全国お城の「石・石垣シリーズ」は、『「石」の積み方』において隅石部分が「鎬(しのぎ)積み」になっているお城の「後編」を紹介します。
石垣がある戦国時代の「中世山城」では、結構「鎬積み」的な隅石を見かけますが、ここでは原則「中世山城」以外のお城で見られるモノをご紹介します。
「鎬(しのぎ)積み」というのは、石垣の隅石の角度が、90度以上の広角に広がって積まれているものを言います。これは、お城の敷地として「方形」になっていない所に造るために、その土地の形をそのまま取り込んだことによって生じているからです。
また、その未方形の上に櫓等の建物を建てる際には、建物自体の角部分を敷地に合せる為に90度以上の広角にして建造されますので、「方形」ではなく「平行四辺形」「菱型」になってしまい、そのような櫓を「菱櫓」と呼ばれたりします。
このような例は、まだ敷地を「方形」にする技術が発達していなかったり、浸透していなかった時代に多く見られます。
「大坂城」や「金沢城」では、「菱櫓」と名前が付いた「櫓」が存在していて、櫓台やそこに復元で再建されているモノも見られます。
「岡山城」(岡山県岡山市)<「本丸上の段」の「三階櫓」台跡の隅石>
「岡山城」(岡山県岡山市)<「天守台」>
「徳島城」(徳島県徳島市)<「本丸」跡北面の隅石垣>
「一宮城」(徳島県徳島市)<「本丸」跡の隅石垣>
「宇和島城」(愛媛県宇和島市)<「式部丸」跡の隅石垣>
「高知城」(高知県高知市)<「二の丸」跡北西隅の「二の丸乾櫓」跡台>
「延岡城」(宮崎県延岡市)<「本丸」跡”千人切り”の隅石垣>
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