吉野川(和歌山県では紀の川)流域に位置し、
大和国と紀伊国を結ぶ交通の要衝として、また吉野山地への入口として
古来より重視されてきました。
吉野川が市の中央を分断するように西流しております。
金剛山と吉野連山に囲まれており、市街から少し離れると急坂が多くなり道幅も狭くなっていきます。
主な産業は、柿(柿の葉すしも有名)や製材業です。
今回は、市南部の大塔町(おおとうちょう)の廃校巡りです。
県道235号(大塔町篠原宇井線)沿いに廃校が3校ありますが、
その一つです。
門柱には、「永盛尋常小学校」とありましたが、明治期に創立されたものが
そのまま残っておりました。
校舎は昭和30年に改築された当時のものと思われますが、かなり老朽化しております。
現在は、倉庫として利用されているようです。
校舎の壁には、自然豊かな地元の河川や魚を描いた絵画が掛けられてました。
急峻な谷間を見下ろしながら進む。県道235号(大塔町中井傍示)にて。
当時は、中井傍示(なかいほうじ)~惣谷(そうたに)間が
土砂崩れのため、通行止めとなっており迂回を余儀なくされました。
惣谷(そうたに)小学校(1987年休校、2004年廃校)
惣谷集落の高い石垣の上にある古い木造校舎です。
校舎の狭い中庭からフェンス越しに集落を一望できます。
校舎の一段下に校庭があり、その角にはこじんまりとした可愛らしいプールが
ありましたが、プールと言うより、まるでお風呂のようでした。
篠原集落に入ると、沿道眼下かに木造校舎が見えました。
前掲2校舎と比べて、それほど朽ちておらず原型をしっかりとどめておりました。
と言っても、昭和40年に改築したものと思われますので、それなりの歳月を経ております。
篠原集落の外れにある隠れた名所です。
清らかな滝の水しぶきが霧となって心地よい場所です。
宮の滝を過ぎて林道を登っていき、山のてっぺんに辿り着くと、
広い空き地が造成され、ヘリポートができておりました。
付近一帯は交通も不便であることから、防災・救急用として作られたものと
思われます。
ヘリポートから、山林に入るときはマムシに注意が必要です。
この辺りは、標高1,000mを越え夏でも涼しい場所です。
また、星が近くに綺麗に見えると、天文家の間では有名なスポットです。
なお、篠原から戻る道程で高野辻を経由しましたが、
ヘリポートへは、辻堂口からの林道を登ったほうが便利で早いです。
高野辻ヘリポートからの眺め
奈良県、和歌山県の山々を一望できる場所です。