土曜日は桐生を散策していました。


まずは浅草に出て東武の特急「りょうもう」に乗車。
りょうもうに乗ったこと自体は何度かありますが、何年ぶりだろうというくらい久々に乗りました。


なお、使用車両の200系は新型の500系「リバティ」に徐々に置き換えられていますが一気に置き換えられている訳ではないのでまだ約半数は従来の200系だし、置き換えが迫っていた時期にこの編成(204F)を含む一部編成で何故か座席だけ新しいものに交換されたりもしましたが、側面の方向幕が色褪せたままなのが何だかな~といった感じですね。
余談ですがこの204Fは旧デラックスロマンスカーの1700系の1711Fの更新車で、1700系時代はDRC車体への更新から数年後に台車や機器なども1720系に準じたものに交換されているので、新製当初からのものは何一つ残っていない可能性が高いのですが、車籍上は1957年(昭和32年)製で特急用車両では国内最古参級ということになります。


また、背面にテーブル付きの座席に交換されながらも旧座席当時からの壁にセッティングされたテーブルも残っていますが、2つのテーブルを同時に広げるとこんなことになります(ご覧の通り使い物にならない)。
浅草を出ると、とうきょうスカイツリー、北千住、東武動物公園、久喜、館林と停車しますが、昔は下りに関しては北千住さえも通過していて、現在同様に一部列車が加須と羽生に停車してはいたけど列車によっては浅草を出たら館林までノンストップというものもあったのですが、徐々に停車駅が増えて現在の形態になっています。
停車駅が昔より増えたら途中駅での乗降も増えているようで、東武動物公園で下車する人も意外と多いのが印象的でした。
そして館林から先は足利市、太田に停車。


太田駅はスバルの企業城下町の雰囲気が色濃い場所ですが、駅前にホテルなど高層の建物が多く、一私鉄駅の割に新幹線停車駅ばりに必要以上に立派な雰囲気がする駅です。なお、りょうもうの多くの列車は赤城行きですが、赤城まで乗る人が多いのかと思いきや大部分は太田で下車してしまうので、この先はガラガラになります。


そして太田から先は伊勢崎線を離れて桐生線に入り、藪塚、新桐生、相生と停車して終点の赤城に到着。


赤城駅は上毛電鉄との接続駅で、ここからは上毛電鉄の西桐生行きに乗り換えました。


上毛電鉄といえば新たに東京メトロ03系を中古車として導入したので、これが来たらいいかもと思ったら在来車の700形(旧京王3000系)でしたが、「はしる水族館電車」と呼ばれる特別編成が来たのでこれはこれで当たりですね。


車内に水族館をイメージした装飾が施されているのが面白いです。


また、上毛電鉄に譲渡された京王3000系は初期車がほとんどのため、この編成も天井の送風機がファンデリアで、首振り扇風機を搭載した車両も徐々に姿を消していますが、ファンデリアとなると冷房改造時に扇風機やラインデリアに交換されてしまったものが多いだけに(外気を吸入して車内に送り込むファンデリアは、当然クーラーとの相性が悪いので)さらに珍しいのではないかと思われます。営団5000系だと冷房化時にファンデリア車も全て首振り扇風機に交換されていた一方、長野電鉄3500系(旧営団3000系)はファンデリアのまま冷房改造されていましたが、やはり既に引退済みです。


赤城からは10分ほどで西桐生に到着。
西桐生駅は、マンサード屋根が特徴的な1928年(昭和3年)の開業当時からの駅舎が健在で、ここは国の登録有形文化財に登録されています。


当初は駅から歩いて散策するつもりだったのですが、無料周遊バス「MAYU」のバス停が設置されていて、土休日を中心に運行日限定で走っているようで丁度運行日だし、時刻表を見たらあと数分で来るというのでこれに乗車。


池袋のIKEBUSと同型の小さいタイヤが沢山ついた低速の小型EVバスのシンクトゥギャザー「eCOM-8」で(IKEBUSは10輪だけどこちらは8輪)、オープンタイプなので冷房はありませんが、外の風を感じながらの移動も悪くはないです。


そして後で気付いたのですが、この車の製造元のシンクトゥギャザーって桐生に本社がある会社なのですね。地元企業の製品が見事に有効活用されているということになります。あと灯具類はスバルから提供を受けているのか、自社製造時代のサンバーのものを流用していますね。サンバートラックと同じものと思われる丸っこいテールランプをこうやってバス車体につけると、昔懐かしの「バス協テール」っぽく見えるのは、気のせいでしょうか?


