「やぁ、話は聞いてるよ。君が新しい入学生だね」
入り口で門番をしている魔闘士ににこやかに迎え入れられる。
そして中央塔のエントランスで一着のローブを受け取る。
「全ての支部で推薦を取り付けたようだね。良く頑張った。君の入学を歓迎するよ」
人の良い中年のおじさんことラミナスがわたしの入学手続きをしてくれる。
そしてわたしにまずやらないといけないこと、としてメイジスタッフの作成について説明を始める。
何でも杖の原料となる木材を管理している小島から自分で素材を取ってこないといけないと言う。
メイジスタッフは言ってみれば大学の身分証明書のようなもので、入学したらイの一番にやらないといけない。
わたしは小島の場所を教えてもらうと早速出かけることにした。
小島は外部からの侵入者を防ぐために洞窟からしか行き来できないように管理されている。
その洞窟にいる管理人に話せば素材の選び方とかを教えてくれると言うんだけど…。
「ご免下さい」
わたしは挨拶しながら洞窟に入る…が返事として返ってきたのは破壊魔法の衝撃波だった。
一体何なの!?また杖を持つに相応しいか試す、とか言うつもり?
わたしは身構えて反撃しようとしたんだけど、何かがおかしい。
魔術師以外にも何か居る…洞窟の暗がりに目を凝らすと、そこに居たのはゾンビだった!
わたしは混乱する。
一体何が起こってるの?
死霊術は魔術師ギルドでは御法度、こんなところで使う人が居るとは思えない。
でもそうなるとここにいるのは死霊術師ってことになるんだけど…。
あぁ!もう!
考えてる暇は無い。向こうはやる気満々で襲い掛かってきてるんだ。
何とか死霊術師は退けて改めて洞窟の中を見て回る。
すると連中とは明らかに違うカジートの女性が事切れていた。
恐らくこの人が管理人、だろう。
わたしは更に洞窟の奥を目指し…杖の原料になる木材を育てている植林場までやってきた。
そこでは丁度、一人の女性が死霊術師によって命脈を断たれたところだった。
そしてリーダーらしき女がこっちに気付く。
「あら、貴女可愛いわね。一緒に踊りましょ?そうよ…貴女の死体を躍らせて!ばらばらに引き裂くのよ!!」
最早完全に常軌を逸している。
わたしは三人の死霊術師を相手取り、毒矢と生霊で応戦する。
かなり不利な戦況だけど…魔術師と言うのは身体の方は割と脆いもので、毒矢が覿面に効果を発揮する。
わたし特製の毒を塗った矢に耐えられるはずもなく、次々と崩れ落ちる。
「楽しいダンスの時間はお仕舞よ」
「…く」
死霊術師のリーダーも遂には毒に倒れる。
さて、これからどうしたものか。
わたしは杖の素材を持ち帰らないといけないんだけど…まさか実際に木こりの真似事をしないといけないのだろうか?
それとも一旦大学に帰って報告した方が良いのかしら?
小島をうんうん唸りながら練り歩いていると、何かの祭壇があり、そこに程良い長さにカットされた木材がある。
「これが杖の素材、かしらね?」
わたしは何本か木材の感触を確かめて、良さそうなのを一本持ち帰ることにした。
「何!?死霊術師に襲われた、だって!?」
大学に戻りラミナスに顛末を報告すると、まさかの出来事に驚愕した。
しばらく唸って何か考えていたようだけど…。
「伝えてくれてありがとう。このことは議会に通しておくよ。君は杖の作成に取り掛かると良い」
そう言って物にマジカを込める施設、カイロナジウムの場所を教えてくれた。
そのカイロナジウムでわたしを待ち受けていたのはレッドガードの老人、デルマー。
この人が杖にマジカを込めてメイジスタッフを完成させてくれると言う。
「で、どんな杖が良いんだい?」
デルマーは込められるマジカの種類を幾つか提示してくれる…けど、どれも何だかぱっとしない。
系統としては破壊、神秘、幻惑。
破壊はそれぞれの属性を打ち出す攻撃用の杖。
神秘は魂縛と念動、解呪。
幻惑なら魅了、沈黙、麻痺…ってことになるんだけど。
何だか呪術師っぽいのが無いのよねぇ。
念動なんかはあると便利そうではあるけど…。
結局わたしは一番呪いっぽい沈黙の杖を作ってもらった。
まぁこの杖を使うことは無いんだろうなぁ…沈黙って言ってもわたしが造る声枯らしの毒の方が強そうだし。
取り敢えず身分証明書ってことで良しとするしか無さそうね。
入り口で門番をしている魔闘士ににこやかに迎え入れられる。
そして中央塔のエントランスで一着のローブを受け取る。
「全ての支部で推薦を取り付けたようだね。良く頑張った。君の入学を歓迎するよ」
人の良い中年のおじさんことラミナスがわたしの入学手続きをしてくれる。
そしてわたしにまずやらないといけないこと、としてメイジスタッフの作成について説明を始める。
何でも杖の原料となる木材を管理している小島から自分で素材を取ってこないといけないと言う。
メイジスタッフは言ってみれば大学の身分証明書のようなもので、入学したらイの一番にやらないといけない。
わたしは小島の場所を教えてもらうと早速出かけることにした。
小島は外部からの侵入者を防ぐために洞窟からしか行き来できないように管理されている。
その洞窟にいる管理人に話せば素材の選び方とかを教えてくれると言うんだけど…。
「ご免下さい」
わたしは挨拶しながら洞窟に入る…が返事として返ってきたのは破壊魔法の衝撃波だった。
一体何なの!?また杖を持つに相応しいか試す、とか言うつもり?
