著者:中島らも
発行:文藝春秋(1994年9月)
購入動機:ハードカバーも持っておこう
購入場所:不明
高校・大学時代にハマってよく読んでいました、著者のホン。
たくさん笑わせてもらいました。
印刷・出版関連の仕事をされている人にとっては必読?の書でしょうか。
主人公は写植屋さんという設定で、多少、勉強にもなります。
霊が降りてきて小説を書くという話をベースに展開していくのですが、
実体験として、深酒した翌朝などに「誰がこんなこと書いたんだ」っていう詩とも何とも言えない
走り書きがテーブルに残っていたこと、ないでしょうか。
もちろん、人様にお見せできるような代物ではないのでしょうが。
この作品自体、アルコールと咳止めにまみれた著者が、何かに憑かれた酩酊状態で書かれたものかもしれませんね。
物語の中での「黒のクロスで文字は銀の箔押し」という「霊が書いた小説」の装丁が、
そのままこのホンの装丁となっているところに、著者・編集者のこだわりを感じました。
ぜひハードカバーでお楽しみを。
著者は2004年惜しまれつつ、自らの予言通り?階段から転落して急逝されました。
11月1日から6日まで新宿紀伊国屋画廊にて「中島らもてん」があるそうです。
都合をつけて行きましょう。