バスは西桐生駅を出ると北上して坂を上がり、最初に山の上にあるアースケア桐生が岡遊園地に停車。昔ながらの古風な雰囲気が特徴的な遊園地です。
このバスは各停留所で5~10分程度停車しながらゆっくり移動するので、さすがに遊園地をじっくり見ることはできないけど遊園地の中を軽く見ることができました。
遊園地は入場料無料でアトラクションごとに料金がかかるシステムで、観覧車やモノレールなど色々あるようです。


この流線型なのだけどカクカクしたモノレールは、昔の「未来の乗り物」感があっていいですね。


また、入口付近にはSLのC12-49が保存展示されていて、これは現役時代に地元の足尾線(現・わたらせ渓谷鉄道)で活躍していたものとのことです。
遊園地を出発後は再び坂を下りて市街地へと戻ります。
なお桐生は関東平野の北端になり、この遊園地がある山より北側はそのまま日光や尾瀬へと通じる山岳地帯になっています。そんな場所だけに当然この時期は市内で熊の目撃情報があるらしいですが。


市街地に戻ってからは桐生天満宮前を通過して「四辻の斎嘉」に停車。
古民家やレンガ造りの工場の建物を活用してカフェやレンタルスペースにした施設で、このEVバスの運営会社もここにあるようですね。


車庫には今回乗ったバスの色違いの同型車が置かれていました。
またここの庭の桔梗の花がきれいでした。


四辻の斎嘉を出発した後はメインストリートの本町通りに出て、桐生市観光情報センター「シルクル桐生」に到着し、今回はここでバスを下車しました。


なお、シルクル桐生起点で別のルートを通る周遊バスもあるようですが、他の用もあるので今回は乗りませんでした。


この辺は歴史的建造物が非常に多く、ギャラリーとして使われている昔の木造の商店があったり、洋館で1919年(大正8年)築の桐生倶楽部会館など魅力的なレトロ建築の宝庫と言える場所です。

桐生市街地の散策をした後は、市中心部の繁華街の端の方にあるアウトドアショップ(イベントスペースも兼ねているらしい)「Purveyors(パーベイヤーズ)」に行きました。


今回はここで開催された「ブラジル田舎っぺ祭り」を見るのが桐生に来た目的だったりもします。
このイベントはブラジルの収穫祭である「フェスタ ジュニーナ (6月祭) 」を再現したものとのことで、以前は都内で開催されていて、一昨年~昨年は大崎で開催されていて、コロナ禍でイベントができなくなる前は表参道で開催されていたのですが、何故か今回は場所を突如群馬に移しての開催となりました。大崎でやっていた頃は行かれなかったけど表参道でやっていたときに行ったことがあり、それで数年ぶりにリピートで行ってみることにしました。


工場か倉庫を改装したような雰囲気の建物で、3階建てで1~2階が吹き抜けになっていたり急な階段を上がった先に隠し部屋のような感じで3階があるという面白い構造の建物です。


1階は物販とステージがメインで、2階は常設のショップと思われ、3階で食事類の販売をやっていました。3階のテラスは周りに高い建物がないこともあって、なかなか見晴らしがよかったです。


まずは3階に上がって、カイピリーニャとチーズコロッケを買い、ステージショーを見ました。
また、カイピリーニャは結構アルコール度数が強めだったせいでカポエイラを見てから空いたソファを見つけて休んでいたら、ついつい寝落ちしてしまいました。


