⅱ THE HIGH PRIESTESS(加水版)
・2023ウルトラヘビリーアイラピーテッド 83PPM
の2種類を頂きました。

この2アイテムの特筆すべきは、世界初となる鋳造製のポットスチル「ZEMON(ゼモン)」を使用した原酒というところでしょうか。
どちらをとってもフェノール値やアルコール度数以上に、口当たりも滑らかで、しっかりとした甘みを感じる事が出来ました。
ブレンダー兼、責任者である稲垣さんにもお話をお伺いしましたが、この甘さもゼモンで蒸溜した原酒の特徴の一つとの事。
「ニューポットのような、通常ただただ60%のアルコールの液体を口に含むと、とてもじゃなく辛いし、飲めたもんじゃないんです。
今飲んで頂いたこのニューポットにしてもそうですが、同じアルコール60%でも、中にいる要素(キャラクター)が多い程、アルコール感というのを感じない味わいになるのだと思っています。フェノール値も83PPMと数字だけで見れば高いですが、そこまで感じないんじゃないでしょうか。」
といったような話もしていただき、自分の中の味わいに関する疑問も少し紐解けたように思い、良いお話をお伺い出来ました。
富山に行く際は是非、蒸溜所の見学もしてみたいですね。
訪問先ブース❺ 新潟亀田蒸溜所

お次は新潟県にある亀田蒸溜所さんのブースへお伺いしました。
こちらも昨年のウイスキーメッセ訪問時に初めてニューボーンを頂いた時に衝撃を受け、今年はどうだろうと思い再訪問。
昨年はノンピートのバーボン樽と、ピーテッドのスパニッシュオークを頂いていたので、今年は初となるPX後熟のものを頂きました。
亀田さんところのシェリー樽原酒をとても楽しみにしていましたが、非常に綺麗なPX樽らしい甘さを感じる事ができ、これが私的には好みドストライク。
昨年感じたビビッとくるものは間違いじゃなかったなーと再確認出来た瞬間でした。
更には来年発売予定のシングルモルトの構想はどういった感じかもお伺いさせて頂き、現段階ではノンピートタイプで、シェリー樽を中心に据えようか検討中というお話もお伺いしました。

ブースを少し遠いところから見ていた若い女性2人組の方にも、にこっと笑顔で手招きしながら対応されていた堂田さん(左)のお人柄にも心打たれるものがあり、応援したいと思える蒸溜所さんでした。
来年のシングルモルトのリリースが待ち遠しいです。
訪問先ブース❻ NICKJERKY+有料試飲ブース

少し休憩を挟みたいという事で、小休憩がてらフードブースへ向かいました。
こちらは神戸の方のお店さんで、原料は塩と熟成肉だけという非常にシンプルなジャーキーを提供されていました。
使うお肉、塩の素材にも拘っていらっしゃる故、お値段こそ少しするものの、ここのジャーキー、スゴイですよ。
噛めばじゅわっと来る脂の旨味。そして噛みしめる程に旨味が凝縮されたお肉の味わい。
市販で食べるようなジャーキーの「あ、ジャーキーっぽい香り」というチープな感じではなく、主張してくる肉の香り。
干し肉お好きな方は是非騙されたと思って一度食べて頂きたいです。多分ハマりますよ。

NICKJERKY オンラインショップページ
その後は別のフードブースらへんをウロウロしながら有料試飲コーナーへ。

オフィシャルボトルを初め、ボトラーズや人気ボトルなんかもラインナップされていましたが、今回私はオフィシャルボトルの中で好きなシェリー系の銘柄であるグレンドロナックの21年をチョイス。
言わなくても分かる美味しいやつです。
時間に追われながら小さなプラコップでせかせか飲むのが惜しいよロナックちゃん・・ッ。
訪問先ブース❼ ROYAL Centenario

塩気を補充し「ちょっと甘いもの飲みたくない・・?」となり、次に訪問したのはウイスキーのブースではなくラムのブース。Centenarioさんへお伺いしました。
このブースでは京都の木屋町にお店を構える有名バー「Rum and whisky」のオーナーバーテンダーの定元さんがブースに立たれていました。


今回こちらで頂いたのは以下の2種類です。
・ロイヤル サンテナリオ 30 システマソレラ エディションリミターダ
・サンテナリオ カフェ(トニック割り)
まずサンテナリオ30。
アルコールの角は全くと言っていいほど無く、口当たりも思わずうっとりしてしまう程の滑らかさ。
昨今のウイスキーの値段を考えても、こんなに美味しいのが一万円台で買えるのは破格だと思わされる美味しさです。もとよりラムの甘くて芳醇な香りが好きだったので、これはぐっと惹かれてしまいました。
そしてビックリしたのが価格帯的には一番リーズナブルな「サンテナリオ カフェ」のトニック割り。
ラムベースのコーヒーリキュールとでもいうのでしょうか。
ラムの芳醇な香りは勿論の事、後半はコーヒー豆の香ばしさとビターさが混じり合い、とても上手に調和していました。
店頭で見かける事があればこれは私も一本買っておこうと思ったコスパ〇な一本でした。
訪問先ブース❽ 長濱蒸溜所

次に訪問したのは、私も知人も応援している長濱蒸溜所さんです。
本来ならシングルカスクの有料試飲なんかも全部いきます!と言いたいところなのですが、この辺りからもう結構へとへとになっていました(笑)
とは言え大好きな蒸溜所さん。何も飲まずに帰るわけにはいきません。
今回試飲したのは2days開催された内、最終日にのみ登場していた、こちらをまず頂きました。

