しばらくぶりです。
先週は時間との追いかけっこに負け気味でして、
すっかり更新が遅くなってしまいました(言い訳終わり)
さて、
ここのところ連続して議論をしたことがいくつかあります。
内容を大きくわけますと、、、
①日本のエネルギー問題について
②世界通貨の行く末について
③民主主義の限界について
と3つほどありまして、
現在、個人的に研究しています。
ちょっと真面目すぎる話なのですが、
ツイッターで「日本の空洞化についてどう思うのか?」という質問をいただきましたし、
この国にとって重要なことなので、
今回は①について思いきってふれてみたいと思います。
今回はエネルギー問題について。
昨年の震災によるフクシマの原発事故以降
世論はすっかり「反原発」となっています。
僕も個人的には、感情的には「反原発」です。
政府も浜岡原発の運転を停止するなどして、
気がつけば日本で稼働している原発はゼロになりました。
これで国民は一安心?です。
ここまではいいとして、
これにより直近で大きな問題が発生しています。
それが電力不足の問題。
家庭用とオフィスは我慢すればいいのですが、
そういうことではなくて
問題は大口電力使用量をどうするのか、
ということです。
工場などの製造に必要な電力の問題についてふれます。
それを考察するのに役立つのが鉱工業生産指数というものです。
鉱工業生産指数を見ると現実が見えてくるという意見があります。
例えばここ数年での鉱工業生産指数(以後、指数)のピークは08年で約110でした。
この時の大口電力使用量(以後、使用量)が約250億KW。
この指数がリーマンショックで72にまで下落。
使用量が190億KWまで下がりました。
11年の震災直前での指数が98で使用量が240億KWでした。
震災発生後の夏で指数が83で使用量が215億KWまで落ちて、
12年の直近で指数が95で使用量が230億KWまで戻ってきています。
ここで気がついた方もいらっしゃると思いますが、
鉱工業生産指数と大口電力使用量はほぼ同じ動向を示しています。
これを数人の識者の方々と議論したのですが、
これは構造上の問題であって、
現状は生産と電力消費は正比例してしまう・・・という結論になりました。
昨年の震災で東北を中心に国内の生産設備が大きなダメージを受けてしまい、
それにより生産能力も落ちていたので大口電力使用量も減少していました。
それが震災後1年で生産力が回復してきている中での今回の電力不足が
日本産業界の生産活動の足を引っ張ることは自明である、、、ということは想像に難しくありません。
生産したくても電力が足りないので工場を稼働できない、、、という問題が発生してしまう、
これがどんな状況を生み出してしまうのかも想像してみればわかると思います。
企業としては他で生産するしかありません。
この流れでいくと残念ながら企業が海外生産へシフトする動き促進させ
国内産業が空洞化してしまう結果になること、
は覚悟しておく必要があります。
あとはグローバル化を政府がどう解釈するのか、
それによっても考え方は変わってくると思いますが、、
これはまた時間をみつけてふれてみたいと思います。
何かを選ぶということは何かを諦めることと同義語です。
国全体として直近は経済的に貧しくなること、
それでも反原発である、
それは一つの選択であると思います。
どちらを選んでもメリットとリスクがある、
それを前提に物事を議論していくべきだと考えています。
しかも経済と天秤にかけるべきではないものもありますし。
エネルギー論については僕の専門ではないですが、
感情は抜きにして、今後どうしていくのか、
これは真剣に考えていく必要があると思います。
そして反原発を選択するとすれば、
その後の経済をどうしていくのか、
これもセットで検討していかないと取り返しのつかないことになるのでは?と心配もしています。
民主主義と通貨体制もふまえて
また時間をみつけてふれてみたいと思います。
週明け早々、
堅苦しい話で失礼しました。