少々古いネタで恐縮ですが、10月末頃に発売された自動車雑誌「マガジンX」12月号で、日産のマイクロバス「シビリアン」が来年4月をもって生産終了になるという記事が掲載されていたようです。
https://mag-x.jp/2020/10/25/15278/

公式にそういう発表があったのか調べるも情報は見つかりませんが、このサイズの車では当たり前のディーゼルの設定が何故かなかったり、既にフルモデルチェンジから20年以上経過しているなど、商品力で明らかに最大のライバルのトヨタ・コースター&日野・リエッセⅡに劣るし、同車のフルモデルチェンジ後に改良を行なうなどの対抗策すら行われていないのを見ると明らかに放置状態だし、販売店サイドがどう思っているかは分かりませんが、メーカーとしてはもう既にシビリアンのことを売る気がないのだろうかと思わざるを得ません。
もっとも日産は、今の社内でのゴタゴタに加えゴーン体制以降は乗用車ですら満足にフルモデルチェンジさせてもらえない状態に陥っているだけに、シビリアンにまで手が回らないのは仕方ない面もあるのですが、生産終了が事実であれば寂しいし残念と言わざるを得ません。
シビリアンといえば現在は何故かガソリン車のみのラインナップで、ガソリンだからディーゼルよりも静かだとか黒煙が少ないことを売りにしてはいますが、大排気量のガソリンだから燃費は非常に悪いそうで、この手の商用車は経済性重視志向が強く必然的にディーゼルがメインになるだけに、そういうニーズには明らかにそぐわない気がします。


余談ですが、国際興業バスの志村営業所に社用車と思われる白ナンバーのリエッセⅡがあります。国際興業といえば自社グループにいすゞの販売会社(北海道いすゞ自動車)があるため原則としていすゞ車ばかり導入しているのは有名で、だったらこのマイクロバスもシビリアンのOEM車であるジャーニーでいいでしょうと思えてしまうのですが、シビリアンに三菱ふそう製ディーゼルエンジンを搭載していた頃も、提携関係の兼ね合いからかガソリン車しかラインナップしていなかったりで、ガソリン車オンリーの時代はシビリアンよりも長いようです。やはりここにあるマイクロバスがジャーニーじゃないというのも、ディーゼル車の設定がないためでしょうね。
そして、自社生産を止めたら三菱ふそうからローザのOEM供給でも受ければ取り敢えずはブランド存続できるとも思えますが、何だかそれも暗雲が立ち込めているような気がします。
10月に三菱ふそうの2トンクラスのトラック「キャンター」がフルモデルチェンジしましたが、OEM供給を受けて日産で売っている「NT450アトラス」についても近日中にフルモデルチェンジを発表するものだと思っていたら、2か月以上経過した今も音沙汰がないままです。今後遅れてモデルチェンジされる可能性はありますが、シビリアンに関するこんな情報が流れてきた矢先だけに、まさか在庫分を完売次第販売終了し日産がこのクラスの商用車自体から完全撤退するつもりなのではないかと勘ぐってしまいます。
あと、いすゞ・ジャーニーもシビリアンと運命をともにして消え去るのか、あるいは大型バスでのいすゞ×日野の提携関係の流れでコースター(リエッセⅡ)をジャーニーとしてOEM供給を受けることになるのか、こちらの行方も気になります。

 

にほんブログ村 その他趣味ブログ バス(車)へ
にほんブログ村