「そんなわけで皆よろしくな!」
ポポログの事が気になってロンドエールに戻るとマァリンはポポログの事を快諾したようだ。
現実世界ではかなりへヴィなことが起こっていたにも関わらずまたこの夢か。わたしも結構お気楽な性格なのかもしれないわね。
わたしのリアル世界の事はともかく、ポポログのことは初めてフューミ村でロンドエールに乗った時、既に生徒として見なしていたみたいだし、なるべくしてなったと言ったところなのかもしれない。
気掛かりも解決したので改めて神殿の探索に戻るとしますか。
爆薬で開けた穴から神殿の深部に踏み込む。
敵が先回りしているのは分かっているので、罠に警戒しつつ進む。
「む?この壁…発破じゃないな」
既に崩れた壁を見てバーゴが眉をひそめる。
「煤も付いてないし、崩れ方も発破とは違うみたいだぞ」
つまり何者か…恐らく敵が爆薬以外の方法で壁を崩したって事か。
その時だった。
近くでどん!どん!と壁を叩いてる音が聞こえる。
思いのほか近くにその何者かがいるみたいね。
わたし達は武器を構えると不意を打たれないよう、警戒しつつ先に進む。
音のする方に向かっていくと…
どがん!
と大きな音を立てて今正に壁が崩れ落ちる瞬間に出くわした。
そしてその向こうから出てきたのは…
「うげ…何あれ!?」
かなり大型のトカゲみたいなのがのっそりと這い出てくる。
話しの通じる相手では無さそうね。
恐らくは敵がわたし達の足止めとして残していったのだろう。
固い鱗に覆われた巨体は猪突猛進に突進を繰り返すが、何分狭い神殿内だけあってその威力を充分に発揮できない。
流石に頑丈な相手だったけど、少しずつわたし達に流れが傾き…巨大トカゲは遂に動かなくなる。
その先は特に敵が残した罠や足止めも無く、神殿の仕掛けをエルサの助言を得ながら突破していく。
「この先です」
エルサが目的地だと告げたものの、目の前には壁。
だけどこの壁はエルフの巫女のマジカに反応して道を開くと言う。
…その言葉を信じるしかない、か。
わたし達はエルサの合図に合わせて壁に向けて一歩を踏み出す。
「ぷはぁ!大丈夫と思っていてもやっぱり目を閉じちゃうよね」
ロロンちゃんがほっとしたように笑う。
そこには壁なんてなかった、と言わんばかりにわたし達は素通しされ…遂に神殿の最奥に辿り着く。
エルフ達の神殿に祭られていたのは…青白い光を湛える石。
「やだ!こんなの嘘だよ!」
その輝きを見るやロロンちゃんが取り乱す。
何とか宥めて話を聞いてみると、この石からロロンちゃんが心酔する精霊神の力を感じると言う。
「そう。そこには精霊神の魂の欠片が封じ込められている」
突然背後から女の声。
振り返るとそこには…あの時空を渡っている真っ最中のロンドエールに強襲をしかけてきたリッチがいた。
けどあの時と様子が違う。
何と言うか普通っぽい…と言えば良いのか。
そのリッチが言うにはこの神殿の奥までは魔王の力が届かないので、今は正気を取り戻している…らしい?
本当かしら?
それでそこに鎮座している石について教えてくれる。
エルフ達が祀っているこの石には三つに分けられた精霊神の魂が封じられていると言う。
それを解放して回ればいずれ精霊神が復活できると言うのだけど。
そこまで言うとエラステを名乗るリッチからあの嫌な雰囲気が溢れ出す!
やっぱりか。こんな事だろうと思ったわ。
何がどうなってるのかはともかく、エラステは再びわたし達の前に立ちふさがる。
だがマァリンからあのオーマの波動を防ぐ手段を教えてもらっているし、前の時の様に同士討ちとはならないだろう。
そうなれば勝機はあるはず。
エラステ自体が魔術師として優秀だったようで、かなりの苦戦を強いられたけど…結局リッチはわたし達の結束を打ち破ることが出来ず、今回は引き下がってくれた。
そしてエルサが石を手に取ると…宿っていた光がするりと石から抜け出てどこかに飛んで行ってしまった…。
これでよかったのかしら?
信心深く、精霊神にも詳しいロロンちゃんがほっとしたような表情をしているから多分大丈夫なんだと思うけど…ここから先はこの石、と言うか精霊神の魂の欠片探しが目的になっていくみたいね。
ポポログの事が気になってロンドエールに戻るとマァリンはポポログの事を快諾したようだ。
現実世界ではかなりへヴィなことが起こっていたにも関わらずまたこの夢か。わたしも結構お気楽な性格なのかもしれないわね。
わたしのリアル世界の事はともかく、ポポログのことは初めてフューミ村でロンドエールに乗った時、既に生徒として見なしていたみたいだし、なるべくしてなったと言ったところなのかもしれない。
気掛かりも解決したので改めて神殿の探索に戻るとしますか。
爆薬で開けた穴から神殿の深部に踏み込む。
敵が先回りしているのは分かっているので、罠に警戒しつつ進む。
「む?この壁…発破じゃないな」
既に崩れた壁を見てバーゴが眉をひそめる。
「煤も付いてないし、崩れ方も発破とは違うみたいだぞ」
つまり何者か…恐らく敵が爆薬以外の方法で壁を崩したって事か。
その時だった。
近くでどん!どん!と壁を叩いてる音が聞こえる。
思いのほか近くにその何者かがいるみたいね。
わたし達は武器を構えると不意を打たれないよう、警戒しつつ先に進む。
音のする方に向かっていくと…
どがん!
と大きな音を立てて今正に壁が崩れ落ちる瞬間に出くわした。
そしてその向こうから出てきたのは…
「うげ…何あれ!?」

