「コパラ・トリキの太陽と月の神話」 | 土方美雄の日々これ・・・

「コパラ・トリキの太陽と月の神話」

メキシコ学勉強会でも発題して下さった、ニューヨーク州立大学オーバニー校で、中米の言語を研究されている松川孝祐さんが文を、画家の杉浦暖子さんが絵を担当された「コパラ・トリキの太陽と月の神話」(パレード、1500円+税)が刊行され、アマゾンにて購入可能である。

コパラ・トリキ語は、メキシコのオアハカ州で話されている言語のひとつで、ミシュテク語系に属し、その話者は今では3万人前後という。そんなコパラ・トリキの人々の間に伝わる口承神話である「太陽と月の神話」を、中米言語学者の松川さんが邦訳され、それに、普段は抽象画を描かれる杉浦さんが、メキシコの絵文書のスタイルを踏襲した挿絵をつけられた、小さな絵本である。

それぞれ、太陽と月になる双子の冒険譚は、メソアメリカの他の地域の神話との共通点もあれば、独自性もあり、とても面白い。是非是非、お読みいただきたい一冊である。

アマゾンで注文したら、何と翌日には家に届いた。それ自体が「神業」である。