暗闇仕留人 中村主水
演-藤田まこと
対照的な義弟2人のまとめ役。
個性豊かな女系親族に翻弄されながら、持ち前の知略と剛剣で、幕末の裏社会をひた走る。
さて、主水登場の第2弾は、仕置人との印象が大きく異なっています。
その理由の一つが時代設定にあるでしょう。
蘭学者・高野長英門下の糸井貢というインテリキャラクターが新たに登場したことで、黒船来航で揺れる幕末の時代が強調されました。
ストーリーも黒船や大砲、攘夷、オランダ留学といった、幕末の史実が織り交ぜられています。
また主水、糸井、大吉の仕留人が義兄弟という設定も珍しい。
糸井貢を中心とした、大河ドラマさながらの展開で視聴者を魅了。
オイルショックで混乱する、日本の暗闇に行燈を灯した記念すべき作品、そう言えるんじゃないですか。
かつての仲間と再会したことで、主水は裏稼業への復帰を積極的に考えるようになります。
そして糸井貢と大吉の2人をスカウトし、「仕留人」を結成するのですね。
貢の妻あやは主水の妻りつの妹であり、大吉の愛人たえ(妙心尼)もりつの妹なので、主水・貢・大吉は義兄弟となるわけです。
しかしながら、最終回、中盤より裏稼業に対して懐疑的になっていた貢を失い、主水はショックを受けて仕留人を解散。
裏稼業から完全に足を洗うはずでしたが…。
まあ、そう簡単に抜け出せるわけがないですよね。