『必殺始末人』 かもめ
演-南野陽子
表の仕事は見世物小屋の水芸の裏方。
活動的で男勝り、情報収集のために江戸の町を走り、彼女は「情報収集」と「殺し」という、2つの仕事を一人でこなしています。
主人公の山村只次郎の出演場面よりも、かもめの出演場面が圧倒的に多いのです。
ただ、南野陽子を見ると、どうしても「スケバン刑事Ⅱ」が脳裏をよぎってしまって、なんか違和感を覚えてしまうのは致し方なし、といったところでしょうか。
もしかして、得物はヨーヨーかと思って見てましたが、明らかに藤枝梅安を意識した鍼で……。
鍼を延髄に深々と刺します。
なぜ鍼を使うのか、なぜ裏稼業へ足を踏み入れたのかは語られていません。
そもそも得物を鍼にした理由はなんだろう? 元鍼医師の設定?
劇場版「必殺! 主水死す」において、「必殺」の看板である「中村主水」の死から1年も経たず、この「必殺始末人」が製作されました。
「始末人」というタイトルは、テレビシリーズでも考えられたことのある名前でしたが、時を経て、その名前を冠した作品が誕生しました。
キャストもこれまでの必殺メンバーの世代よりも若返り、全く新しいメンバーで構成されたのはいいとして、こじんまりとした感じになってしまった感は否めません