書 その3533 「器ゆえ」の書 |  Hero-on's Style

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 こんにちは。

 

 

 

 

 

器ゆえ

つもるかなしみ

ひびあれば

にじむよろこび

その器抱く

 

 

 

 

 

俵万智「三十一文字のパレット(2)」より

 

 

 

 

大事に使っていたであろう

その器に対する愛情が、すごく

 伝わってくる短歌ですよね。

 

 俵さんは、さまざまな解釈のできる、

深い歌であり、人の心の象徴として

 この「器」を読んだ、と解説されていた。

 

茶道を嗜んでいるので、この

「ひび」という言葉を見て、

真っ先に「金継ぎ」を

 思い浮かべました。

 

 

 

 

割れてしまった器を

 見事に趣を持って復元。

 

このあたり、ものすごい感性が

 要求される気がします。

 

 機械的に継げばいい話ではないと思うから。

 

 

俵さんのように比喩的に捉えるならば、

この「器」は、その人の「心」なのでしょう。

 

いろいろと疲れ切っているかもしれない

 自分の心を、労りの気持ちで抱いてあげる。

 

 哀しみばかりじゃないだろ、って。

 

底の方に埋もれちゃってるけど、

ひびから「よろこび・たのしみ」が

滲んできてるでしょ、って。

 

まずは、自分で自分を

癒やしてあげないと

 いけないんだよね、実は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひーろん。 \(☆´∀`)/      ひ