こんにちは!ひかみやスタッフ西垣です。
早速、酒造り体験のPART.2といきましょう♪
冬の酒造りの中で僕が一つ気になっていたことで、泊まり込みで何時間おきに起きて作業をするということを聞いていたので実際のところはどうなのかと思いましたら・・・
しっかり夜勤がありました!!!
蔵人のほとんどの方は、週一回の交代で夜勤をされるそうなのですが、青木杜氏に杜氏心得の竹中さんは、用事がない限り毎日泊まり込みで作業をします。
夕方18時頃から食事を食べ始めるのですが、その2時間後の20時には交代で、各場所の異常がないか調べたり、麹室に入って温度は正常かどうかチェックします。
そして、その二時間後の22時にも交代で誰かが見に行き、次は24時、2時とチェックが続きます。
そして4時から夜勤組は作業を開始するわけですが、これが本当に寒いんです。普段こんな時間に起きて体を動かすという経験は全くしたことがないですし、何時間おきに起きないといけないプレッシャーで、夜も不安で中々寝付けませんでした。
青木杜氏は、「スッと寝て、スッと起きるんや。」と言われましたが、体が慣れていないため寝るのが本当に恐ろしかったのを覚えています。
ちなみに余談なんですが、夜ご飯は仕出し屋さんのお弁当をとっているのですが、それとは別に竹中さんが手作り料理を振る舞っていただきました。
一日目は、チキンの照り焼き風とクラムチャウダー。
二日目は、肉豆腐。
どちらも料理人が作ったとしか思えない美味しさでした♪
5時くらいになると、他の蔵人たちも出勤され全員そろって作業開始となります。この季節の水は本当に冷たく、たった3日間でもあかぎれが出来てしまうくらいでした。
6時になるとみんなで朝食となります。
僕はこういった職人さんのおられる現場での仕事はしたことが無く初めての経験だったのですが、ご飯の時も休憩の時も、酒造りの最高責任者である、青木杜氏の合図で始り、終わります。
しっかりみなさんで、「いただきます」、「ごちそうさまでした」、こういった当たり前のマナーもしっかり、大盛りのご飯も米粒一つ残さず食べる。
蔵人みなさんの歳を感じさせない、若さがそこに感じられました。
そしてまた8時頃にはお米が蒸し上がり、前回同様の作業が行われたりします。
お米を蒸している甑の中は、もちろん日によってどの部分に使われるものか違う訳なんですが、お米だけが中に入っているわけではありませんでした。一番下の部分には、「ダミー米」と呼ばれるものが入り、酒米に直接蒸気が当たらないような工夫が施されています。
ダミー米とは言いますが、もちろん本当のお米ではなく、ビーズのようなもので出来ていますが、言われるまでは本物のお米と区別付きませんでした(笑)
使い終わったら、水洗いして乾燥させて繰り返し使用しています。
蔵内で酒の仕込みから洗浄する時等、全てのことに使用される、山名酒造の仕込み水。
一日にどれだけの量が消費されているか気になりませんか?
僕もそれを聞いた時さすがにかなり驚きました。
なんと・・・5~6tの水が一日に消費されています!!!
こんなことから水に恵まれた環境でないと酒造りというのは厳しいということが分かります。
とは言うものの毎日これだけの水を使っても尽きることのない地下水。
酒のタンク1本作るには約15tもの水を使うというので本当に恵まれた環境なんだなと実感しました。
普段なら絶対に出来ない体験をさせていただき、感じたことは色々とあるわけですが、杜氏と蔵人の息がぴったりかつ、仲が良く元気で明るい酒蔵だと思いました。酒造りを心から楽しくされてるように見え、愛されているからいいお酒が出来るのだろうなと・・・。
そして、物を大切に扱われるということ。
使ったものはキチンと洗って元通りは当たり前に、蒸米を運ぶ麻で出来たシートも穴が開いたりほつれたりした跡がありましたが、綺麗に補修されていました。
これも、麻が高騰しているから買い替えないという理由も少しはありますが、やはり一つ一つの物を大切にしていくということだと思います。
いいお酒造りというのは、そのような小さなことから良くしていくことで良いお酒を造られていくんだなと思いましたね♪
自分自身が酒造りを体験し、あれだけのことをして作られたお酒が小売店へ卸され、消費者の元へ届けられるわけですが、安すぎるんじゃないかなと思ってしまうくらいお酒造りは大変です。
寝る間も惜しんで自信を持って造られているわけですから、これからは飲む時にそういった酒造りの背景を考えながら飲むと、より一層お酒が好きになれるんではないかなと思います♪
またの更新をお楽しみに!
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