未来を予見する「5つの法則」/田坂 広志

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文明の進化について非常に深い洞察がされている。
全てのケースがこの法則に合致しているのかを検証したいが、「なるほどな」の一言。

第一の法則「螺旋的プロセス」
古いものが新たな形で復活してくる。
→ex「インターネット革命」
  「競り」や「指値」が「ネットオークション」「逆オークション」という形で復活
  「生協による集団購入」が「Eコマースによるギャザリング」という形で復活
  ・高度な次元で古いものが復活する。
  ・合理化、効率化のために消えていったいった仕組みは必ず復活する。
*物事を見つめるときの4つのステップ
①「何が復活してくるか」をみ読む
②「何が消えていったのか」をみる
③「なぜ消えていったのか」を考える
④「どうすれば復活できるのか」を考える

第2の法則「否定の否定」による発展
「現在」の動きは必ず将来、反転する。
「知識サービス」ー「コストサービス」
「価格競争」ー「付加価値競争」

*第1、第2の法則から次なる「主戦場」を読む。

第3の法則「量から質」への転化
「量」が一定の水準を超えると、「質」が劇的に変化する。
「コスト」が下がると「ビジネスモデル」が変わる。
「情報伝達コスト」という「量」が下がるー「購買代理、購買支援」を行う「オールドミドルマン」は「ニューミドルマン」へと「質」が変わる

第4の法則「対立物の相互浸透」
「資本主義国家」は「社会主義国家」的理念として福祉制度や労働者の権利向上などを取り入れ、「社会」は「資本」から市場原理を取り入れ、互いにあまり違いが無くなってくる。

第5の法則「矛盾の止揚」による発展
「矛盾」こそ世界の発展の原動力
「社会貢献」ー「利益追求」という企業の形
「市場原理」ー「政府規制」

すべてのことがこの法則に当てはまるのか。
これから5つの法則を頭に入れて、物事を考えてみたい。




「超」文章法 (中公新書)/野口 悠紀雄

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非常にわかりやすい。
文章を書く手順は以下のとおり。


ステップ1 ひとことで言える「メッセージ」を設定する。
→このメッセージはピントを狭めたものでなくてはならない。
→面白いものか?読者が誰かを意識する。


ステップ2 骨組みをつくるー内容面のプロット
→[骨組み構築法]
①故郷を離れ、旅に出る~日常生活から離れ文章を「面白く」する
②仲間が加わる~主張を補強する
③敵が現れる~主張したい概念の性格を明確化する
※対立概念の使い方
「一つは二つ」…ex一つの物事には良い面、悪い面の二つがある。
「二つは一つ」…ex異なると思われていたものが実は一つの理論で説明できる。
「従来とは違う二分法」
「マトリクス法」
④敵との最終戦争~主張と反対論のどちらが正しいか
⑤故郷へ帰還~一般理論を現実に応用する


ステップ3 骨組みをつくるー形式面の構成
・1500字ほどの短文→首尾一貫した論理展開が必要とされる。
基本的に
「序論」-何が問題か?
「本論」-分析と推論
「結論」
※関連する内容がばらばらにならないようにする!
→「主張、その理由、その意味するもの」をはっきりさせ、グループ分けする。
・書き出し、終わりは重要
「竜頭文」最初にインパクトのある結論を述べてしまおう。

ステップ4 筋力増強ー説得力を強める
・比喩、具体的な数値、例、信頼できる引用を用いる。

「文章は骨組みを整えたら、後は接続詞に注意し、比喩や具体例で飾りつけしていく」
このようにわかりやすい決まりを頭に入れておいて、自分のテーマをこの手順に落とし込んでいけば案外簡単に文章を書くことが出来そうだ。
小説家じゃないのだから、芸術的要素は必要なし。

東京都写真美術館の「出発ー6人のアーティストによる旅」を観てきました。


・尾仲浩二さんの写真
哀愁漂う写真が並んでいた。家屋、街角、田んぼ、橋、川、街灯、人から切なさを感じた。
いつも写真を観る時は、その画面の中に自分を立たせてみる。そしてそこにいる自分はどういった人物なのか?商人か、ホームレスか、会社員か、夫か、子供か、犯罪者か、兵士か、観光者か、といったことをイメージしてみる。
尾仲さんの写真からイメージした自分の姿は、小学生の自分。どことなく懐かしさを覚え、通学路を歩いているような感じ。でもそれは過去のこと。現在の自分の生活に通学路を感じる瞬間は無いな。
もうすっかり忘れた感触だけど、自分の記憶には確かに残っている。
死んでそうで生きてる、そんな印象を受けた写真でした。

・さわひらきさんの「Small Metal Godsのためのmusic video」
最高に癒されました。あとで調べたらDavid SylvianっていうシンガーソングライターのSmall Metal Godっていう曲のpVでした。
小さな飛行機がゆっくりと室内を飛行・・・落ち着く。また曲が良いんだな。