かなり大型のトカゲみたいなのがのっそりと這い出てくる。
話しの通じる相手では無さそうね。
恐らくは敵がわたし達の足止めとして残していったのだろう。
固い鱗に覆われた巨体は猪突猛進に突進を繰り返すが、何分狭い神殿内だけあってその威力を充分に発揮できない。
流石に頑丈な相手だったけど、少しずつわたし達に流れが傾き…巨大トカゲは遂に動かなくなる。
その先は特に敵が残した罠や足止めも無く、神殿の仕掛けをエルサの助言を得ながら突破していく。
「この先です」
エルサが目的地だと告げたものの、目の前には壁。
だけどこの壁はエルフの巫女のマジカに反応して道を開くと言う。
…その言葉を信じるしかない、か。
わたし達はエルサの合図に合わせて壁に向けて一歩を踏み出す。
「ぷはぁ!大丈夫と思っていてもやっぱり目を閉じちゃうよね」
ロロンちゃんがほっとしたように笑う。
そこには壁なんてなかった、と言わんばかりにわたし達は素通しされ…遂に神殿の最奥に辿り着く。
エルフ達の神殿に祭られていたのは…青白い光を湛える石。
「やだ!こんなの嘘だよ!」

その輝きを見るやロロンちゃんが取り乱す。
何とか宥めて話を聞いてみると、この石からロロンちゃんが心酔する精霊神の力を感じると言う。
「そう。そこには精霊神の魂の欠片が封じ込められている」
突然背後から女の声。
振り返るとそこには…あの時空を渡っている真っ最中のロンドエールに強襲をしかけてきたリッチがいた。
けどあの時と様子が違う。
何と言うか普通っぽい…と言えば良いのか。
そのリッチが言うにはこの神殿の奥までは魔王の力が届かないので、今は正気を取り戻している…らしい?
本当かしら?
それでそこに鎮座している石について教えてくれる。
エルフ達が祀っているこの石には三つに分けられた精霊神の魂が封じられていると言う。
それを解放して回ればいずれ精霊神が復活できると言うのだけど。
そこまで言うとエラステを名乗るリッチからあの嫌な雰囲気が溢れ出す!
やっぱりか。こんな事だろうと思ったわ。
何がどうなってるのかはともかく、エラステは再びわたし達の前に立ちふさがる。

だがマァリンからあのオーマの波動を防ぐ手段を教えてもらっているし、前の時の様に同士討ちとはならないだろう。
そうなれば勝機はあるはず。
エラステ自体が魔術師として優秀だったようで、かなりの苦戦を強いられたけど…結局リッチはわたし達の結束を打ち破ることが出来ず、今回は引き下がってくれた。
そしてエルサが石を手に取ると…宿っていた光がするりと石から抜け出てどこかに飛んで行ってしまった…。
これでよかったのかしら?
信心深く、精霊神にも詳しいロロンちゃんがほっとしたような表情をしているから多分大丈夫なんだと思うけど…ここから先はこの石、と言うか精霊神の魂の欠片探しが目的になっていくみたいね。