歯科クリニックのこと その3 の続きである。

 

 

 

初回の診察は処置なしで、今後の流れだけだったC歯科。

その後は、歯茎のチェック、クリーニング、歯のケアについての教育が始まった。

 

歯科衛生士がタブレットを使いながら、話を進めていった。

こちらの知識を試すように、ときどき質問された。

 

Q 歯周病について、何か知っていることはありますか?

A (どう答えるのが一番いいのか迷いながら)全身のいろいろな疾患と関連していると言われています。

Q バイオフィルムとは何か知っていますか?

A 細菌の塊のことです。

 

こんな感じ。

まるで授業だ。気が抜けないw

 

今まで使ったことのあるデンタルケア製品についても聞かれた。

タブレットにいろんな製品の写真があって、使っているものがあるかと聞かれた。

なので、ずっと昔にデンタルフロスを買ってみたけど、上手く使えなくて諦めたこと。

糸ようじも買ってみたけど、歯に引っかかってすぐに切れてしまい、切れた糸が歯に引っかかってイライラして使うのを止めたこと。

歯間ブラシとタフトブラシは今も持っているけど、たまにしか使っていないこと。

これらを正直に答えた。

 

と、ここでまた、歯科衛生士から質問。

 

Q 歯間ブラシと、糸ようじやフロスとの違いは何か分かりますか?

A 歯間ブラシは歯の根元部分しか掃除できないけど、糸ようじやフロスだと歯と歯の間を上から下まで掃除できる。

 

歯科衛生士の話によれば、糸ようじは1本で全ての歯間を掃除する人がほとんどだけど、本当は歯間ごとに新しい糸を使った方がいい。

歯間ブラシはわたしが答えたように歯の根元しか掃除できないし、どちらかというと歯茎が下がってきて根元の隙間が大きくなってきた人向け。

一番いいのはやっぱりデンタルフロスだ、ということだった。

 

うーん、昔に買ってみたけど、上手く使えなかったんだよね…

そう言うと、フロスの使い方を糸の長さから指への巻き方から、いちから教えてくれた。すると、我流では苦戦していた奥歯の隙間も、丁寧にコツを教えてもらったらできるようになった。

なるほど、こうやって使うのか〜

 

正直、フロスは面倒くさい。歯間ブラシよりも面倒くさい。

でも、使えるようになったので、できるだけ使い続けることにした。

「できるだけ」というのがわたしらしい。

毎日やるぞ!とは絶対言わない。意気込みすぎたら続かないから。

ただ、いずれは自然に毎日の習慣になればいいなと思う。

 

歯ブラシによる歯磨きは、かなりきちんとできていたらしい。合格点をもらった。

以前のような歯の表面を磨くだけだったなら、合格点はもらえなかっただろう。毎晩、歯周ポケットを意識して時間をかけて磨くようになったからこその結果だと思う。

ただ、歯ブラシだけだと、どう頑張っても磨けるのは6割程度で、フロスを使ってようやく8割きれいにできる。残りの2割は自分できれいにすることができないので、定期的に歯医者でクリーニングしてもらう必要がある、とのことだった。

 

で、その歯ブラシなのだけど、実はあまり頻繁に交換はしていなかった。

どうしてか分からないけど、わたしの場合、いくら使ってもブラシが広がらない。

広がってボサボサになってしまえば捨てる気になるのに、見た目はそれほど変化がないから、ついつい使い続けてしまっていた。一体いつから使ってたっけ?となるので、新年になると歯ブラシも新しくする、みたいな感じだった。

 

いつだったか、歯科医が書いたネット記事で、「歯ブラシは消耗品。2週間に1回交換を」と見て衝撃を受けた。そんな頻繁に交換するものなの!?

