9月28日(水)~29日(木)の2日間ですが、「関西空港」からフライトして「鹿児島空港」へ降りたち、鹿児島県のお城巡りに出かけました。

 

9月29日(木)、4城目は「伊作(いざく)城」(鹿児島県日置市)です。

 

「鹿児島中央駅」に「知覧」から戻り、次に「伊作」まで乗り継ぐバス時間まで約50分あったのでゆっくりと食事ができすなので、美味しそうな店を探し、JR鹿児島シティ内に入っている「ざぼんラーメン」で、「せごどん丼」を食べました。

 

これは、半熟卵の廻りにチャーシューが一杯乗っかった丼で、ボリュームたっぷり且つ600円とリーズナブルでした。これは美味かった!

 

「せごどん丼」

 

駅前の広いバスターミナルへ行くと、天気が良かったので昨晩「知覧」へ行くときに見た光景以上に「鹿児島中央駅」が美しく見え、モニュメントである「若き薩摩の群像」も力強さが満ち溢れていました。

 

JR「鹿児島中央駅」

「若き薩摩の群像」と「大観覧車」

 

バスは11時58分発「加世田行」で、昨晩「知覧」へ向かう道と同じ「谷山街道」を進み、途中「谷山駅」から内陸の方へ入っていきました。

 

「日本の山城」別冊付録では、「東本町」下車となっていたのでそこで降りましたが、結論から言うと2つ手前の「ふもと」バス停が最寄り停車場でした。

 

伊作城」の歴史と城主についてお話をしておきます。

 

南北朝時代に、島津家本家の「忠宗」の弟「久長」が、伊作荘地頭職となり「伊作島津家」として「伊作城」を築きました。

 

戦国時代に「忠良」(日新公)や戦国島津4兄弟「義久」「義弘」「歳久」「家久」が薩摩島津家の隆盛を築き、4人がこの城で誕生したことから江戸時代には、ここが聖地として扱われました。

 

「亀丸城」には、「忠良」(日新公)や4兄弟の誕生石が設置されています。

 

 

私は、「東本町」バス停からナビを見ながら今バスが通ってきた道を戻り、1つ手前のバス停近くに立っていた「多宝寺口・伊作城跡」の道標から左へ折れて進んでしまいました。そして、少し行くと「伊作城」の入口表示と共に縄張図も有ったのでそこから入城しました。

 

「多宝寺口・伊作城跡」の道標

「多宝寺口」からみた「伊作城縄張図」

 

事前に調べていた登城口は、駐車場があってその周囲に「山ノ城」「蔵ノ城」「亀丸城」等の曲輪がある所だとインプットしていたのですが、そこから入ればそれらの曲輪へ直接繋がっていると思い進みました。

 

ところがです。

 

道がどんどん細く、しかも水浸しの道となり、更にはあちらこちらにクモの巣がバリケードを築いています。シマッタ!と思い戻ろうとしましたが、だいぶ進んでからでしたので進まざるをえない状況となりました。

 

「花見城」跡への山道

 

半泣きになりながらも着いた所は、草ボウボウの削平地でその脇の盛り土には小さく「花見城跡」の表示がありました。何とか木々の枝を掴みながらよじ登ったものの全く曲輪全体を見通せず、再度下へズリ落ちながら下りました。

 

「花見城」跡西側の曲輪と「空堀」

「空堀」跡

「花見城」跡の表示

「花見城」跡

 

後から曲輪図を良く見ると、その削平地のような所は曲輪間の「空堀」跡のようでした。ネット投稿でどなたかが「御仮屋城」跡から先の「花見城」跡へは辿り着けないと記載されているのを思い出し、えらい所へ入り込んでしまったと心配になったのですが、進むしかありません。

 

もう道も見えず腰まで草が生い茂っている場所(そこも後から知りましたが「空堀」跡でした)を進みますと、右手に少し盛り上がった曲輪のような所があり、そこから何か作業をする物音が聞こえたので、音の方向へと進みました。

 

後から曲輪間の「空堀」跡とわかりました

 

そして出た所には「空堀」跡との表示があり、盛り上がった所へ上がるとオリーブ栽培の作業をしている方に遭遇し、その場所が「西ノ城」跡であり、北側にあるのが「御仮屋城」跡であることを教えて貰いました。

 

「西ノ城」跡で栽培しているオリーブ畑

 

「西ノ城」跡は縄張図で確認すると、「花見城」跡の東側に位置する曲輪でした。

 

北側にある「御仮屋城」跡は、「空堀」跡を利用した舗装道から少し上っていきます。「御仮屋城」跡は、本丸である「亀丸城」跡よりもかなり大きな敷地であることが曲輪図から分りましたが、草の影響で全体を見通せませんでした。

 

「御仮屋城」跡の大きさ

「御仮屋城」跡

 

「御仮屋城」跡と東側にある「亀丸城」跡の間には、非常に深い「空堀」があり、上から見ると真っ暗で谷底は見えないのですが、「昔のままの空堀の底におりてみませんか」と挑戦的な一文が掲出されていました。「往復170m、ロープを伝って行けば10分かかりません」との文言。