わたしは身構えて反撃しようとしたんだけど、何かがおかしい。
魔術師以外にも何か居る…洞窟の暗がりに目を凝らすと、そこに居たのはゾンビだった!
わたしは混乱する。
一体何が起こってるの?
死霊術は魔術師ギルドでは御法度、こんなところで使う人が居るとは思えない。
でもそうなるとここにいるのは死霊術師ってことになるんだけど…。
あぁ!もう!
考えてる暇は無い。向こうはやる気満々で襲い掛かってきてるんだ。
何とか死霊術師は退けて改めて洞窟の中を見て回る。
すると連中とは明らかに違うカジートの女性が事切れていた。
恐らくこの人が管理人、だろう。
わたしは更に洞窟の奥を目指し…杖の原料になる木材を育てている植林場までやってきた。
そこでは丁度、一人の女性が死霊術師によって命脈を断たれたところだった。
そしてリーダーらしき女がこっちに気付く。
「あら、貴女可愛いわね。一緒に踊りましょ?そうよ…貴女の死体を躍らせて!ばらばらに引き裂くのよ!!」

最早完全に常軌を逸している。
わたしは三人の死霊術師を相手取り、毒矢と生霊で応戦する。
かなり不利な戦況だけど…魔術師と言うのは身体の方は割と脆いもので、毒矢が覿面に効果を発揮する。
わたし特製の毒を塗った矢に耐えられるはずもなく、次々と崩れ落ちる。
「楽しいダンスの時間はお仕舞よ」
「…く」
死霊術師のリーダーも遂には毒に倒れる。
さて、これからどうしたものか。
わたしは杖の素材を持ち帰らないといけないんだけど…まさか実際に木こりの真似事をしないといけないのだろうか?
それとも一旦大学に帰って報告した方が良いのかしら?
小島をうんうん唸りながら練り歩いていると、何かの祭壇があり、そこに程良い長さにカットされた木材がある。
「これが杖の素材、かしらね?」
わたしは何本か木材の感触を確かめて、良さそうなのを一本持ち帰ることにした。
「何!?死霊術師に襲われた、だって!?」
大学に戻りラミナスに顛末を報告すると、まさかの出来事に驚愕した。
しばらく唸って何か考えていたようだけど…。
「伝えてくれてありがとう。このことは議会に通しておくよ。君は杖の作成に取り掛かると良い」
そう言って物にマジカを込める施設、カイロナジウムの場所を教えてくれた。
そのカイロナジウムでわたしを待ち受けていたのはレッドガードの老人、デルマー。
この人が杖にマジカを込めてメイジスタッフを完成させてくれると言う。
「で、どんな杖が良いんだい?」
デルマーは込められるマジカの種類を幾つか提示してくれる…けど、どれも何だかぱっとしない。
系統としては破壊、神秘、幻惑。
破壊はそれぞれの属性を打ち出す攻撃用の杖。
神秘は魂縛と念動、解呪。
幻惑なら魅了、沈黙、麻痺…ってことになるんだけど。
何だか呪術師っぽいのが無いのよねぇ。
念動なんかはあると便利そうではあるけど…。
結局わたしは一番呪いっぽい沈黙の杖を作ってもらった。
まぁこの杖を使うことは無いんだろうなぁ…沈黙って言ってもわたしが造る声枯らしの毒の方が強そうだし。
取り敢えず身分証明書ってことで良しとするしか無さそうね。