6/20の東近江市、蒲生郡日野町へのお城巡りの2城目は「大森城」(滋賀県東近江市)です。

 

1城目の「大森陣屋」から約5分位で獣柵がある登城口に到着しました。獣柵の内側に車を止めるスペースがあったのでそこに置いてスタートしました。

 

「大森城」が築かれた山 ↓

 

舗装道が続いていましたが、すぐ左手に「大森城跡」碑が立っていて草も刈られていたのでそこから入山しました。

 

「大森城跡」碑(草も綺麗に刈られていたのでここから入城するも・・・) ↓

 

しかし、しばらく進むうちに藪化が進み、道も沼っていてあちらこちら道を探すも進む方向が判らなくなり、「大森城」登城を断念しようと下山しました。

 

先ほどの舗装道まで下りてその先を眺めると白い看板らしきものが見えたのでそこまで行くと、何と!、丸木等を並べ公園化された場所が拡がり案内板まであって、そこが本来の登城口だと分かりました。登城を断念しなくて良かった!

 

丸木等を並べ公園化された登城口 ↓

 

そこに記載されていた「大森城」の歴史と城主についてまず触れておきます。

 

近江守護「六角氏」の家臣であった「布施一族」の内、「六角氏」に反旗を翻した「布施河内守家」に替わって台頭した「布施淡路守家」が「大森城」の城主であったようです。

 

「六角氏」内で最有力家臣となりましたが、「六角氏」が没落した後は「織田信長」の目に留まった「布施公保」は「馬廻衆」となりました。しかしながら「本能寺の変」で「信長」と共に命を絶ちました。

 

その後「豊臣政権」下では、その子「布施友次」は「最上家」の家臣になりました。

 

大森城」の立地と縄張りですが、標高233mの尾根上に築かれたお城で、北側を意識した構造で高い「土塁」で防御していて、その南側に5箇所の曲輪を置いています。「主郭(本丸)」と「二曲輪(勝手に名前を付けています)」は最も南側に置き、その前方(北側)の低い位置に3つの曲輪を並べていて「登り土橋」で行き来できるようにしています。

 

城内に掲出された曲輪図に追記しています(「曲輪名」は便宜上勝手に付けています) ↓

登城口で掲出されている「縄張り絵図」 ↓

 

登城路はそんなに急でもなく折れ曲がりながら上へ登れます。途中削平地がありますが後年のモノでしょうか。

 

登城路 ↓

 

暫くすると大木が倒れています。大木の枝からは上に向かって多くの枝が伸びて「ど根性の木」と命名されていて、その生命力は驚くばかりです。

 

途中の削平地にある「ど根性の木」 ↓

 

そこを過ぎると主郭部まで「土橋」状の尾根上を歩きますが、ここから左に向かって数本の「竪堀」が下へ落ちていくのが判ります。そしていよいよ主郭部へ入る手前には「堀切」が設けられていて両脇下に向かって「竪堀」が落ちていきます。

 

「土橋」状の尾根上(主郭側から) ↓

「土橋」状の尾根上から「竪堀」が落ちる ↓

主郭部へ入る手前の「堀切」 ↓

 

「堀切」に架かる「土橋」を渡ると、高い「土塁」が北方向に向かって迫っていて左右に分かれる道となりますが、「縄張図」に沿って左へ進みました。

 

「土橋」を「堀切」から見上げる ↓

 

最初に遭遇するのはこんもり盛り上った「北櫓台」です。そこを下ると「堀切」のようになっていて南に向かって「Ⅳ曲輪(勝手に名前を付けています)」跡へ繋がる「北虎口」があります。後ほど見ることにしましょう。

 

「北櫓台」 ↓

「北櫓台」からの眺望 ↓

「北虎口」(この奥が「Ⅳ曲輪」跡) ↓

 

この「堀切」底から南東方向へ「土塁」が伸びて行きほぼピークと思われる所に「主郭(本丸)」跡があります。

 

「主郭(本丸)」へ向かう「土塁」上 ↓

 

「主郭(本丸)」跡の周囲は「土塁」で囲われていて、「V曲輪(勝手に名前を付けています)」に向かって落ちる「竪堀」がありました。城内各所に、木で作られた可愛い人形達が案内してくれるので非常に助かります。

 

「主郭(本丸)」跡周囲は「土塁」で囲われている ↓

「主郭(本丸)」跡周囲は「土塁」 ↓

「主郭(本丸)」跡から「V曲輪」跡へ落ちる「竪堀」(可愛い木製人形が案内してくれます) ↓

 

「主郭(本丸)」跡の西側には「食違い虎口」という案内が立つ虎口がありましたが、何となく「S字」になった「土塁」が見られました。この虎口の監視や南側の物見を担う「物見台」がこんもりと高い「土塁」上にありました。

 

「食違い虎口」 ↓

「食違い虎口」(何となく分るでしょうか) ↓

「物見櫓台」 ↓

 

ここから西側へは「土橋」で「Ⅱ曲輪」跡へ繋がります。この西側は「切岸」となり断崖絶壁です。

 

「Ⅱ曲輪」跡へ渡る「土橋」 ↓

「Ⅱ曲輪」跡西側の「切岸」 ↓

 