 

「御仮屋城」跡と東側にある「亀丸城」跡の間には、非常に深い「空堀」

挑戦的な一文が掲出

 

私はそのような挑戦的な一文に刺激されてチャレンジしたかったのですが、なにせ「花見城」跡から「西ノ城」跡までに体力をかなり費やしてしまい10分を上り下りする元気もありませんでした。

 

「亀丸城」跡へ向かい、東側に位置する「蔵ノ城」跡との間にできた堀切を上って行きました。「亀丸城」跡は当城の本丸に相当し、入口は「桝形虎口」となっています。

 

「亀丸城」跡(左)と「蔵ノ城」跡(右)との間にできた「空堀」

「亀丸城」跡の「桝形虎口」

「亀丸城」跡の「桝形虎口」(曲輪内から)

 

「亀丸城」跡は草もカットされていて、東側には前述したように「伊作城跡」碑とともに「忠良」(日新公)や4兄弟の誕生石が設置されています。

 

「亀丸城」跡

「亀丸城」跡内の「誕生石」の配置図

「伊作城跡」碑とともに「忠良」(日新公)と4兄弟の誕生石

「亀丸城」跡内の「義久、義弘、家久、歳久」の誕生石

「亀丸城」跡内の「女子誕生石」

「亀丸城」跡内の「尚久、忠将、忠良、善久」の誕生石

「伊作城」跡碑

「亀丸城」跡内の「日新公の誕生石」

 

その碑の西側には「井戸」跡と長い「土塁」が築かれています。

 

「亀丸城」跡内の「井戸」跡

「亀丸城」跡内の「土塁」

「亀丸城」跡内の「土塁」

 

「亀丸城」跡から下りるとその前には「蔵ノ城」跡に繋がる「木橋」が深い「竪堀」の上に架かっていますが、現在土砂崩れの影響でしょうか「立入禁止」表示が出されています。

 

「竪堀」の上に架かる「蔵ノ城」跡に繋がる「木橋」(現在は立入禁止)

 

「蔵ノ城」跡へは、当曲輪の東側「東ノ城」跡側から上がる道があり「虎口」を抜けて登城できます。「立入禁止」になっていた木橋の「蔵ノ城」側は、「桝形虎口」となっています。

 

「蔵ノ城」跡の「東虎口」

「蔵ノ城」跡

木橋の「蔵ノ城」側は「桝形虎口」

 

「蔵ノ城」跡を下りて「東ノ城」跡との間にある「空堀」を覗きましたが、見事な位に深さがあるようでした。

 

「蔵ノ城」跡(左)と「東ノ城」跡(右)の間の「空堀」

 

私が当初スタート地点と想定していた駐車場に出ましたが、そこも曲輪であったようで、その南端に「山ノ城」跡へ向かう山道が付いています。

 

現在駐車場として使用されている曲輪跡

 

「山ノ城」跡は上下段あり、上段の入口は「切通し虎口」になっていて、上段にはベンチが置かれていました。

 

「山ノ城」跡へ

「山ノ城」跡の下段

「山ノ城」跡上段の入口は「切通し虎口」

「山ノ城」跡

 

「山ノ城」跡の東側には、深い「竪堀」が確認できました。「山ノ城」跡の手前から細い山道を上がった所にも小さな曲輪が開けていて、そこを進むと舗装された自動車道に出て駐車場へ戻ってきました。

 

「山ノ城」跡の東側の深い「竪堀」

 

駐車場には「伊作城」の立体の「縄張り絵図」が掲出されているので、先にこれを見ていると全体像が良く分かったのではないかと思いました。

 

立体「縄張り絵図」(駐車場に掲出)

平面「縄張り図」(駐車場に掲出)

 

この自動車道を下って行く間にも、「山ノ城」跡から下る小さな曲輪群が見えてきます。

 

自動車道(真直ぐ行くと駐車場)

小さな曲輪が見える

 

バス道に出た所に、大きく色付きの「亀丸城跡(伊作城跡)」の看板が出ていました。これが先に目についていたら、当初予定通りに登城できたのにと残念でした。

 

大きく色付きの「亀丸城跡(伊作城跡)」の看板(「鹿児島駅」向きに立っている)

「伊作城」の遠景

「伊作城」の遠景

 

バスの時間14時36分まで少し時間があったので、「伊作麓」を散策しようと思いましたが、やはり疲労困憊で水分補給の方が先で自動販売機が目に付いたのでそこへ直行してしまいました。梅味のジュースは喉の渇きを充分満たしてくれました。バス道沿いの「麓」独特の「邸門」だけ写真に納めました。

 

「鹿児島交通」の「ふもと」バス停

「伊作麓」の武家屋敷跡(門だけが残っていた)

「伊作麓」の武家屋敷跡?の門(こちらは居住されていた)

 

今回の鹿児島最後の城巡りは「鹿児島城(鶴丸城)」、「鹿児島市内」に向かってバスに乗り込みました。

 

 

 

 

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