マニアの門を潜って色鮮やかな森の中を進む。
今まではシヴァリングアイルズの入り口と言うことでマニアとかディメンシャの区分けが無かったんだけど、ここから先ははっきりと領が分かれている。
そのせいか、これまで以上に景色の色彩が際立つ。
大きな緑色のキノコや真っ白い実を着ける草花、真っ赤な葉を持つ背の高い草…。
もうメルヘンな絵本の世界と言われたら信じてしまう程だ。
でもここは狂気の王国。油断するとどうなるか分かったものじゃない。
現に…ぎちぎちと耳障りな声を立てて草むらから大きな…わたしの身の丈より大きな虫が襲い掛かってきたりしている。
これはちょっとマズいかも…。
この虫、図体は大きいのに動きも俊敏。距離を取って弓で応戦してるんだけど、その間を一足飛びで詰めてくる。
そして武器はカマキリの様な腕なんだけど、サイズもサイズなのでその破壊力たるや推して知るべし。
じりじりと押され、追い詰められるわたし。
…最早これまで、と諦めが脳裏に浮かんだその時だった。
金色の鎧に身を包んだ女戦士が剣を振るい、虫を一刀両断!
あまりのことに呆気に取られる。
…助かった、のよね?
金鎧の女戦士は剣を収めるとわたしに一瞥をくれることなく歩き出す。
「ありがとう、助かったわ」
一応お礼言っとかないとね。そう思って女戦士を呼び止める。
彼女のことを聞いてみると、何と驚くべきことにシェオゴラス配下の戦士だと言う。
わたしが今目指しているニューシェオスと言う都市のことを幾らか教えてもらい、わたしは旅路に戻った。
…あの虫を見かけてもちょっかい出すのはやめとこう。
それにしてもニューシェオスって結構遠いのね。聞いた話と地図を見比べるとまだ半分も来ていない。
そして夕暮れ時になる。
この世界でも夕日は赤いらしく、色鮮やかな森の上から更に赤が塗りこめられる。
辺りに宿場も見付からないし、野宿するしかないわね。
わたしは少し道を戻ると、さっき見つけた野営地に入る…が先客がいた。
「こんばんは!」
同じ野営地を使うんだから、と挨拶したんだけど、帰ってきたのは破壊魔法の衝撃波だった。
一体何なのよ!?
見た目人間みたいだけど、狂気の王国だけあってタムリエルの常識は通じない、ってことなのかしら?
結局先客には天国で休んでもらうことにして、わたしはキャンプの準備をする。
「あら?」
先客の落し物かしら?やけに大きなフォークが一本。
しかもただのフォークじゃないわね。何か魔法が掛かってる。
好奇心に負けてフォークを手に取ると…何だかヘンな悪寒がする。首筋に鳥肌が立つような嫌な感じ。
一体どんな魔法が込められてるのかしら。後で調べてみよう。
わたしはフォークを鞄に仕舞うと早めに休ませてもらうことにした。
何せ今日は色々あったから流石に疲れた。
そして翌朝。
今日も快晴、良い旅日和だわ。
わたしはまたニューシェオスへ向けて歩き始める。
今まではシヴァリングアイルズの入り口と言うことでマニアとかディメンシャの区分けが無かったんだけど、ここから先ははっきりと領が分かれている。
そのせいか、これまで以上に景色の色彩が際立つ。
大きな緑色のキノコや真っ白い実を着ける草花、真っ赤な葉を持つ背の高い草…。
もうメルヘンな絵本の世界と言われたら信じてしまう程だ。
でもここは狂気の王国。油断するとどうなるか分かったものじゃない。
現に…ぎちぎちと耳障りな声を立てて草むらから大きな…わたしの身の丈より大きな虫が襲い掛かってきたりしている。
これはちょっとマズいかも…。
この虫、図体は大きいのに動きも俊敏。距離を取って弓で応戦してるんだけど、その間を一足飛びで詰めてくる。
そして武器はカマキリの様な腕なんだけど、サイズもサイズなのでその破壊力たるや推して知るべし。
じりじりと押され、追い詰められるわたし。
…最早これまで、と諦めが脳裏に浮かんだその時だった。
金色の鎧に身を包んだ女戦士が剣を振るい、虫を一刀両断!
あまりのことに呆気に取られる。
…助かった、のよね?
金鎧の女戦士は剣を収めるとわたしに一瞥をくれることなく歩き出す。
「ありがとう、助かったわ」
一応お礼言っとかないとね。そう思って女戦士を呼び止める。
彼女のことを聞いてみると、何と驚くべきことにシェオゴラス配下の戦士だと言う。

わたしが今目指しているニューシェオスと言う都市のことを幾らか教えてもらい、わたしは旅路に戻った。
…あの虫を見かけてもちょっかい出すのはやめとこう。
それにしてもニューシェオスって結構遠いのね。聞いた話と地図を見比べるとまだ半分も来ていない。
そして夕暮れ時になる。
この世界でも夕日は赤いらしく、色鮮やかな森の上から更に赤が塗りこめられる。
辺りに宿場も見付からないし、野宿するしかないわね。
わたしは少し道を戻ると、さっき見つけた野営地に入る…が先客がいた。
「こんばんは!」
同じ野営地を使うんだから、と挨拶したんだけど、帰ってきたのは破壊魔法の衝撃波だった。
一体何なのよ!?
見た目人間みたいだけど、狂気の王国だけあってタムリエルの常識は通じない、ってことなのかしら?
結局先客には天国で休んでもらうことにして、わたしはキャンプの準備をする。
「あら?」
先客の落し物かしら?やけに大きなフォークが一本。

しかもただのフォークじゃないわね。何か魔法が掛かってる。
好奇心に負けてフォークを手に取ると…何だかヘンな悪寒がする。首筋に鳥肌が立つような嫌な感じ。
一体どんな魔法が込められてるのかしら。後で調べてみよう。
わたしはフォークを鞄に仕舞うと早めに休ませてもらうことにした。
何せ今日は色々あったから流石に疲れた。
そして翌朝。
今日も快晴、良い旅日和だわ。
わたしはまたニューシェオスへ向けて歩き始める。