「ボーダーライン ソルジャーズ・ディ」 | 土方美雄の日々これ・・・

「ボーダーライン ソルジャーズ・ディ」

「ボーダーライン」の続編。でも、今回は麻薬戦争そのものというよりは、ベニチオ・デル・トロ演じる暗殺者アレハンドロと、彼と行動を共にすることになる、麻薬王の16歳の娘、イサベルとの心の交流に、より力点を置いた作品に、なっているような気がする。

ジョシュ・ブローリン演じるCIAの特別捜査官マットは、政府の命令で、麻薬王の娘イサベルを、他のカルテルの仕業に見せかけて、偽装誘拐し、そのことによって、麻薬カルテル同士の、いわゆる内ゲバを激化させるための秘密任務を遂行するメンバーのひとりとして、旧知の一匹狼の殺し屋、アレハンドロを雇う。任務は成功するが、その途中、麻薬カルテルの息のかかったメキシコ警察との銃撃戦になってしまい、アレハンドロとイサベルの2人が、メキシコ国内に取り残されることになる。しかし、銃撃戦でメキシコの警官が多数死傷したことに動揺した米政府は、その関与の証拠となるアレハンドロとイサベルを抹殺し、事件のもみ消しを謀ろうとする。さぁ、どうなる、アレハンドロとイサベル・・という物語である。

もちろん、アメリカとメキシコの国境をめぐる、密入国ビジネスの実態なども描かれるが、どちらかというと、極限下の状況での、ごくフツーのハードアクション・ドラマの様相が、より一層、濃厚になったといえる。

イザベラ・モナーは、「トランスフォーマー/最後の騎士王」で、トランスフォーマーたちと行動を共にする少女を演じてた、あの女優で、イサベル役を好演。アレハンドロはそのイサベルの命を守ろうとして、窮地に陥るという設定。さて、その結末は???

ところで、この「ボーダーライン」は、最終的に3部作となるようで、本作の興行成績次第では、もう1本、アレハンドロのその後の物語を、私たちは観ることが出来そうだ。