1/1の正月に誰もいないミラプロの教室で、のびのびとPCのゲームに興じる私。

するとプレイ画面を思いっきり邪魔をするポップアップウインドウが立ち上がって、能登半島の震度4の緊急地震速報が報じられました。

実はこれは数年前にミラプロの高校生が勝手に教室のパソコンにダウンロードした「強震モニタ」という地震リアルタイムモニタリングアプリ。

当時、その高校生がパソコンにダウンロードしたアプリ画面を私に見せて「これ地震波が来るタイミングをぴったり予想する便利なアプリだから!」とドヤ顔で解説していたことを憶えています。

全国2000か所の地震計と被害を及ぼす強い揺れを感知できる強震計の情報をリアルタイムで知ることができる便利なアプリ。

しかも大きめの地震が発生すると、設定次第で作業中でもお構いなしにパソコンウインドウの最前面にポップアップします。

ただわかりやすいテレビの地震速報と違って、強震モニタはピコピコ音と合成音声のシンプルな仕様と、まるで研究者が使うような業務用っぽい印象を受けました。

それゆえいまいちピンと来なかったため、高校生から勧められたあとは強震モニタのアプリの存在自体をすっかり忘れていました。

昨日能登地震の前震、震度4が発生したときアラートと共にアプリが起動して「おい、ゲームの邪魔をするでない」と強震モニタのポップアップウインドウを消そうとしたら、みるみる震度の数値が上がっていくのを思わず数秒間目を奪われました。

(このときニュースのように最高震度の結果が報道されるのではなく、リアルタイムに最高震度が1秒毎に更新されるので、5+、6-を何度も行ったり来たりしながら最終的に7になりました)

スマホの緊急地震速報のアラートが鳴るかなり前だったのですが、おかげで間違えなく危機意識は高まり、新潟に地震波が到達するする前に心の準備ができたのを憶えています。

またアプリ画面の地図上に表示された本震P波の円が新潟に届く前に、数秒間行動できたのはかなり大きかったと思います。

その当時、アプリを勝手にダウンロードした高校生は現在、高専で活躍している大変優秀な生徒になり、改めて彼に感謝しないといけないなと思いました。

ただ、強震モニタが緊急地震速報より優秀、地上波のニュースより優秀という話ではありません。

コントロールできない天災をあらゆる角度から見ることによって、情報を分析して、真実を見極め、最善の判断と対策をするという意味では強震モニタはその1つに入れてもいいのかなと思います。

事実、20:00頃にあった震度7の地震速報の誤報は強震モニタにはなんの反応もありませんでした。

また、津波警報の報道が続く中で、実は震源地が「能登半島沖」だけでなく、「上中越沖」「佐渡沖」が3回に1回あったのを見ると、「なんか5月のときの地震と状況が違うんじゃないか」なんて違和感を感じることもできたと思います。

当時、このアプリを勧めてくれた高校生はただドヤ顔をしたかっただけでなく、天災というものを既にいろいろな角度から見る目を持っていたのかも知れませんね。

彼は優秀に育っていく資質は持っていて、ただそれに気が付かなかった私は修行が足りていなかったわけでした。

強震モニタはアプリでダウンロードしなくてもYouTubeライブで観ることができます。

↓以下のURLは1/1 16:00の震度4→7になる強震モニタの10分動画。4分10秒から震度7の本震が始まります。
ご注意願いたいのが、緊急地震速報のアラートが動画中に鳴るため、周囲にいる人に心配をかけないように、一声掛けるかイヤホンで視聴してください。
https://youtu.be/d1F1ZjDr7MU?si=s4INEpUEvfGcTHpk