ミラプロ学校長日記。
今日は笹神中学校で、息子の野球の試合がありました。
試合中、珍しく監督から強い檄が飛ぶ場面がありました。
息子のチームの子どもたちから、相手チームのプレーに対して敬意を欠くような言葉が出てしまい、監督が試合を止めて言った言葉。
「おまえら、スポーツをしろ!」
敵味方に分かれて戦うのがスポーツですが、戦っているのは“プレー”であって、感情ではありません。
相手のプレー一つひとつに敬意を払うこと。
それはスポーツをする上で、とても大切なことだと思います。
言葉だけを切り取れば強く聞こえるかもしれません。
でも、その瞬間に真剣に注意できることは、とても大切なことだと感じました。
身近にこういうことを真剣に伝えてくれる大人がいること。
そして、息子がそんな指導者のもとで野球ができることを、とてもありがたく思いました。
⸻
以前、ロボコンの公式戦でも、プログラミング教室の指導者として難しい判断をしたことがあります。
試合中、相手チームのロボットがプログラムエラーで止まってしまった瞬間、うちの教室の小学生が、
「ヨッシャー!」
と大きな声で喜んでしまいました。
連勝して勢いに乗っていたこともあり、嬉しさが爆発したのは理解できます。
でも、相手チームは好きでエラーを起こしたわけではありません。
相手のミスを喜ぶことは、選手としてあってはいけないことです。
ただ、その場には保護者を含め多くの大人がいましたが、誰もその子をたしなめませんでした。
きっと、
会場の盛り上がりを壊したくない。
勝ち進んでいる子どもの気持ちを下げたくない。
そんな空気があったのだと思います。
でも私は、その瞬間こそ大切だと思いました。
勝つことだけが目的ではない。
その子が10年後、どんな人間になっているか。
その成長のために必要な言葉が、今ここにあると思ったのです。
勝って喜びながら戻ってきた子どもを呼び止めて、私は話をしました。
「相手チームはエラーでロボットが動かなくなった。どんな気持ちだと思う?」
「もし自分が失敗したときに、それを喜ばれたらどう思う?」
褒められると思っていたのでしょう。
その子の表情が、一瞬で凍りついたのを今でも覚えています。
その子のモチベーションを下げてもいい。
悪者になってもいい。
でも、誰か大人が伝えなければいけない言葉がある。
それが、子どもの成長を預かる“指導者”の役割なのだと思います。
目の前の勝利よりも、10年後の成長を願うこと。
それが、指導者としての信念なのかもしれません。
「わかりました。ごめんなさい」
幸い、その子は気持ちを切り替え、しっかり話を聞いてくれました。
その後、チームは試合に負けてしまいましたが、試合後には自分から相手チームへ握手をしに行っていました。
小学生や中学生は、まだ思考が柔軟です。
だからこそ、大人が真剣に向き合えば、ちゃんと心に届く。
本当に大切な時期なのだと思います。
だからこそ、プログラミング教室の指導者としても、真剣に子どもたちと向き合っていかなければならないと改めて感じました。
⸻
試合後、監督が私たち保護者に気を遣って、
「大きな声を出して、試合を止めてしまってすいません」
と話してくださいました。
すると、多くの保護者の方から、
「いえいえ、これからも必要なときはどんどん言ってください」
という声が上がりました。
親だけでは、子どもの成長に必要なすべてを教え切れないこともあります。
だからこそ、必要な場面で真剣に向き合い、時には強い言葉で子どもたちを導いてくれる指導者の存在は、本当にありがたいものだと感じます。
今日は、そんなことを改めて考えさせられる一日でした。