火曜日。
仕事を終え自宅に帰った。
あることに気付く。
…か…鍵がない。
事務所、自宅、実家の鍵のついたキーケースがないのだ。
そいうえば、今日は週2回あるゴミの日で、大きなゴミ袋を持ち、
ポストに出す封筒も2通抱えて、
最近寒くなったので持参していた手袋を
自転車に乗りながら、スーツのポッケから引っ張り出して…
あ…嫁に電話する為に携帯もポッケから取り出した…
落とした可能性、その場所の候補はいくらでもある…
事務所の鍵は閉めたような記憶があるので、
事務所から自宅までのこの帰宅の最中に落としたと考えられる。
家に着いた途端、また家を出る。
帰ってきた通りの道を同じように巻き戻し的に、
路上を観察しながら、自転車をこぐ。
ない…な…ない…
手袋や携帯を取り出した路上にも、郵便ポスト付近にも、
ゴミ収集場にも、自転車置き場にも…
本格的にやばくなってきた…
事務所に戻って施錠の確認をしよう。
そもそも鍵を閉め忘れ、自分のデスクの上にでも放置してるかもしれない。
期待と不安を抱きながら、エレベーターを上がる。
事務所のドアの前。
目に飛び込んできたのは、
鍵穴に刺さったまま、
ぶらんと宙に浮くキーケース。
最もやっちゃいけない鍵の放置法。