デヴィッド・ギルモア9年振り新作『邂逅』で使用したギターを自ら解説!

 

9月6日に発売となるピンク・フロイドのヴォーカル&ギター、デヴィッド・ギルモア9年振りのニュー・アルバム『邂逅』(Luck and Strange)。その新作で使用した貴重なギターの数々をデヴィッド・ギルモア自らが解説する「David's Guitars」を自身の動画サイトで公開。

 

まずは「David's Guitars」第一弾として娘のために作ったアコースティック・ギター「アリス」を紹介。このギターについてギルモアはこう語る。

 

『これもまたちょっといい感じのギターだ。トニー・ゼマイティスという男が作ってくれた。娘のアリスが1歳くらいの頃だったから1977年か78年だね。子供のギターを作って小さいときに覚えることができたらいいなと思ったんだ。でもあまりに素敵で美しかったからプレイさせなかった(笑)。そして忘れてしまっていたんだ!何年もケースに入れっぱなしだったよ。これは今作の「Between Two Points」と「The Piper’s Call」で使っている。それまではアルバムで使ったことがなかったんじゃないかな。だから…1978年から持っているのに 今回がデビューなんだ』

 

●David's Guitars: #1 The Alice Guitar

https://www.youtube.com/watch?v=iVrSgKYX2io

 

●第二弾シングルDavid Gilmour - Between Two Points (with Romany Gilmour)

https://www.youtube.com/watch?v=A9qdvkx9E3o

 

そして、「David's Guitars」第二弾として、超貴重な世界最古のエレキ・ギター「リッケンバッカー・フライング・パン・ギター」(フライパンの形に似ているので「フライング・パン」と称されている)について紹介。

 

『このギターはプラグを入れる位置が完全に間違っているね(笑)。「The Piper’s Call」と「Dark and Velvet Nights」で使った。これは世界で最初のエレクトリック・ギターの一つと言われていて。たぶん1933年頃にリッケンバッカーによって作られたものらしい。ピックアップは信じられないほどパワフルで、素晴らしギターだ。妻のポリーからプレゼントしてくれたものなんだ』

 

●David's Guitars: #2 The Rickenbacker Frying Pan Guitar

https://www.youtube.com/watch?v=VmnBuhgudjk

 

●第一弾シングルDavid Gilmour - The Piper's Call (Official Music Video)

https://www.youtube.com/watch?v=gMr5GpCpKyA

デヴィッド・ギルモアの新作『邂逅』の日本盤は、CDにはこれまでの歴史上ピンク・フロイド関連では不可能だった「日本盤ボーナストラック」の奇跡の収録が決定。また、アナログLPは輸入盤国内仕様オレンジ・カラーヴァイナルで発売(完全生産限定)。海外ではインディ・エクスクルーシヴのみで限定販売されるオレンジ・カラーを日本盤に使用できることになった。

新作に関して英UNCUT誌は「迫りくる死にインスピレーションを得て作ったパワフルな新作」と評し、「死の必然性を受け入れつつ、人生には単なる幸運や奇跡的なことだけではない不思議な巡り合わせがある」ということが全体に流れるテーマとなっており、邦題の『邂逅』はそこから導き出されたもの。デヴィッド・ギルモアと作詞を担当した妻のポリー・サムソンは新作についてこう語っている。「年老いていく身の視点から書いたもの。死の必然性が絶えずあった。僕たちはロックダウンの最中、そして、その後もそのことを話し合ったり考えたりしながら、たくさんの時間を費やしたんだ。僕がしがらみを感じていた過去の一部を捨て去って、それらのルールを投げうって、やりたいと感じるままにやろうという気になった」

 

