ひぐまブログ-筆談ホステス  Amazon→筆談ホステス

著者:斉藤里恵
発行:光文社(2009年5月)


タイトルどおりの内容です。
聴覚障害をもつ女性の生き方のひとつです。

これだけコミュニケーションの方法が進化してくると
「筆談」というのも新鮮な感じがするのかもしれません。

ただ、20歳代前半のホステスが書く相田みつをばりの格言で
癒されるのかどうかはわかりません。
「辛いという字は・・・」なんて。

でも引用されるのが「ONE PIECE」だったりするのは、ちょっと微笑ましい。


筆談コミュニケーションといえば、大学生の頃、ちょうどポケベルやPHSが流行っていて
携帯も出だしていましたが、サークルのラウンジノートっていうものが
結構重要なコミュニケーションツールでしたね。

大学に行ったらとりあえず学生ラウンジに顔を出して、誰もいなければラウンジノートを開く。
「○月×日 ○○屋に昼飯に行く ×× 12:15」
と書いてあれば、彼らが戻ってくるまで少年マガジンでも読みながらしばらく待ってみる。

「○月×日 いつもの雀荘 ○○、××、▲▲、□□ 15:00」
と書いてあれば、とりあえず雀荘に行ってみる。

「○月×日 誰も来ないので帰る ▲▲ 17:45」
と書いて、そのノートを翌日誰よりも先に自分が開いたときの虚しさ。

連絡事項だけでなく、○×ゲームに数ページ割かれていたり、
あみだクジに使われていたり、何かのトーナメント表(何だったんだ?)があったり、
パラパラ漫画が描かれていたりして、
1冊のノートが立派なコミュニケーションツールとして機能していました。

学生ラウンジに無造作に置いてあるだけのノートでしたが、紛失すると
それはそれで騒動になっていたものでした。
2代目ノートを使っているときに、たまたま紛失したはずの「初代」が出てきて
読み返してみたり。

何だかんだで、青春のマストアイテムといえばあのノートだったような気もします。
今はもうないのでしょうねー