メキシコ学勉強会のこと | 土方美雄の日々これ・・・

メキシコ学勉強会のこと

昨日のメキシコ学勉強会は、新津厚子さんの「カリフォルニアの壁画(ミューラル)たち」というお話。参加者は8名だった。

新津さんの発題は、自らの修士論文「越境する『メキシコ派』と壁画運動」に基づき、カリフォルニアで展開された「チカーノ壁画運動」と、それに先行する「メキシコ壁画運動」の関係性や、その間に存在した人的交流の実態を探るため、自ら、カリフォルニア現地で実施した口述証言等を踏まえつつ、サンフランシスコやロサンゼルス、サンディエゴの壁画を、映像で次々に紹介され、もちろん、私の関心領域とも一部重なることもあって、それはそれで、大変、興味深いものであった。

ただ、気になるのは、この7月で100回目を迎えるメキシコ学勉強会の参加者が、かつては、だいたい15人前後、多い回では20人を超えることもあったが、最近は1桁台にまで、落ちてきていることである。無論、参加人数が多ければ、それでいいというものではないが、参加費を400円に抑えていることもあり、単純計算では参加者が20人を超えないと、採算が合わず、赤字になるという現実は現実としてあるわけで、累積する一方の赤字を、どう解消していく努力をするのかということは、今後の最重要の課題のひとつであることは、間違いない。

参加費そのものを、現状に見合った額に、上げればいいじゃんという声は、以前にもあった。また、人の集まるイベント等を企画して、それで赤字を埋めていけば・・という声も。でも、これまでコンスタントに、参加者が多かったのは、正直、我がメキシコ学勉強会のラインアップでは、メキシコ料理教室くらいなもので、困った時のメキシコ料理教室頼みも、そうそう、頻繁に使える手ではないだろう。テーマの面白さと、そのテーマに関心を持つ人が多数いるということは、必ずしも、イコールではないのである。

その理由は定かではないが、昨年の3.11以降、それまでの常連参加者が、あまり勉強会に顔を見せなくなっているということもある。それもまた、間近いなく、ひとつの転換期。

記念すべき100回目は7月だが、実際には102回目になる9月に、メキシコ学勉強会では記念イベントを実施すべく、金安さんが中心になって、その準備を進めている。同時に、少し時間をかけて、今後のメキシコ学勉強会をどう進めていくのかを、その名称を含め、議論していきたいと考えている。今週末の温泉ツアーも、そうしたことを話し合う場のひとつになれば・・と、私的には希望している。