この両曲輪から、北側下段の「Ⅲ曲輪(勝手に名前を付けています)」を始め「Ⅳ曲輪」「V曲輪」への通行手段として「登り土橋」があります。「Ⅳ曲輪」跡に向かって下る「土橋」で当城の目玉的な仕掛けの一つです。

 

「登り土橋」の下り ↓

「登り土橋」の途中から「Ⅲ曲輪」跡を見下ろす ↓

 

この「登り土橋」へ下りる手前には「翳し(かざし)虎口(※)」という案内板が立ちます。「翳し(かざし)虎口」というのは、「虎口」の外側に設けられた直線状の遮蔽物(土塁)がある虎口のことですが、「虎口」手前を少し下から見上げると「虎口」両脇の土塁の向こう側(本丸側)に「土塁」が見えます。ということは、このお城の場合は、「Ⅳ曲輪」が城内で「主郭(本丸)」が外側と位置付けているのか?これが判らない点でした。

 

(※)この逆(「虎口」の内側に遮蔽物がある虎口)を「蔀(しとみ)虎口」と言います。

 

「翳し(かざし)虎口」(下から見上げる、奥に見えるのが「翳し土塁」か?) ↓

「翳し(かざし)虎口」(上から見おろす) ↓

 

判らないないまま、「登り土橋」を下ってすぐ左手に入ると、まず「井戸」があります。更にその奥には「蔀池(しとみいけ)」の案内板が立って木の枝が覆いかぶさっている所がありましたが、その脇には大きな窪地もあったので、どちらが「蔀池」かは分らずです。ただ「蔀池」というのは、敵に分らないようにする落とし穴的なものだとのことですので、木の枝が覆いかぶさった所かな~と思ったりもしました。

 

「登り土橋」(下から見上げる) ↓

「翳り(かざし)虎口」(「Ⅳ曲輪」跡側から見る) ↓

「翳り(かざし)虎口」(Ⅲ曲輪」跡側から見る) ↓

「Ⅲ曲輪」跡内の「井戸」 ↓

「蔀(しとみ)池」? ↓

「蔀(しとみ)池」? ↓

「Ⅲ曲輪」跡と「Ⅳ曲輪」跡の間、「仕切土塁」のように伸びた先にある「井戸」 ↓

 

この「Ⅲ曲輪」跡の西側は両脇を高い「土塁」に挟まれた「西虎口」で、右手の高い位置にはこの虎口の監視をしていた「蔀(しとみ)櫓台」がありました。「蔀」とは見えないようにすることで、「蔀土塁」が一般的な使われ方をしますが、「蔀櫓台」は写真で見ても良く判りませんでした。

 

「蔀(しとみ)櫓台」 ↓

 

「蔀櫓台」から北東方向に向かって「土塁」が登って行き「北櫓台」へ戻りますので、私は「Ⅲ曲輪」跡から「Ⅳ曲輪」跡へ進みました。

 

「蔀櫓台」から北東方向に向かって「土塁」が登って行き「北櫓台」へ ↓

 

「Ⅳ曲輪」跡から、「登り土橋」方向を見上げると「Ⅱ曲輪」や「主郭(本丸)」の北斜面が「切岸」で傾斜をつけているのが良く判ります。

 

「Ⅳ曲輪」跡から「主郭(本丸)」跡を見上げる ↓

 

「Ⅳ曲輪」跡から「Ⅴ曲輪」跡の間に緩やか段差があり、そこから東側を見ると、「北櫓台」から「主郭(本丸)」へ移動してきた「土塁」が良く判りました。

 

「Ⅴ曲輪」跡 ↓

「北櫓台」から「主郭(本丸)」跡への「土塁」 ↓

 

「Ⅳ曲輪」跡の北側に先ほど「後から見ます」と記載していた「北虎口」を裏から見る形となって、「北櫓台」の東下へ戻ってきました。

 

「Ⅳ曲輪」跡側から見る「北虎口」 ↓

 

これでほぼ一周してきましたので、下山を開始しました。登城口まで下りて獣柵に着いたのが11時35分位でしたので約1時間強でした。丁度、ランチタイムでしたので車中で定例の🍙モグモグタイムをして次の「音羽城」へ向かいました。

 

余談ですが、この途中で足にチクりと痛みを感じたので触るとニュルッとしたものを感じ、慌ててそれが「山ヒル」ではないかと思い手で跳ねたのですが、その後少し痛みがあったものの帰宅するまでそのまま忘れていました。実は、帰宅後靴を脱ぐと靴下が血まみれになっていて、靴下を脱ぐとカカト辺りを靴下の上から血を吸われていたようでした。

 

スマホで吸われた時の対応策を見ると、水で「山ヒル」の「ヒルジン」という血の凝固を妨げるモノを流してしまうと良いとのこと、しかし何度洗っても血が次から次へと吹き出てくるのには、少し恐ろしくなりましたが、数時間で止血されるとのことでしたので、ステロイド薬を塗りテープを貼りましたが、暫くはテープに血が滲み出てました。

 

多分、間違って藪中と泥沼へ入って行った時に連れて帰ってきたんだろうな~と思いました。今まで噂を聞いたことがありましたが、「山ヒル」恐るべきでした。

 

 

 

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