試写会回り | 土方美雄の日々これ・・・

試写会回り

昨日、行き帰りのヒマつぶしに、友成純一の「ホラー映画ベスト10殺人事件」(光文社文庫)という本を読んでいたら、主人公のホラー映画評論家の日常がリアルに描かれていて、面白かった。

私も以前、「月刊フォーラム」という雑誌に1年、また、「インパクション」という隔月刊誌に3年ほど、映評を書いていた関係で、今でも試写会のお知らせが、時折、届く。試写会は友成氏の書かれているように、だいたい、平日の昼間、午後1時と3時半に、開催されることが多い(たまに、午後6時とかに開催されるケースもあるが、ほとんどが1時か3時半)。場所もだいたい、決まっている。集まる面通も、だいたい、同じような顔ぶればかりである。

配給会社の担当者が替わると、席まで挨拶に来て、名刺交換となる。頻繁に人が替わる会社も多いので、きっと、聞きしにまさるハードワークなのだろう。最近はフリーランスライターの名刺ではなく、リプレーザ社の名刺を出すので、是非、書いて下さいと、強くプッシュされることが多い。なかには、後日、自宅や携帯に何度も連絡してくる熱心な担当者もいる。もちろん、いい作品は紹介したいのだが、「リプレーザ」は生憎、季刊誌なので、次の号が出る時には、映画の公開そのものが終了してしまっていることも多い。したがって、ほとんどがタダ観になってしまう。申し訳ないと思って、せめて、ブログ等に感想だけは記すことにしている。

よく、事情を知らない人に、いろいろ調べていますねぇといわれるが、正直に告白してしまうと、試写会に行くと、プレス用のリリースを渡される。ストーリィの概要から、スタッフやキャストの紹介、様々なエピソードが詳しく記されているので、それを見れば、そんなことは、実は誰にでも書けるのである。あとはその映画をどう評価するかだが、これは個人の好みに大きく左右される。私がいいと思う映画をぼろくそにけなしている人もいれば、その反対もある。だから、誰が何といおうと、自分が観て面白いと思う映画はいい映画なのである。

先日、「魔笛」について、ぼろくそに書いたら、結構、批判も出た。しかし、そういうことなので、悪しからず。

友成氏の小説では、主人公のホラー映画評論家のことをぼろくそにいった人が次々に殺されていって、主人公が疑われることになる。果たして、その結末は・・。