「JR展 世界はアートで変わっていく」 | 土方美雄の日々これ・・・

「JR展 世界はアートで変わっていく」

「世界はアートで変わっていく」かどうか、私にはわからない。もちろん、変わっていけばいいと、そう思ってはいるが、どっこい、そうは問屋が卸さないという人たちが、多分、大勢、いるんだろうなぁ・・と。

昨日、小雨混じりの天候の中、外苑前のワタリウム美術館まで行って、「JR展 世界はアートで変わっていく」を観た。

JRは、フランス出身で、世界各地で、屋外の建物や通りに、巨大な写真を貼り続けているアーティストである。その写真はたいてい、人物のポートレートで、そのポートレートの対象者は、世界各地で差別や弾圧を受けている人々、貧困に苦しむ人々であることが、多い。

人間としての尊厳を傷つけられ、軽視された人々のポートレートを、ストリートなどの公共の場に掲示し続けることで、多くの人々に問題提起するというJRの活動を、昨年の東北の被災地での活動を含め時系列的に紹介すると共に、展覧会に来た人(もちろん、希望者)が、自らのポートレートを撮って、彼の「インサイドアウト計画」に参加出来るという趣向も・・。

・・というわけで、私も会場で自分のポートレートを撮ったので、その写真はJRのウェッブサイトに送られ、自由使用可能な画像素材のひとつになってしまったわけで、それがどう利用されるのか(あるいは、されないのか)、ちょっと、怖い気もする。どこかで、もし、私の巨大なポートレートが野外展示されていたら、それはそういう理由なので、まぁ、見て見ぬふりをして下さい・・ねッ。

同展の会期は、6月2日(日)まで。