近世城郭」における「城郭建造物」には、「天守」を始め「櫓」「櫓門」「門」「御殿」「番所」「蔵(金蔵)」「馬屋」その他に「御殿」を構成する「茶室」「能舞台」「御亭」、更には「神社(稲荷社、守護神)」や「重臣・家臣達の邸(屋敷)」などが見られます。

 

今回の「櫓」シリーズ「平櫓(一重櫓)」の投稿を終えて「二重櫓」「三重櫓」併せて「櫓」は一応完了しました。

 

平櫓(一重櫓) ↓

二重櫓 ↓

三重櫓 ↓

「櫓門」 ↓

「天守」 ↓

 

以上のように「天守」「櫓門」も紹介を終えましたので、今後は「御殿」を採り上げようかと思案中です。

 

「御殿」の役割というのは、基本は「城主」の住居であって「城主」の家族の住まいでもありました。同時に政治を司る場所でもあるので、家臣に指示をしたり打合せ等をする為の対面所でもありました。或いは、「城主」の来客と対面する場所でもあります。

 

「城主」が政治を行う為には、それを支える家臣たちが仕事をするエリア(政庁)も時代と共に付加され拡大していきます。

 

「御殿」は以上のような用途から、大きく分けて「表(表向)」「奥(奥向)」で構成され、「表」は「城主」の政治的な公邸として「表御殿」「中奥」「政庁」「台所」などからなり、「中奥」は「城主」の私的な場所或いは休息の場所となっていました(お城によって、若干呼び名が異なる場合もあるようです)。

 

「奥」は、「城主」の家族が居住する場所で、御殿女中が仕切っていて、基本「城主」以外の男子禁制の場所でした。

 

その建物は数10から100棟以上が所狭しと建てられ繋がっていました。また、当初は「本丸」に置かれた「御殿」も時代が経過するうちに火災があって焼失したり、政務にあたる家臣たちの人数が多くなってきて収容できなくなると、「二の丸」或いは「三の丸」等の周囲の曲輪にも建てられるようになりました。

 

また、「本丸」~「三の丸」の主郭である場所以外にも、総曲輪内の「西の丸」等の曲輪や、総曲輪外の場所にも、「城主」の寛ぎの場所や来客用の場所として「下屋敷」的に「御殿」を設けるお城もありました。

 

「御殿」の概略は以上のようですが、完全に現存しているお城は非常に少なく、部分的に現存しているお城(「陣屋」含む)しかないのが現状です。

 

或いは、「御殿」の一部の建物は、居住できるという点では利用価値が高いので、一部切り取られ或いはその部材を移築して再利用されている場合が多いです。特に多いのは、お寺や神社の本堂や社殿として使用され、伝「〇〇城」移築というモノも良く聞かれます。

 

近年、「御殿」の復元ブームがあって「佐賀城本丸御殿」を皮切りに、「熊本城本丸御殿」「名古屋城本丸御殿」等が完成を見ていますが、現在では「金沢城二の丸御殿」等の復元工事も進められています。

 

復元「佐賀城本丸御殿」 ↓

復元「熊本城本丸御殿」 ↓

復元「名古屋城本丸御殿」 ↓

 

現存「御殿」(二条城二の丸御殿、高知城本丸御殿、掛川城二の丸御殿、川越城本丸御殿)や「陣屋」の現存「御殿」、上記の復元御殿、そして現存・復元の「下屋敷的御殿」、移築再利用「御殿」などを紹介していきたいと思います。

 

国宝「二条城二の丸御殿」 ↓

重文「高知城本丸御殿」 ↓

重文「掛川城二の丸御殿」 ↓

県指定文化財「川越城本丸御殿」 ↓

 

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