2.従来のものとは原理の異なる、有用性の疑わしいワクチン
HPVワクチンとは、子宮頸がんを予防できるとのふれこみのワクチンである。子宮頸がんは、性行為によって子宮頚部粘膜に生じた微細な傷からHPVが粘膜細胞に侵入し、感染が数十年にわたって持続した後に発症するとされている。ただし仮にHPVに感染してもがんに至るのはごく稀であるし、このワクチンを打ったとしても検診は必要であるなどのことから、HPVワクチンそのものの有用性についての疑問の声が出ている。
従来のワクチンは、速やかな免疫応答を記憶させることによって体内に侵入したウィルスの増殖を阻止して感染症の発症を防ぐものであったが、HPVワクチンはHPVの粘膜細胞への侵入を阻止するものであり、従来のワクチンとは原理的に全く異なっている。このワクチンは性行為などでHPVに感染した女性にはその効果が期待されないことから、初交前の女性に接種することが求められた。つまり、接種後何十年もの間、HPV感染予防のために高い抗体産生を維持し、血中から子宮頚部の表面にその抗体が長期にわたって常時浸み出してくるよう設計されたワクチンであり、そのために強力な免疫増強剤(アジュバント)が用いられている。
何らかの原因で産生された自己抗体により、深刻な脳障害が引き起こされているとの見解が神経内科の専門家から出ており、打出喜義・小松短期大学特任教授は、産婦人科医の立場ながら、「アジュバントは非特異的に免疫を活性化させるので、自己免疫疾患発生の可能性が高くなるのでは」と説明している(2016年11月12日、患者の権利オンブズマン秋期研修会講演)。「痛み」やギランバレー症候群など自己免疫疾患の専門家たちの集まりである、日本線維筋痛症学会 (代表 西岡久寿樹・東京医科大学総合研究所長) では、ワクチン接種被害者にみられる症状を2014年6月に「HANS症候群」と命名し、9月13、14日に開催された同学会の学術集会ではその診断基準を発表した。その折の記者会見の様子は全国紙各紙で大きく報じられた。「脳内視床下部が重大なダメージを受けていると考えられる」と同学会の研究者は述べている。