ひぐまブログ-USAカニバケツ  Amazon→USAカニバケツ

著者:町山智浩
発行太田出版(2004年12月)


アメリカのテレビ・映画・カルチャーなどツッコミどころ満載でお届けしています。
タイトルの「カニバケツ」とは、たくさんのカニをバケツに入れておくとフタをしなくても逃げない、
一匹がバケツから出ようとすると他のカニに引きずりおろされる、というはなしから
著者が皮肉を込めて付けたそうです。

「カニバケツ」で思い出したのが、高校時代たまたま立ち寄ったラーメン屋に置いてあった
一冊のマンガ本、まさに「カニバケツ」。
タイトルの意味もストーリーもまったく覚えていませんでしたが、
この名前だけは忘れられませんでした。
いま調べてみてビックリ!なんと原作者は小池一夫じゃないですか。

以下、小池一夫「カニバケツ」の紹介ページからの引用です。
  男の一生は仕事にあらず、働くことにあらず、金儲けにあらず。ただ女と寝ることにある。
  福笑いの人形を使い、あの手この手で次から次へと女を口説く男、天下上(あまくだって・のぼる)。
  バケツに入れたカニのようにうるさく喋る、通称「女殺しのカニバケツ」、次なる獲物は?

意味不明です。「カニバケツ」の意味も違うみたいだし、表紙の絵を見ると
「福笑い」じゃなくて「腹話術」っぽいし・・・

でも、「クライング・フリーマン」とかも、かんな感じでメチャクチャなはなしだった気がする。
ちなみにWikipediaの「小池一夫」のページの「作品リスト」にはフリーマンもカニバケツも
入っていませんでした。なぜ?


本編では俳優、スポーツ選手、歌手などのゴシップや落ちていくさまについて
書かれていたものが多かったのですが、ゴシップといえばマイケルということで
MJについてもいろいろ書かれていました。

マイケルが子供をほしがる理由についてのジョークではついつい声を出して笑ってしまいました。

しかし偶然にもこのホンを読んだ翌朝MJが亡くなったとのニュースが。。。
なんだかやるせない感じになっちゃいました。
おもしろジョークは自粛しときます。


一番印象に残った記事はプロレスラーと痛み止めのはなし。
ステロイドって筋肉増強剤というイメージが強かったですけど、
痛んだ筋肉を早く治癒させるような効果もあるみたいで、
ステロイドとその他の痛み止めのカクテルで薬物中毒になったり
突然死したりするレスラーが後を立たない、というものでした。

ロディ・パイパーのコメントが印象的でした。
 『試合の後、ホテルの部屋に一人で帰る。全身が痛くて、ベッドから起き上がれない。
 飯を食いに行く気にも、下の階のバーで一杯飲む気にもならない。でも痛くて眠れない。
 そのうちに壁が迫ってくるような恐怖に襲われ、惨めな気持ちになってすすり泣くんだ』