ひぐまブログ-のはなしに  Amazon→のはなしに


著者:伊集院 光
発行:宝島社(2009年10月)


「のはなし」の「に」です。
2ページくらい置きに「ぷぷっ」と吹き出してしますので
電車で読むのはあまりオススメできません。

「G馬場の話」ではモノの大きさを表す例えとしてのG馬場について、
川合俊一や和田アキ子、ムルアカ氏では表せない「大きさ」があると
持論を展開していました。

たしかに川合俊一、和田アキ子は2メートル超えてないですし
ムルアカは2メートルは超えていても知名度がそれほど高くないですし、
やはり「G馬場」には及びません。


しかし時代には逆らえないかもしれないですね。
「G馬場」という表記自体、今の10代には意味をなさないかもしれませんもの。

若者はいま、モノの大きさを何で表しているのでしょうか?
「曙」ですら、もう古いでしょうか。「チェ・ホンマン」は?
たしかにデカイですが、「G馬場」のスゴさはそのスケールの大きな
エピソードによるものが大きいのでしょう。


本編では、G馬場にまつわる話「馬場噺」のスケールの大きさを表す単位
としてのG馬場について語っていました。
「サンルーフから頭を出さないと運転できない」
という「馬場噺」が「実馬場比1.5倍」だとか。

「マージャンをしていたとき、あまりのイーピン欲しさに対面のハゲ頭をつかんだ」
という「馬場噺」が「1.8馬場」などなど。

まあ実話はほとんどないのだと思いますが、デカイというだけで、
いろんなはなしに尾ひれがついていまや伝説となってしまっています。
伝説だけで言えば、和田アキ子もひけを取らないかもしれませんが、
やっぱりデカさが足りない。


G馬場ついでに、次のエピソードがおもしろかったです。
著者が楽太郎師匠の付き人をしていたときのこと。
親交のあったG馬場のもとを訪れた際に著者の31センチという足の大きさを見て、
おもむろに電話を取り「皮靴を一足お願いしたい」と靴屋に注文。

「1ヵ月後に取りに行きなさい」と走り書きの地図を渡されたらしいのですが、
その地図を再現してみるとおそらくこんな感じ。

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調べてみると、空港と書いてあったのはハワイの空港だったとか。
初対面の若者にオーダーメイドの靴をプレゼントするだけでもスケールがデカイのに
行きつけの靴屋がハワイにあるなんて、またデカイ!


G馬場ばかりになってしまいましたが、全体のほんの一部で、決してG馬場本ではありません。