ん、なんだこれ?って感じのボトルですが・・・

昨年発売された「シングルモルト長濱 THE FIRST BATCH」の試作品です。
試作品とは言え、構成原酒は製品版と全く同じで各原酒のブレンド比率だけ違うというものです。
ブレンダーの屋久さんのお話によると、この試作品はミズナラ原酒の比率が多くなっているとの事でした。
香りの段階ではあまり大きな違いは分からなかったのですが、口に含んでみるとミズナラ感がしっかりあり、製品版とは明らかに味わいの感じ方の違うブレンドになっていました。
一ファンとしては非常に遊び心のあるボトルで、こういったイベントだからこそ、直にブレンダーさんのお話を聞いて楽しめる事であると感じました。

二杯目はイベント恒例?のハンドフィルタイプの、シングルモルト長濱 カルヴァドスカスクフィニッシュを頂きました。
まだ経験の浅い私ですが、カルヴァドスカスクでフィニッシュかけたウイスキーを頂いたのは多分初めてだったのではないでしょうか。
口に含んだ印象としてはメインの熟成であるバーボン樽のキャラクターが強く、甘い。
余韻にかけて青りんごのような爽やかさを感じました。
非常に迷ったのですが、こちらのハンドフィルの購入は見送りに。
カスクフィニッシュ系のこれは美味しい!の形がまだあやふやな所が一番大きな要因だったかもしれません。
是非、「このカスクフィニッシュ系はめちゃくちゃ美味しいよ!」っていうのがありましたらご教授ください。
訪問先ブース❾ 嘉之助蒸溜所

お次に訪問したのは鹿児島県の嘉之助蒸溜所さんです。
もうこの辺で結構身体的にはかなりしんどかった(主に足)ので、少しお話お伺い出来たらいいな~ぐらいの感じで訪問をしました。

この日はマスターブレンダーである小正さんはご不在だったようで、今回のイベントもセミナーはブレンダーで、現場にも入っていらっしゃる芹川さんにお話を伺いました。
その後ブースをざっくり見せていただき、製品版は概ね飲ませて頂いた旨を伝えると、
ブレンダー芹川さんより「今回は新しく国産大麦のニューポットと外国産大麦のニューポット(確かこちらが3回蒸溜だったような気もします)飲み比べがありますよ~」という事で、イベント終盤なのにニューポット飲み比べをしてきました。
一番大きな違いを感じたのは香り立ちで、国産の方がとても芳醇で厚みのある香り。
味わいもしっかりと芯のある麦感を感じ、こういった原酒は骨の部分に使われていくのかな、と感じました。
外国産大麦の方は香り立ちはスッキリしており、口当たりも綺麗。
私がイメージしている嘉之助さんの原酒らしさとはまた違った顔が見えたような感じでしょうか。こういった原酒の作り分けもブレンドしていく上では大事なんでしょうねぇ。
ちなみに・・・製品版のブレンド案はブレンダーさんだけではなく、蒸溜所スタッフ一丸となって色々な案を出し合われているそうで、直近リリースのあったLIMITED EDITION 2023は、現場とショップスタッフも兼任されている方の案が元になったとか。
この辺りのお話も、もう少し深掘りしたかったところですが...イベント終盤、疲労が表に出てきてしまい、製品版のブレンドの事について少し聞かせて頂きブースを後にしました。
訪問先ブース❿ 株式会社 キムラ

嘉之助さんブース訪問後20分程休ませてもらい、閉会5分程前に滑り込みで行かせてもらったのは輸入もやってらっしゃる株式会社 キムラさんです。
直近ですと、写真右下2本のトンプソンブラザーズのこの2本をご存知の方も多いのではないでしょうか?

その他にもボトラーズで、有名名画を可愛らしい猫ちゃんがオマージュした「ミャオジアム」シリーズなんかも取り扱っていらっしゃるようでした。
そんな中滑り込みで最後に頂いたのは写真1枚目の黄色いボトル
・トンプソンブラザーズ サザーランド ブレンデッドモルト 5年
20th Anniversary for WHISKYFUN.COM
直近リリースされていた中で気になっていたボトルだったこちら。
サザーランドのブレンデッドモルトという事で、クライヌリッシュを初め、ブローラも入っているとかなんとか・・・?
実際に飲んでみても、若いフレッシュな柑橘感やメロンなんかの僅かな青さに「あ、クライヌリッシュいるな」と感じさせてくれるワクシーさ。
年数だけで見るとどうなんだろう・・・となっていましたがこれは杞憂でした。
嫌な若さは感じず、美味くまとまっていて好印象でした。ハイボールなんかにしても多分美味しかっただろうなぁ。
ボトルはもう売り切れているところばかりだと思いますので、これはちょっとした後悔です。
と、いった具合で真夏のウイスキーイベントへ参戦をしてまいりました。
今回は物販にも並んでいたというのもあり、疲労感が後半の方にドッときてしまい、思うように回れなかったのは悔やまれます。
しかし、昨年とは違った意識で回る事ができ、今回は各ブースでブレンダーさんの面白いお話も前回より沢山お伺いする事が出来たと感じましたし、手が伸びていなかった範囲にも触れるきっかけにもなった良いイベントでした。
少しでもここで得られたものや、喜びなんかをご来店くださるお客様にも楽しくお伝えできるよう、今後も学びを深めていければと思います。
最後までご覧いただき、有難うございました

【本店 リカーランドひかみや】
〒669 - 3311
兵庫県丹波市柏原町母坪 345
TEL➡️0795-73-0968
FAX➡️0795-73-0252
営業時間➡️9:00〜20:00
.
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【篠山店 葡萄屋晴治郎】
〒669-2325
兵庫県篠山市二階町40-1
TEL / FAX ➡️0795-06-4639
営業時間➡️10:00〜18:00
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