「ルドルフ・シュタイナー展 天使の国」 | 土方美雄の日々これ・・・

「ルドルフ・シュタイナー展 天使の国」

ルドルフ・シュタイナーはオーストリア出身のゲーテ研究者にして、哲学者で、それがいかなる思想なのか、私には、不勉強にしてよくわからないが、「人智学」の創始者などとも、いわれている。

日本でも、確か、イザラ書店(だったかなぁ???)という、シュタイナーの著作を専門に出版する出版社まであるくらいなのだから、きっと、それなりの影響力を持った思想家なのだろう(よく知らないけれども・・ねッ)。

でも、主に、内外の現代アートを紹介するワタリウム美術館で、何故に、「ルドルフ・シュタイナー展」???と思って、シュタイナーの遺産管理協会のお偉いさん、ヴァルター・クーグラーという人のレクチャーなどもある、オープニング・イベントに、是非是非、行ってみようと思っていたのだけれども、あれこれあって、結局、行くことが出来なかった。

で、昨日、同展に行ってみた。展示内容は、まず第1に、教育者でもあったシュタイナーが、その講義の際、黒板に、様々な色のチョークで記したというか、描いた、まるでドローイングのような説明文。これは彼の弟子たちが後世に残す目的で、黒板に黒い紙を貼って保存し、約1000点あまりが残されているのだそうだが、その内の24点が展示されている。どういう内容の講義の際に記されたものなのかの説明も付されているが、面倒なので、途中で、いちいち、読むのをやめた。

第2に、シュタイナーがデザインし、建設した「ゲーテアヌム」という建築に関する、ドキュメント写真や模型、そして、シュタイナーによるそのデザイン・スケッチ等々。ゲーテアヌムは、おそらくは、ゲーテの劇を演じるためのホールなのだろうが、第1ゲーテアヌムは、木造であったため、消失してしまった、いわば幻の建造物。それに対し、第2ゲーテアヌムは、コンクリート造で、今もスイスに現存しているとのことで、その写真や映像、また、建築家の坂口恭平による訪問記とジオラマなども、展示されている。

要は、同展は、シュタイナーという人の頭の中を、彼の描いた黒板絵や、建築デザインを通して観ていこうという、試みなのだろう。

ゲーテアヌムは、確かに面白い建物だとは思うが、わざわざ、スイスまで行って、観たいとまでは想わないし、このドローイングからのみ、シュタイナーという人の思想を読み取ることは、私のような凡才には、到底、不可能だとも思う。というわけで、シュタイナーの書いた本を、1、2冊読んでから、また、来なさ~いということなのかなぁ・・。

えっと、ゴメンなさ~い、私は、多分、読まないでしょうが・・。