前回記事の続きというか、オマケ。
リブレアプリで推定HbA1cの計算に利用されているのは、ADAGの計算式。
リブレViewで利用されているのは、Bergenstalらの計算式だ。
計算式が異なるので、平均グルコース値が同じでも、そこから推定するHbA1cが違ってくる。
ただし、人によってADAGでの推定HbA1cの方が「低い」場合もあれば、「高い」場合もあるし、「どちらも同じようなもん」という場合もある。
なぜか。
グラフにしてみるとよく分かる。
オレンジがADAGの式(リブレアプリ)、赤がBergenstalらの式(リブレView)で得られる、平均血糖値(平均グルコース値)とHbA1cの関係を示したグラフだ。
見て分かるように、HbA1c 7%前後、平均血糖値140〜170 mg/dLの範囲であれば、どちらの計算式でも同じような結果になる。
しかし、平均血糖値が140 mg/dL未満であれば、ADAGの方がHbA1cが低めに出るようになるし、逆に、平均血糖値が170 mg/dLより大きいと、ADAGの方がHbA1cが高めに出るようになるのだ。
わたしのように継続してリブレを使用していると、自分自身のデータが蓄積してくる。なので、リブレで得られた平均グルコース値と、病院での実際のHbA1cの関係性をプロットすることができるようになる。
今回、自式を改良して、自式②を導き出した。
それを、上のグラフに重ねてみよう。
Bergenstalらの式(リブレView)とは、HbA1c 6%前後、平均血糖値110 mg/dL前後であれば、同じ結果となりそうだ。
ただ、わたしの実際の平均グルコース値は、およそ110〜145 mg/dLの狭い範囲内に収まっているので、もっと高くなったときにどうなるか?は分からない。
平均グルコース値が200 mg/dLのとき、ADAGの式で推定するとHbA1c 8.6%、Bergenstalらの式だとHbA1c 8.1%、自式②だとHbA1c 9.6%。
さて、どの数値が一番近くなるだろうか?
答え合わせをしてみたいけど、そんな実験したくないw
逆に、わたしが糖尿病で入院したときの実測HbA1c 15%から平均血糖値を推定してみると、ADAGの式だと385 mg/dLくらい、Bergenstalの式だと490 mg/dLくらい、自式②だと340 mg/dLくらいとなる。
一番低いのが自式②だけど、340 mg/dLでも十分ヤバいよねぇ。実際はどうだったんだろ。タイムマシンで戻って、あのころの自分にこっそりリブレをつけてみたい。
そしたら、1日のうちの大半で、リブレのグラフが頭打ちになってたんだろうな。
恐ろしや〜!
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ねとらぼで筋肉博士を見かけるとはw
クセ強Tシャツでアメリカへ→空港で呼び止められ……屈強なセキュリティの“予想外の反応”にほっこり 「これは声を掛けずにはいられない」
わたしが着るなら、このTシャツを加工して"foods to avoid for person with diabetes"とか入れるべきかな?
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がん死増加の論文撤回/ジェネリック不安煽る 2024年6月の健康トピックス(要登録)
6月に話題になった、健康に関するトピックスについて。
ジェネリック薬品についてのネット記事は、わたしも読んだわ。
全てのジェネリックを避けた方がいいみたいな、過剰に不安を煽る記事はちょっとどうかなと思うけど、「先発薬をジェネリックに変更したら効かない、ということは起こりうる」くらいのことは頭に入れておいた方がいいんじゃないかな、とも思う。
全てのジェネリックを効果なしとするのも、先発薬とジェネリックは全く同等とするのも、どっちも間違ってると思う。
「がん死増加の論文撤回」ってなんだろう?と思ったら、一部界隈で話題になった、あの論文のことなのね。
あらまあ、撤回になってたのか〜
撤回の理由として、
POINT:「mRNAワクチン接種でがん死亡が増える」とする論文が先月話題になりましたが、「示されているデータでは死亡率とワクチン接種との関係は証明できない」と判断され、撤回となりました。当該論文は、背景を調整した対照群との比較をしていなかった他、有意差のついていないデータまで「増加した」と記載している、がん死亡に直接関係する検診や手術の遅れといった要素を考慮していないなど、多くの不備が公開時から指摘されていました。
と、いろいろ不備があったようだ。
でも、撤回されても、まだ論文は掲載されたままなのね。
Cureusって、よく分からんジャーナルだ。
なぜか分からんけど、いつのころからか、Cureusからメールが来るようになったんだよなぁ。どこでわたしのメルアドが漏れたんだか? ADAからメールが来るようになる前からだから、ADA経由で漏れたわけではない。
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と、とりとめもない内容で終わり。