和歌山県北東部の木造校舎と廃校休校巡り(2014/11/16) | haiko-riderのブログ

haiko-riderのブログ

2010年春から現在まで、趣味で廃校休校巡りをしてます。
これまでに訪れた校舎や思い出を記事にしてます。
無分別な廃墟探索とは全く異なりますので、誤解無きように。



今回は、和歌山県北東部の廃校休校巡りですが、

具体的には、橋本市、九度山町、かつらぎ町、高野町で(上図青色)

1校~2校を訪れました。(再訪した校舎も含みます。)


橋本市は、紀の川中流に位置し、かつては材木運搬、高野山宿場町として栄えました。

昭和50年代に入ると大規模住宅開発が本格化し、全国でも有数の人口急増都市として

発展してきました。

現在は大阪に一番近い和歌山通勤50分圏のベッドタウンとなっています。

同市出身の有名人には、溝端淳平(俳優)等がおります。


九度山町(くどやまちょう)は、和歌山県北部に位置する町です。

真田信繁(幸村)所縁の地として知られています。


かつらぎ町(かつらぎちょう)は、和歌山県伊都郡の町です。
農業分野では近畿地方全域でも有数の規模だと言われており、

年間を通じて様々なフルーツが栽培されています。

同町出身の有名人には、小林稔侍(俳優)等がおります。


高野町(こうやちょう)は、高野山真言宗の聖地高野山を中心とする町です。
貴重な文化財・建造物・名所が数多く存在し、2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」として
世界遺産に登録され、日本のみならず世界中から多くの観光客が訪れています。



高野口小学校5


高野口小学校6

高野口小学校2

高野口小学校8

高野口小学校4

高野口小学校7

高野口小学校9
高野口小学校(現役)

大阪から橋本市へは、いつものように外環状(国道170号)から

高野街道(国道371号)を利用して入ります。

県境の紀見トンネルは冬場でも不思議なくらい暖かいです。

(交通量が多いため、昼間の排気ガスが溜まって温室状態になっているからでしょう。)

国道24号にぶつかると、右折し和歌山方面に進み、名倉地区にあります。

瓦屋根に格子窓の長大な木造校舎が目を引きます。

昭和12年築の木造校舎としては日本最大級の現役小学校舎です。
2014年(平成26年)1月27日、国の重要文化財に指定されました。

98メートルの廊下は、私の知る限り、愛媛県西予市の旧宇和町小学校の

109mに次ぐ長さです。

現役では最長と思われますが、さぞかし雑巾掛けは大変でしょうね。。

校舎は、朝の連続ドラマのロケも行われた立派な建物で、町の誇りになっています。

校舎の庭先に、厳かな百周年記念碑と悲しげな姉弟の像がありました。

裏に回ると、広い校庭では少年達が野球の練習をしておりました。



河根(かね)小学校(現役)

国道24号から県道4号を経て九度山町に入り、県道13号、国道370号、県道118号を経て

河根小学校に着きました。

廃校ではありませんが、全校生徒9名の小規模校です。

山間部の小学校ですが、次の目的地へ行く途中で立ち寄りました。


久保小学校1
河根小学校の裏から続く県道を走り、廃屋(ゴミ屋敷)を通過してほどなく

案内標識がありました。はっきりと印字されており、新しく掛けられたようです。


久保小学校2

Y字ですが、木の根元に手書きの案内が巻かれており

何とか迷わずに行けました。左折してからは一本道です。

(前回は、違うルートで行って苦労しました。)


久保小学校6


久保小学校8
久保小学校(2006年休校)

2010年7月に初めて訪問してから2回目の訪問となります。

http://ameblo.jp/hiho-haiko/entry-11452355718.html
前回は雨に降られ、玄関付近で1時間以上雨宿りした苦い思い出があります。

美しい木造校舎は前回と同じく変わっていません。

比較的新しく見えるのは、放火により焼失後、建て直したからだそうです。

秘境の集落にある学校ですが、休校になっても、

地元の方々によって綺麗に維持・管理されていました。

現在は、地区の集会所として利用されているようです。

1991年度の在校生徒は7名でした。


久保小学校9
赤銅の二宮尊徳像

小太り体形が少し気になりますが。。


久保小学校3

錆びた遊具と小さなプール

紅葉がプールに赤い絵の具を落としていました。


久保小学校5

赤レンガの校門

校舎を建て直す前からあったものでしょう。

年季が入っていました。

ススキが誰も居ないのに、手招きするように揺れていました。


久保小学校10
校庭は一面クローバーで埋め尽くされていました。

お立ち台がポツンと残っています。


久保小学校11

校庭に落ちそうなくらいに、柿の木が石垣から

伸びています。


古澤小学校3


古澤小学校5


古澤小学校6

古澤小学校8

古澤小学校7

古澤小学校4

古澤小学校2
古澤(こさわ)小学校(2014年休校)

再び国道370号に戻り南下していきます。

中古沢地区の沿道から、校舎へ下りる坂道が続いています。

3階建ての鉄筋校舎が見えました。

裏にも幾つか棟があり、かつては100名を超える生徒が学んでいたのでしょう。

現在は、人影もなく淋しい佇まいです。

2013年度までは、6年生1名が学んでいたのですが、

卒業に伴い休校となりました。

最後の一人の生徒はどんな思いで通学していたのでしょう。

一人だけの教室、校庭、そしてプール。。。


新城小学校1


新城小学校3

新城小学校4

新城小学校2
新城(しんじょう)小学校(2012年廃校)

国道370号をさらに南下していき、高野町を抜け

かつらぎ町に入ります。

沿道から民家のような建物が目に入ります。

実は、今回は3回目の訪問となります。

http://ameblo.jp/hiho-haiko/entry-11453346203.html

何度でも訪れたくなる何かアットホームな暖かい雰囲気を

感じる校舎です。


湯子川の紅葉2


湯子川の紅葉1


湯子川の紅葉3
湯子川沿いの紅葉

新城小学校の裏から湯子川沿いに奥に入っていきます。

1kmほど進むと、真っ赤な紅葉が目に留まりました。

登っていけば滝があるのでしょうが、時間もないので

次の目的地を目指します。

看板には、「かもしか、いのしし注意」とありますが、

前回この道を走っている途中に、日本カモシカと

遭遇したことを思い出しました。


花坂小学校湯川分校1


花坂小学校湯川分校6


花坂小学校湯川分校5


花坂小学校湯川分校7


花坂小学校湯川分校8

花坂小学校湯川分校4

花坂小学校湯川分校2
花坂小学校湯川分校(1989年休校)

さらに山奥へと進んで行くと、左手にお宮さんがあり

右手下方に古い木造校舎があります。

前述の久保小学校と同様に山深い秘境と言える場所に

あります。

4年ぶりの訪問ですが、改めて感動を覚えました。

http://ameblo.jp/hiho-haiko/entry-11558719602.html

下りてみると、向かい側に集会所があり、校庭を挟んで

対面するように建っています。

すぐ傍に湯子川に続く急斜面が迫っておりますが、

近付いて見ると、校舎の向って左側の基礎部分は崩壊しており、

建物も危うい状態です。

次回訪ねたときは、この校舎は姿を消しているかもしれません。

そんな思いを抱きながら、静寂に包まれた校舎を後にしました。