え〜!?と思いながらも、さすがに1年も使い続けてはダメなんだなと反省し、以降は半年に一度の交換にした <なぜ半年w

 

で、歯科衛生士に、歯ブラシは1か月ごとに交換しろと言われた。

ブラシが広がっていなくても、ブラシの先が劣化して歯周ポケットを上手く磨くことができなくなるから、と。あとは、やはり汚れが蓄積して雑菌が繁殖するから、というのも言われた。

むぅ…そっかぁ…

半年ごとの交換でも、歯ブラシでちゃんと磨けていると合格点はもらえたんだけどな。

しょうがないな、せめて2か月ごとに交換しよう! <素直に従えw

 

フロスは歯科衛生士に勧められるままクリニックで1つ購入した。よく見ると、いつも使っている歯ブラシと同じルシェロのものだった。なので、歯ブラシと一緒にネットでまとめ買いしておいた。クリニックよりお得だもんね。

 

2回目の診察の最後に、「お口の健康手帳」と表紙が付いた、自分の歯の状態が書かれたプリント数枚をレール式クリアホルダーで冊子にしたものを渡された。1枚はムシ歯診断書で、金属の被せやCR充填、ブリッジなど、どの歯がどんな治療されているのか一目瞭然。別の1枚は歯周診断書で、歯周ポケットの深さと出血場所が示されていた。(ネットで調べると「DentalX(デンタルテン)」というソフトっぽい?)

 

今どきの歯医者って、これが普通なの!?

まさか歯医者でA4サイズの冊子を渡されるとは思ってなくて、財布とスマホが入る程度のバッグで歩いて来ていたから、仕方なく手に持って帰ることになった。

こんなことなら、A4が入る大きなバッグで来るんだったよ〜

 

こういうのも、きっと診察代に含まれてるんだろうな。

人によっては「余計なことをして、あそこは金儲け主義だ」と言うのかも。

でも、わたしは分かりやすくていいなと思った。

今まではカルテには記載されていても、患者であるわたしには検査の結果をきちんと教えてもらえなかったもの。口頭で教えてもらったところで忘れるし。

 

1回目のクリーニングから1週間後、歯茎の改善具合をチェックして、また歯周ポケットの深さと出血箇所の結果のプリントを渡された。

歯周ポケットの深さは変化がほとんどなかったけど、出血箇所は減少していた。

クリーニングのおかげかな? それとも、フロスを使いだしたからかな?

もらったプリントは、前の診察で渡されたクリアホルダーに一緒に綴じておいた。

 

クリーニングはこれで終わりだと思っていたら、最初のクリーニングは歯肉の上についた歯石で、次に歯肉の下についた歯石を取る作業が残っていた。

なんだ? 受診回数稼ぎか?

それをやってもらって感じたのが、「あれ? 今までの歯科でやってもらっていたクリーニングは、歯肉の上の歯石だけだったのかな?」ということ。カリカリする感覚が、今までとは全然違った。もっと深いところをしっかりカリカリしている感じがあった。

で、このクリーニングのあと、また歯茎の改善具合をチェックするのだそうだ。

これは年明けの診察ということになった。

 

歯茎から出血するということは、歯肉炎になっているということ。

クリーニング後に改善が見られていたら、それは歯石が歯肉炎の原因になっていたということ。

でも、もし改善していないなら、別の原因が考えられるらしい。

わたしの場合、頬が硬いので、それが歯肉炎を引き起こしている可能性がある。

また、交感神経が優位で毛細血管が収縮して、そのせいで歯茎に栄養が送られず、歯肉炎になっているかもしれない。

歯科衛生士はそう説明してくれた。

 

毛細血管か〜

きっとね、わたしの全身の毛細血管はボロボロで、ゴースト血管になってるんだと思うわ。酷い高血糖に長年さらされてたからね。神経障害が出るくらいだからね。

網膜にも影響しただろうし、歯茎にも影響したんだろう。

糖尿病治療を始めて6年半、血糖コントロールを頑張ってきたけど、ダメージを受けた毛細血管を改善するのは難しそうだ。

それでも、地道にやっていくしかないね。

 

最初の診察時に撮影したパノラマレントゲン。

その画像を見た歯科医は、右上奥の歯根に問題がありそうだと感じたらしく、歯科衛生士が「先生が、この部分が怪しいと言っていて、詳しく調べるためにCT撮影した方がいいと言ってるけど、どうしますか?」と尋ねてきた。

どうする?と聞かれても、必要であるなら撮った方がいいんだろうし、そんなの患者が判断できないよ〜

てか、今どきの歯科って、レントゲンだけじゃなくCT撮影するんだね。なんか、時代に取り残されてるわ。

 

