ベクシル | 土方美雄の日々これ・・・

ベクシル

「ハイテク鎖国から10年。日本は想像を遥かに超えた変貌を遂げていた!」というキャッチフレーズの映画。しかし、その日本のわずか70年後の「未来」は、「想像を遥かに超え」過ぎていて、今ひとつ、現実感に乏しい。基幹の部分で、リアリティが乏しいから、リアルなCG映像が、全然、リアルではない。そんな映画。

「ピンポン」の曽利文彦監督が、全編、フルCGで描く話題のアニメ「ベクシル」を、観た。リアルなCG映像と、ライブ感に溢れるアクション・シーン。しかし、前述のように、ドラマの設定がリアルさを欠き、主人公ベクシルの人物像とその立脚点が希薄なので、終始、作品にのめり込むことが出来ないまま。映像的にはすごい。しかし、失敗作。「鉄コン筋クリート」と比較してみれば、その出来の違いがよくわかる。