「人の車にボールをぶつけてしまった。。」

5年生の息子がそう言うと堰を切ったように泣き出しました。

息子の話を聞くと、友だちと公園で野球の練習をしていたら、ボールが公園の外に出てしまい弾んだボールが走っている車にぶつかったそうです。

「警察の人がうちに来るかもしれない」

自分のしてしまったことにショックを受けてどうしたら良いかわからない状態でした。

「起きてしまったことはしょうがないよ。そのあとどうしたの?」

と聞くと、

「帽子を取ってこんなふうにして(頭を下げるふり)謝った。でも友だちはみんないなくなった」

そう言うとまた泣き出しました。

息子の言葉を信じれば、ボールがぶつかった瞬間、友だちは公園からいなくなってしまったそうです。息子はとっさに謝ってボールを拾って帰ってきたそうです。

ボールを見てみたらテニスボール。

ぶつかった車も当たったことに気がつかないでそのまま行ってしまったそうです。

それでも後から警察が家に来るのではないかと息子は震えていました。

「失敗は誰でもするよ。お父さんだってする。だけど隠さないで正直に話せたことは良いことだし、とっさに帽子を取って謝る判断が出来たことは素晴らしいことだと思うよ。もし、警察が来たら一緒に謝ってあげるし、もし、修理でお金がかかってもお父さんが何とかしてやる。それが親の仕事だからさ」

ショックでご飯も味がしないと言っている息子に声をかけてあげられるのはそのくらいでした。

誰だって失敗はします。

だけど失敗したときの次の行動にその人の「姿勢」が出ると思います。

そして、他の人がその場から逃げようとしたとき、みんなについて行かないでその場に止まる判断が出来たことは褒めてあげたいと思いました。