「春を背負って」「わたしのハワイの歩きかた」 | 土方美雄の日々これ・・・

「春を背負って」「わたしのハワイの歩きかた」

木村大作さんの「春を背負って」は、正攻法で、大変、まじめな映画。木村監督の無骨で、人柄のよさが、にじみ出ているような映画。出て来るのも、善人ばかり。でも、正直、天の邪鬼な私は、こういう「いい」映画は、大嫌い。結局のところ、家族づくり・・かよ。

特に、最後の、亨(松山ケンイチ)と愛(蒼井優)の輪になって踊る・・みたいなシーンは、どっちらけ。ハイハイ、きっと、これで多くの読者を、敵に回しましたね、オレ(涙)。

一方の「わたしのハワイの歩きかた」の主人公(榮倉奈々)は、会社での欲求不満な日常&妻のいる年下社員との不倫関係に、ウンザリして、上司を半ば恐喝して、新しいハワイのガイドブックづくりの企画をパスさせ、まんまと、ハワイへ(せめて、ハワイなんかじゃなくて、パレスチナかイラクにでも行けよッ)。

いわゆる、私の1番嫌いな、自分探しの旅・・がテーマだが、仕事は途中で放り出し、やったことといえば、永住権欲しさに結婚相手を探す茜(高梨臨)らとのどんちゃん騒ぎ(でも、その金って、会社の金でしょ???)と、金持ちのボンボン(加瀬亮)との恋愛くらいなもの。最後は、金持ちボンボンをふって、貧しくても、お茶漬けの屋台で懸命に生きる男(瀬戸康史)と結ばれ、めでたし、めでたし・・ってか。まぁ、こんな無鉄砲なというか、自分勝手な自由さで、誰もが生きていけるんだったら、世の中、苦労はしないよねッ。

ハイハイ、土方は、向上心があり、かつ、自分らしく生きていこうとする女性の「敵」か・・っていわれると、マジ困るので、このへんで。