ブログテーマ『城郭建造物の「櫓」の内「平櫓(一重櫓)」』にスポットを当てて、具体的なお城の写真をお届けしています。

 

「平櫓(一重櫓)」については、「はじめに」をブログで掲載していますのでどうぞご覧ください。

 

「平櫓(一重櫓)」の「はじめに」↓

※全国の「平(一重)櫓」の概算数、その出所、算出に当たっての自分自身の定義等を記載

 

「平櫓(一重櫓)」は、単独で建っている例はそんなに多くなくて、複合「天守」に付随する単層(一重)の「付櫓」や「多門櫓」、「二重櫓」「三重櫓」「櫓門」に付随する「続櫓」や「多門櫓」に多く見られます。

 

従って、「櫓」の中では、「三重櫓」や「二重櫓」とは違って、見た目が少し地味な「平櫓(一重櫓)」ですが、色々と歴史やエピソードなどもあるかと思いますので、併せてお届けしていきたいと思います。

 

現在のところ、「櫓」類は全国で概算総計は約286基(内、「現存」134基、「復元、復興、模擬」152基で、その内、概算数字ですが「平櫓」148基、「2重櫓」113基、「3重櫓」25基あると思われます。

 

 

今回は、「松山城」の「平櫓(一重櫓)」をお届けしますが、数が多いので3回に分けて紹介していて、本日は2回目です。

 

松山城(中編)」(愛媛県松山市

「関ヶ原の合戦」後の1602年に「加藤嘉明」によって「勝山」に築城が開始され、1603年に「松前(まさき)城」から移ります。しかし、城郭が未完成のまま「嘉明」は会津に40万石に加増となって転封となります。

 

1627年に入城した「蒲生忠知」は、「二の丸」増築を行い完成させますが、参勤交代の途中で急死し嗣子なく断絶。一時「大洲藩」の在番を経た後に1635年に15万石で入城したのが親藩の「(久松)松平定行」で、以降は「久松松平家」が統治します。

 

因みに、「加藤嘉明」が築いた五重天守は、1642年に三重天守にわざわざ改築されますが、1784年に落雷で焼失した後の1852年に再建した「大天守」が現在見られる「天守」となっています。

 

現在「松山」において「平(一重)櫓」は城内に現存、復元含めて沢山建っています。本日は、「本丸」北端に位置して少し段上にある「本丸本壇」の入口から「天守外曲輪」に建つ「平櫓」をご紹介します。

 

重文「三の門南櫓」、同「二の門南櫓」、同「一の門南櫓」(「大天守」から見下ろす) ↓

 

まず「本壇」の入口は重文「一の門」で、その監視的な役割を担う重文「一の門南櫓」が建ちます。外観は、「松山城」統一の「下見板張り」で、この櫓は小さいながらも南西隅に「石落とし」を設け、更にその上には「庇瓦」を設けていて、昨日紹介した「二ノ丸多聞櫓」の「石落とし」と同型です。

 

重文「一の門」と重文「一の門南櫓」 ↓

重文「一の門南櫓」 ↓

重文「一の門南櫓」(「石落とし」の上に庇瓦が乗る) ↓

 

重文「一の門」を抜けると正面に長めの重文「二の門南櫓」が建ち、枡形構造で左の石段で上がった所に構える重文「二の門」の監視を担います。重文「二の門」を抜けると「天守外曲輪」に入ります。重文「二の門南櫓」にも同じような仕様の「石落とし」が南東隅に見られます。

 

重文「二の門南櫓」 ↓

重文「二の門南櫓」(「石落とし」上に庇瓦が乗る、奥に見えるのが「大天守」) ↓

重文「二の門」を挟んだ重文「二の門南櫓」と重文「三の門南櫓」 ↓

 

重文「二の門」から左へ大きく廻り込むと「天守内曲輪」へ導く重文「三の丸」が建ちます。それを潜ると正面に重文「三の門南櫓」が構えます。外観仕様は他の「南櫓」と同様です。

 

重文「三の門南櫓」(「一の門」手前から見上げる) ↓

重文「三の門南櫓」(枡形内「二の門」手前から見上げる) ↓

重文「三の門南櫓」(「筋鉄門」前から) ↓

 

重文「二の門」から真直ぐ進んだ敷地が「天守外曲輪」ですが、その北東隅に建つのが木造復元「天神櫓」です。

 

木造復元「天神櫓」 ↓

 

この櫓は、城の安泰を祈り「久松松平氏」の祖先神である「菅原道真」を祀っていました。また、本壇の鬼門に当ることからも天神様を祀っていました。

 

木造復元「天神櫓」内(「久松松平氏」の祖先神である「菅原道真」を祀る) ↓

木造復元「天神櫓」内(内部壁には「狭間」が並ぶ) ↓

 

鬼門ということで、木造復元「天神櫓」が建つ敷地下石垣から復元「天神櫓東折曲塀」下石垣は鬼門封じの「角欠け」が施されていて、その上に建つ「天神櫓」の北東隅には「庇瓦」付きの「石落とし」が設けられています。

 

木造復元「天神櫓」(北東隅から見上げる、鬼門封じの「角欠け」と「石落とし」) ↓

 

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