全員を送り出し、空になった教室を眺めていると、あの賑やかな時間が換え難いものであることを思い知らされる。
「待って下さい!先生」
もう私しかいない教室に響く声。
心美ちゃんが最後に感謝の気持ちを伝えに戻ってきてくれたようです。
ログインボーナスの星の欠片は心美ちゃんが持ってきてくれましたが、最後の日直は遥香さんでした。
もうこうして日々の課題をこなすのも最後と思うと寂しいものですね。
そう言えば先日の大放出ガチャで粗方星の欠片は使いきりましたが、11連に満たないものの、まだ数回ガチャを回せるくらいの余力がありましたね。
139個
単発で5回分。
もう最終日当日の朝。
ここが私にとってラストプレイ。
最後に残るバトガとの思い出が如何なものになるか、運に身を任せてみるも一興。
こんなものでしょう。
これでお迎え出来たら出来過ぎた奇跡。
そう。
世の中そんなに甘くない。
さて、このガチャを回したら一休みして出勤。
そう思っていた時期が私にもありました。
本当に。
本当にバトガと言うものは奇跡のバーゲンセールですね(^-^)
巫女と言えば心美ちゃん。
この巫女さんイベントは心美ちゃんの縁故あってのものでした。
そして詩穂さんは心美ちゃんにとって魂の姉でもあり、切り離せない存在です。
これは詩穂さんと心美ちゃんによる、私への最後のお見送りと捉えても良いでしょうか。
なかよしスキルが示す通り、最後の最後までバトガは幸せに満ちていました(^-^)
出勤直前、最後になでた心美ちゃんの悲しそうな顔。
このままでは終わりたくない。
名残が尽きないのは心美ちゃんだけではありません。
普段は職場にいるときは昼休みであろうと、スマホには触らない私ですが、今日だけは特別です。
心美ちゃんをなでる為に最後の起動となります。
最後に気持ちを込めてなでました。
最後に心美ちゃんの暖かい笑顔で締め括れて良かった。
………。
……。
…。
そして仕事中に見上げた時計が15時5分を示していました。
星守の皆、卒業おめでとう。
本当に最後の瞬間を見送ってあげられなかったこと、申し訳なく思います。
ですが皆、それぞれに光の差す道を見付けていたので、心配はしていません。
星守の皆、今まで有難う。
これまでの人生でここまで情熱を傾けたものはありませんでした。
平素は冷淡で乾いた人間の私にも、こんな感情が眠っていた事を教えてくれました。
ガチャで一喜一憂し、巡りの悪い時は腐ることもありましたが、もうそれすらも良い思い出です。
イベントに笑い、メインシナリオに心動かされ、リアルイベントではあちこちに連れていって頂き、また同僚たる神樹ヶ峰女学園の先生方とも引き合わせてくれた事は、これからの人生の光明になることでしょう。
有難う。
有難う。
有難う。
どれだけ感謝しても足りると言う事は無さそうです。

ですがお別れの時です。
新たな道に羽ばたく星守に。
せーの!