「ターミネーター 新起動」 | 土方美雄の日々これ・・・

「ターミネーター 新起動」

「ターミネーター」のシリーズ第5作ながら、前作(第4作)とのつながりはない。そういう意味で、文字通り、「新起動」の新章である。

人類が開発した人工知能「スカイネット」の反乱によって、人類滅亡のカウントダウンが迫る未来世界から、そのスカイネットの唯一の脅威とでもいうべき、人類抵抗軍の若きリーダー、ジョン・コナーの誕生そのものを阻止するため、過去の世界に、殺人マシン=ターミネーター「T-800」が送り込まれる。ジョンの母、サラ・コナーを抹殺し、ジョンの誕生そのものを阻止するためである。一方、ジョンもまた、そのことを知り、母サラを守るため、その部下のカイル・リースを過去の世界に送り込む・・って、おいおい、これって、ジェームズ・キャメロンによる「ターミネーター」の記念すべき第1作のストーリィのまんまじゃん。

ハイ、そうなんです、でも、それからの展開はまるで、違う。やがてサラと愛し合い、ジョンの父親となる運命のカイルが、過去の世界にタイムスリップすると、彼を待っていたのは、無力な若き日のサラではなく、たくましい戦士として成長したサラと、彼女を助けるターミネーター「T-800」の姿だった。一体、どういうことなのか???という、まぁ、そんなストーリィ。

サラに「オジサン」と呼ばれ、心から信頼されるターミネーター「T-800」には、もちろん、アーノルド・シュワルツェネッガーが完全復帰し、対する敵には、イ・ビョンホン演じる、シリーズ2作目にも出たターミネーター「T-1000」のほか、詳しくは書けないけれど、あっと驚く人物が、最新型ターミネーター「T-3000」となって、登場し、サラやカイル、そして、シュワちゃんとの壮絶なバトルをくり拡げる。

もちろん、パラレルワールドでの物語として、これはこれで十分面白いが、あの第4作の続きはどうなってしまうのかと、私的には不満も・・。

物語はほぼ、ハッピーエンドで終わるが、でも、あのシュワちゃん型ターミネーターが、一体、誰の指令で過去世界に送り込まれてきたのかという謎は、私が1度、トイレに立った、わずか数分の間に解明されたのでなければ、未解明のままだし、それに、スカイネットも完全には息の根を止められてはいないらしい。要は、次作を待て・・って、ことなのね。ハイ、待ちましょう。