11/10に「山下城」から下山し、車を置いていた「川西市郷土館」へ戻り、「郷土館」へ入館をしました。

 

この「郷土館」の建物は、江戸時代に近くの「多田銅山」から採れた銅鉱を精錬する「旧平安(ひらやす)家住宅」(国登録有形文化財)の主屋、離れ、蔵です。

 

私は長年「川西市」のお隣の「池田市」に住んでいましたが、この「東谷」の「山下」が製錬町であったことを初めて知りました。

 

パンフレットより

「川西市郷土館」のパンフ

 

採掘は平安時代後半から能勢の地域で始まったそうですが、最盛期は安土桃山時代の「豊臣秀吉」政権下から江戸時代前期にかけてで、猪名川町銀山地区を中心に、この山下町下財屋敷も製錬町として栄えたそうです。

 

当時は、近くにある「多田銅銀山」が「江戸幕府」直轄地であり、その銅を製錬する為に、「平安(ひらやす)家」のような銅製錬業に携わる家が何軒か集まっていたようです。

 

当時の「山下製錬町」(「郷土館」内に掲出写真)

昭和初期の「平安製錬所発掘調査」(「郷土館」内に掲出写真)

 

その後特に製錬町として栄えたのは大正時代の頃で、この「平安家」は「多田銀銅山」の「平安(ひらやす)製錬所」として昭和初期まで操業していたそうです。

 

「川西市郷土館」(旧「平安家住宅」)

「旧平安家住宅」

 

「郷土館館長」さんから、この中をかなり詳しく説明してもらい、私の興味ある点を色々と教えていただきました。

 

建物自体は、大正7~8年頃の建築だそうで、数寄屋風建築で「来客の間」では、「付書院」「床の間」「違い棚」が設けられています。

 

「来客の間」の「付書院・床の間・違い棚」

 

そして、床柱の銘木使用、雪見障子の採用、明治時代の透明になっていないガラス使用、凝った彫刻を施した欄間、鶴亀を採り入れた襖の取っ手、廊下板の縦一枚板(年輪ではなくて真直ぐの筋入り)使用、細部に凝ったデザイン、各所に使用された銅が緑青を帯びて緑色に変色しているのも美しさを増しています。

 

「主の間」の柱には珍しい「柿」の木を使用、またその横の襖は「大正時代」に描かれた絵と文

「来客の間」の「雪見障子」

「広縁」のガラスは「明治時代」のガラス(波打っている)

凝った彫刻を施した「欄間」

襖の取っ手には「亀」が描かれている(もう一方は「鶴」)

「広縁」の床材は木を縦にカットしているので年輪が見られない

至る所に「銅」が使われているので緑色が美しい

手水鉢

庭園中央の丸い石は三方からの踏み石

 

「仏間」は「来客の間」の奥にあり、仏壇の横には寺院本堂と同じように「華頭窓」が施されていて仏様を大事にされているのが分かります。

 

「仏間」の「華頭窓」

 

「台所」は、当時の窯がそのままあり、「台所」前の部屋の天井からは「台所」で出来た「おかず」を一時的に置いておく棚がぶらさげられていて、効率的に置く場所を作っています。

 

台所の大きな窯

少し分かりにくいが「台所」で出来た「おかず」を置いておく棚(天井から下げられている)

 

はなれの浴室には、桧の古桶、大正時代のタイル使用、天井の寄棟デザイン、かかり湯用の湯入れ等々、至れり尽くせりの贅を尽くしたモノが見れました。

 

桧の古桶と大正時代のタイル使用(外のボイラーで沸かした湯を中に入れる仕組み)

「浴室」の天井と湯煙用穴

かかり湯用の湯入れ(左の穴の中で温めるらしい)

 

中庭を囲むように白漆喰の4棟の蔵が並んでいました。

 

蔵が並ぶ

「鉱山資料展示室」(右側)

 

「旧平安家住宅」の北東には「洋館」が目に付きますが、これは「旧平賀家住宅」(国登録有形文化財)で、「川西市小戸(おべ)」にあったイギリスの田園住宅形式を採り入れた住宅を移築したものです。

 

「旧平賀家住宅」

「旧平賀家住宅」の玄関

 

更にこの裏手には、「平安製錬所跡」があって溶鉱炉、真吹炉(まぶきろ)、送風機などの遺構が残されています。また、「山下城」がある麓とこの敷地の間には、江戸時代から昭和初期までに製錬をして出たカス(からみ)の捨場「からみ捨場」がそのまま残っているのが見られます。

 

「溶鉱炉」跡

「真吹炉」跡

「送風機小屋」跡

「送風機」跡

「からみ捨て場」

「からみ捨て場」

 

近くに住みながらも、こんな近場に「製錬所」があったことを初めて知り、貴重なモノを数々見ることが出来て、「山下城」と共に本当に良い半日を過ごせました。

 

 

 

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