その後もステージショーで音楽演奏や踊りなどが次々と披露され、当初はこのイベント自体ではそんなに長居せずに、イベントを切りのいいところまで見た後に再び市内散策をし日が傾く前には帰路に着こうと考えていたのですが、ステージショーが思いのほか盛り上がっていましたし、観るというよりは実質的に観客参加型になっていて、見ている最中にソファで偶然隣になった見知らぬ怖いお姉さん系の女性に「踊ってくれば!」「写真撮ってあげる」と唆されたておだてられて、ついつい踊りにも参加してしまいましたし、そこで酒が入っていたことも手伝って浦島太郎の如く気を良くしてついついのめり込んでしまったら、18時頃まで居座ってしまいました。
そしてイベント自体はその後も20時まで行われたのですが、翌日は仕事ということもあってさすがに20時まで滞在する訳にはいかないので、全員参加型の踊り「クアドリーリャ(Quadorilha)」が終わったあたりで失礼させていただくことにしました。

帰路は商店街などを散策しながら西桐生駅まで歩き、途中で石造りの蔵や名称不明の小さな稲荷神社、昔は旅館だったような雰囲気の古い建物など興味深いものを多数見つけたので撮りました。


そして、西桐生駅に着いたらちょうど電車が発車間際だったので乗車。
帰りの電車も従来車の700形でしたが、今度は「あじさい電車」という特別仕様のものでした。


行きの水族館電車に比べると装飾は控えめですが、名前の通り紫陽花の造花が車内に飾られていてなかなか面白い電車でした。


そして赤城駅に着いたら、時刻表通りだと特急がいないはずの時間なのに特急車両(しかもカルピスカラーの205Fだった)が停車していて「?」と思ったら、切符売り場の案内を見たら既に出た後のはずの18時発のりょうもうに運休の貼り紙が貼ってあるし、19時以降の特急券は一応発売中になっているけど、駅員から「東武伊勢崎線は信号トラブルの影響で運転を見合わせていて、再開見込みは立っていません。」と案内しているし、次の特急も運休になる可能性が高いので今から出る各駅停車でまずは太田まで出た方がいいと案内されたので、特急券は買わずにすぐに各駅停車に乗り込みました。
帰ろうという時の急な運転見合わせははっきり言って困りますし、自然災害ではなく故障による運転見合わせの犠牲になるのは理不尽でもあるのですが、当初の計画通りだったら既に帰っているはずのところ、イベント会場で見知らぬ怖いお姉さん系な人に唆されて、酒が入っていたせいもあり浦島太郎の如く気を良くしてしまい、気が付いたら予定より大幅に長居してしまったという事情もあるので、自己責任だと言われたらそれまでなのですが。


また、桐生線の各駅停車は最近増殖中の10050型ワンマン車で、今までの更新車に比べて今後長く使うつもりはないのか、袖仕切りなし、車内表示器はパッとビジョンからLEDに退化など、更新内容がだいぶ簡素化されています。


将来的に自動運転が計画されている大師線はいまだに8000系を使用しているけど、自動運転開始時には新車になると言われていますし、現在は車両を共用している亀戸線もその兼ね合いで新車になる可能性が高そうですが、大師線(および亀戸線)だけのために少数作るよりは大量に作った方がトータルの導入コストが下がることになるだろうから、他のローカル線区の残る8000系列や10000系列の置き換えも考慮している可能性はありそうです。


各駅停車に乗ったら、今度は藪塚で反対側の電車が来ないということで足止めを食らいましたが、太田に何とか辿り着いたら運転再開していて、そこで当初は赤城発の予定だった特急「リバティりょうもう」に無事に接続しました。
若干の遅れはあったものの、何とか無事に帰宅できましたね。
次回は再び群馬開催なのか東京に戻って来るのかは分かりませんが、ついつい長居したくなるくらい楽しめただけに、どこで開催になっても都合がつく限りはリピート確実だと思います。次回も再び怖いお姉さん系(以下略)

今回の日記、その他写真は、こちらにもアップしております。
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