必殺仕切人 勘平
演-芦屋雁之助
「髪結いのお勝」の店を開いている、女房に頭の上がらない髪結いの亭主。
その実はベテラン仕切人であり、お国の命を助けたことから仲間となる。
世話好きで愛想が良く、流行りものにはすぐ飛びつく性格である。
初期は長く伸ばした小指の爪で相手の元結を切り、頭の上で両手を縛りあげて、壁などに激突させていましたよね。
後期は四方にロープを張り巡らせた場所で戦い、持ち前の怪力を活かしたプロレス技を披露する。
変更した理由として、当時、プロレスが流行っていたから、というものらしいですよ。
最終話で、かつての裏稼業仲間の青年が殺され、その恨みを晴らそうと自身が頼み人になった。
百化け一味の始末を終えた後も、仕切人グループの中で唯一、江戸に残る。
本作がスタート時、テレビ情報誌・芸能誌等で盛んに話題となったようです。
というのも、勇次が主水とおりくの元を離れて、”独立”を果たした事が大きな要因でしょう。
また、主力キャストに、各局ドラマの主役・トメクラスの俳優が並び、シリーズ屈指の豪華出演陣となりましたよね。
ところが、本作、及び次回作「仕事人Ⅴ」で露呈した、「必殺」のバラエティ化の限界に対する反省が行われたようです。
結果、翌年の”非主水”作品である「橋掛人」、それに続く「仕事人Ⅴ激闘編」での原点回帰を目指したシリアスな作劇・演出の多用という形で、反映されることになる。
勇次をメインとした新シリーズの構想もあったらしいのです。
本作の不評によって、それも頓挫してしまいました。