勧められるままにCTを撮った。

その画像を見ながら歯科医が説明してくれたんだが、ほんと、CT画像ってレントゲン画像と比べると素人でもよく分かるのね。

歯科医が怪しいと思った箇所は、ずっと昔に歯根の治療をして金属を被せている歯なのだけど、3本ある根っこのうちのひとつがかなり湾曲していて、おそらくそのせいで根っこの先端まで掃除ができていなくて、薬が途中までしか入っていない状態だった。

 

あ〜、この歯だったかは覚えてないけど、昔、大学歯学部の付属病院に通っていたことがあって、そのとき根管治療で歯科医がえらい苦労していたのを覚えている。

それって、この歯だったのかも。

 

歯根の先端まで治療ができていなかったことが原因で炎症が起き、歯槽骨が溶け始めていた。

歯科医の説明では、骨が溶けること自体は自然なことらしい。炎症を起こした歯をそのまま残しておくのは体にとって有害なため、自然と抜け落ちるようにできているのだとか。

でも、それは困るので、炎症を止めてやらないといけない。そのためには、根幹治療をやり直す必要がある。

 

話を聞きながら、内心ショックだった。

だって、その歯は、B歯科で金属の被せを新しくしたところだったから。

炎症はいつから起きてたんだろう? 数ヶ月前なら仕方がないけど、もっと前からだったのでは?

だとしたら、なんのために新しくしたんだよ…orz

 

治療の進め方については、歯科衛生士の方から説明を聞いてくれとのことだった。

 

で、説明を聞いてみたところ、

・根っこの状態をきちんと確認しながら治療をするためには、マイクロスコープ治療が必要。これが9万円強。

・根っこの治療が済んだら被せものをするのだが、変形に強く長持ちするジルコニアの方が推奨される。これが12万円強。

 

えっ、合わせると20万円以上?

ムリでーす!

てか、やっぱり自費診療を勧められるんだな…

 

そりゃ、きちんと精密治療して、丈夫な被せものをしたい気持ちは山々よ? 金属より目立たない素材の方が、そりゃいいに決まってるし。

でも、すんません、保険内の治療でお願いします…orz

 

根幹治療を始めると間を開けずに何回か続けて通う必要があるので、年明けからスタートすることになった。

 

自費診療を断った患者に不機嫌になったり、治療の手を抜くように感じたら、C歯科ともさようならかなぁ… 今のところ、自費診療をゴリ押ししてくるわけではないけど、保険診療だとまたすぐ不具合出るよと脅されているように感じるのはちょっとね…

ネット記事でも、金属の被せはいろいろ問題があると書いてあるのを読んだことはあるし、見た目的にもジルコニアの方がいいのは間違いないんだろう。

本当に治療法として優れているのなら、なぜ保険適用にならないの?

年289万円のレカ○マブが保険適用されたのにさ… ブツブツ

 

むしろ、アメリカのように高額な治療費がかかるのが当たり前なら、子どものころから必死でデンタルケアをして歯を守る気になるんだろうね。歯が悪くなっても簡単に治療を受けられるという気の緩みがあるから、ついケアを怠ってしまうんだろう。

反省。

 

今のところ、C歯科は時間をかけて丁寧に指導、説明してくれるし、治療前に治療法の選択肢と料金を明示してくれるし、歯科衛生士も歯科医も話がしやすいし、全体としてはいい感じ。

人の評判で、「C歯科は予約があってないようなもの。予約してるのに待たされる」というのは違ったようだ。ちゃんと予約時間に診てもらえている。

とりあえず根管治療のやり直しで通ってから、このまま通い続けるかどうかの最終判断をするかな。

 

 

この年齢になって、歯の大切さがよく分かる。

まあ、体のこと全般に言えることなんだけども。

 

あ、そうそう、ほかにも指摘をされたことがあったんだった。

それは「歯が小さい」ってこと。

 

これは自覚があった。人と比べて、わたしの歯はヤケに小さいな〜と思っていた。子どもの歯みたいで格好悪い。

でも、今までそれを歯科で指摘されたことはなかった。

「口が小さいんですね」とも言われた。口腔内が狭いから歯が小さいのだと。

 

解せん…

 

だって、正直言って、わたしは小顔じゃないのよ?(爆)

顎が華奢ってわけでもない。

丸顔で、顎もがっしりしている。少なくとも見た目は。

 

なのに、なんで口の中は小さいのよー!?

わたしの顔はどうなってるわけ!?

 

解せない。納得いかない。

世の中は謎だらけだわー!!

 

 

お終い。