アルバムはブライトンとロンドンで5ヶ月余りをかけてレコーディング、全曲新曲のアルバムとしては2015年発表の『飛翔』以来。プロデュースを手がけたのは、デヴィッド・ギルモアとチャーリー・アンドリュー(マーキュリー賞を受賞したインディー・バンド、ALT-Jを手がける)アルバムは新曲8曲とともに、ザ・モンゴルフィエ・ブラザーズの「ビトウィーン・トゥー・ポインツ」のリメイクを収録。アートワークはアントン・コービンが担当。参加したミュージシャンはベースのガイ・プラット(1987年以降ピンク・フロイドのレコーディングやツアーに参加)やキーボードのロジャー・イーノ(ブライアン・イーノの弟)、伝説的ドラマー、スティーヴ・ガッドも参加。タイトル曲には今は亡きピンク・フロイドのキーボード奏者、リチャード・ライトもフィーチャーされている。またギルモアの子供たちもレコーディングに参加。娘のロマニー・ギルモアは歌とハープを担当し、「Between Two Points」ではリード・ヴォーカルで登場、息子のガブリエル・ギルモアもバッキング・ヴォーカルで参加。またもう一人の息子チャーリー・ギルモアはアルバムの最終曲「Scattered」の作詞を担当し、アントン・コービンが撮影とデザインを手がけたアルバム・ジャケットのイメージはこの詞からインスピレーションを受けている。

 

【プロダクト概要】

●デヴィッド・ギルモア『邂逅』

DAVID GILMOUR 『LUCK AND STRANGE』

2024年9月6日発売 

CD:SICP-31722(日本盤のみ高品質Blu-spec CD2)【日本盤のみのボーナストラック1曲収録!】 税込2,970円

ご予約はこちら:https://SonyMusicJapan.lnk.to/LnSCD

 

収録曲

1. Black Cat

2. Luck and Strange

3. The Piper’s Call

4. A Single Spark

5. Vita Brevis

6. Between Two Points - with Romany Gilmour

7. Dark and Velvet Nights

8. Sings

9. Scattered

<BONUS TRACKS>

10. Yes, I Have Ghosts

11. Luck and Strange (Original Barn Jam)

<日本盤CDボーナストラック>

12. Scattered (Orchestral Version)

 

●デヴィッド・ギルモア『邂逅(オレンジ・カラーヴァイナル)』

DAVID GILMOUR 『LUCK AND STRANGE(Translucent Orange Crush)』

2024年9月6日発売 

LP:SIJP-196(完全生産限定 輸入盤国内仕様オレンジ・カラーヴァイナル)税込4,950円

 

収録曲

SIDE A

1. Black Cat

2. Luck and Strange

3. The Piper’s Call

4. A Single Spark

5. Vita Brevis

6. Between Two Points - with Romany Gilmour

 

SIDE B

1. Dark and Velvet Nights

2. Sings

3. Scattered

 

Produced by Charlie Andrew and David Gilmour

Engineered by Matt Glasbey, Charlie Andrew, David Gilmour and Damon Iddins

Additional engineering by Andy Jackson and Luie Stylianou

Mixed by Matt Glasbey, Charlie Andrew and David Gilmour

  

【ミニ・バイオ】

ピンク・フロイドのギタリスト、ヴォーカリスト、ソングライターであるとともに、ソロとしてオリジナル・アルバムをこれまでに1978年『デヴィッド・ギルモア』、1984年『狂気のプロフィール』、2006年『オン・アン・アイランド』(全英初登場1位)、2015年ム『飛翔』(全世界13か国で1位)と4作リリース。1985年以降はピンク・フロイドの実質的リーダーとして1987年『鬱』、1994年『対(TSUI)』を発売。2014年にはラストアルバム『永遠(TOWA)』をリリース。1996年、ピンク・フロイドは米ロックンロールの殿堂入りを果たし、2005年、音楽への貢献によりCBE勲章(上級勲爵士)を与えられた。史上最高の偉大なるギタリストのひとりとして、ジミ・ヘンドリックスやエリック・クラプトンといった大物を押さえ、ギター・マガジンの「史上最高のフェンダー・ギター・プレイヤー(Best Fender Guitar Player Ever)」に選ばれた。デヴィッド・ギルモアとニック・メイスンはピンク・フロイドを再始動させ、2022年3月30日にウクライナのバンド、ブームボックスのアンドリーイ・クリヴニュークとともに「Hey Hey Rise Up」を録音。収益金は、ウクライナ人の苦難を和らげる手助けをしているチャリティに全額寄付された。

 

【リンク】

日本公式:https://www.sonymusic.co.jp/artist/DavidGilmour/

 

*アーティスト写真:Photo by Anton Corbijn