2月24日。。。今日はとても寒い日だった。

どうして、こんなに寒いんだろう。

僕は、起きた時には、夕暮れの時間になっていた。

しかし、目覚めた瞬間、記憶が鮮明によみがえる。

僕の使命、僕の人生。僕はモンスターだ。

僕は、ねずみのような耳を持ち、ねずみのようなするどい牙を持つ。

ねずみ人間、キューブルビイっていうんだ。

昔、アルバートっていうねずみ人の友達がいた。

僕たちは、仲良しだった。

僕たちは、その時、別に自分たちはモンスターなんて思っていなかった。

しかし、僕には、最悪な気持ちがあった。

それは、空腹だった。

朝起きても、夜寝ていても、毎日が空腹だった。

だから、僕とアルバートは、人間と一緒に住める町に行くことにしたんだ。

そして、その町でやり直そう。そう思って、僕たちは、その町へ行った。

その町は、とてもにぎやかな町で、富にあふれていた。

物はなんでもあるし、いろんな人種、いろんな人であふれていた。

人は、お金のためなら、なんでもしていた。

スリをするもの。だましてお金を稼ごうとするもの。そういうチンピラを利用する者。

一生懸命たくさんの人に、パンを焼いてパンを作って食べてもらおうとしているもの。

たくさんの道具を作って、みんなの暮らしを豊かにしようとしているもの。

みんなのために、毎日静かに横で演奏しているもの。

みんなのために、広場で、芸をしてお金を稼ぐ者もいた。

かっこつけて、勇者気取りのやつだっている。

なんだっている町だった。

僕たち二人は、もちろんお金もなく、寂しい毎日だった。

しかし、その町では、空腹ではなかった。

わからない、僕らは知らないうちに、笑顔になっていた。

僕らは、この町が好きだと思った。

でもある日アルバートが僕に向かって、こう言った。

「一緒に、僕らも他の人を笑顔にしないか?」

きっと、僕らもみんなを幸せにできるはずだよ!

「あぁ!アルバート!!僕にも出来る気がする!!」




そして僕たちは、小さな小さな街道で、漫才を始めた。

もちろん、僕は、ボケ役。アルバートは、ツッコミ役だ。

アルバートのツッコミや、しきりっぷりは面白くて。

たまたま通った道の人にまで、勝手に声をかける。

でも、通った人も、みんななぜかニコニコと見ていく。

そんなアルバートを見て、僕も、ニコニコと隣で、笑いながら

一緒に、「そんな、アルバートさん、僕にもできちゃいますよ!」なんていって。

アルバートのマネばかりする僕であった。


でもそんな僕たちは、知らないうちに、いろんな人から注目される的になっていた。

手元に、お金がたくさんあり、おいしいものを二人で食べた。

綺麗な綺麗な女の人とも、毎日笑って話した。


しかし、僕たちは、幸せをたくさん手に入れた瞬間、何かが変わってしまった。

アルバートは、ある日、こう言い出した。

「なぁ、キューブルビイ、俺、この町の町工場で働こうと思うんだ。」

アルバートは、いきなりなぜか、工場で働くと言い出した。


「どうしたんだ?止めはしないけど、どうしたんだ?」

僕は、必死にアルバートに訳を聞いた。


知らないうちに、僕の財布の中に、アルバートのお金や全て僕たちのお金が入っていた。

アルバートは、そして、工場で働き始めた。


僕は、しばらくアルバートの様子を見ていた。


そして、ある日アルバートをたずねた。


「なぁアルバート、俺やっぱり、この町で、みんなを笑わせたい!」
「なぁアルバート、俺と一緒にまた、あの小さな小さな街道でお笑いをしよう!」
「なぁアルバート、俺はお前と一緒にやりたいんだ。」

僕はたくさんアルバートに話しかけた。

アルバートは、涙目で僕を見つめ、こう言う。

「俺たちばっかりが、幸せになったって何も変わらないんだ!!」

「おまえとおればっかりお金持ってたって、ここにいる人は誰も笑わないんだ!!!」

アルバートは、作業していた、棒を投げた。

僕は、アルバートが、その町工場の人たちを毎日笑わせていることを後で知った。

彼は、自ら、その町工場へ行き、そこのまずしい暮らしをしている人たちに

何かしてあげたかったみたいだ。


町工場は、その頃治安が悪く、そして、とても誰もやらない仕事だった。

もちろんお金はあっても、町に行けば、バカにされるような仕事だったのだ。

しかし、そこにいる人たちは、一緒に働いてる人たちが、どんな悪い人だろうが

どんないい人だろうが、誰もやりたがらない仕事だろうが。

関係なかった。


彼らは、そこで働いて、お金を稼ぐことしか道がなかった。

他にもあったのに、彼らは、町工場でなぜか働く。

でも彼らは、そこが僕の居場所だといい。

町に出て、そんな仕事をしてるのか?といわれても、頑張って働いていたのだ。


そんなことを、僕は知らなかった。アルバートは、知らないうちに、そういう人たちのことが

好きになったのかな・・・。

アルバートを見て、僕は、必死に答えた。

「俺とお前は、相棒じゃないか!!お前がいなかったら、このままどうしろっていうんだ!」

「お前は、俺のヒーローなんだよ!!お前がいなかったら、俺はどうなるんだ!」

「頼むよ!一緒にやろう!」

そう必死に僕は、自分の思いばかり彼にぶつけた。

「キューブルビイ・・・・。」

アルバートは、次の日、僕が待っているといった、小さな小さな街道に来てくれた。

「よう、キューブルビイ今日は、一緒にまたたくさんの人を笑わせてニコニコ幸せにしよう!」

そういうと、アルバートはすぐ、漫才を始めた。


僕は、知らないうちに、涙があふれていた。

どうして、か、わからない・・・。

それは、僕も気づいていたからだと思う。

アルバートの人生をめちゃくちゃにしちゃったからだ。

そして、僕結局、僕も、町工場の人をバカにしていたんだ・・・。

それは、アルバートのことも傷つけていたということだった。


「いやあ、今日は本当いい日ですよ!!ねえキューブルビイ!!」

「こんな二人がまた、小さな街道から有名人になろうなんていうんですから!!」

「もうね!!僕の手の中は、汗でいっぱいですよ!!」

「キューブルビイの汗はどうなの!?」

アルバートは、必死に必死に、大声でしゃべった。

「え・・!?いやー!汗でいっぱいかな!?ははは・・!!」

そう僕は言うと。

「どれどれ、見せてみろ・・。なんだよ!!汗じゃないじゃんこれ!!」

「キューブルビイ、なんなのこの汗は!!」

アルバートの無茶な話の中僕も、アルバートに答えようと必死に面白いことを言おうとした。

「もう汗っていうか、これもうほんと、僕の手から生まれた・・・汗ちゃんだねぇえ!!」


僕は思いっきりすべっていた。

でも、そんな姿を見て、また小さな街道に人が集まってくる。



そして、僕たちねずみ人間二人、キューブルビイとアルバートは、毎日人をニコニコさせた。


そう・・・僕が朝目覚めたのは、ちょうど、夕暮れのときだった。

その時、僕には使命があるのがわかった。

「昨日も遅くまで、頑張ったなぁ・・。あいつは最高の友達だ。」








「俺たちは、いつでも相棒」