【BeatleDNA裏話：第15回】本物の遺伝子・息子たち～ジュリアン・レノンの巻

BeatleDNAコンピ第二弾『Power To The Pop2』（9/8発売）を発売に至る裏話連載企画、【BeatleDNA裏話：第15回】は本物のビートルズの遺伝子、ジョンの息子ジュリアン・レノン。

前回はショーン・レノンの最新プロジェクト、クレイプール・レノン・デリリウムについてお話しましたが、今回はジョンとシンシアの息子、ジュリアン・レノンです。ショーンのところでも書きましたがデュークス・オブ・ストラトスフィア「ザ・モール・フロム・ザ・ミニストリー」が許諾OKになったことによって、DISC2をサイケデリックな流れにしようと思って、まずはショーン・レノンの最新のプロジェクト、クレイプール・レノン・デリリウムにOKが出た。そこで本物の遺伝子も入れたい！って妄想が膨らんで、ジュリアン・レノンの曲をいろいろ探しました。

まあ一番有名なのは「ヴァロッテ」（１９８４年発表）ですよね。最初聞いた時はジョンの声か！？ってびっくりしたものです。武道館の来日公演にも行きましたが、ちょっとイメージ的にはPOP寄りでしたかね（アイドル的な売り方だったかも）。この曲はビリー・ジョエルでも有名なフィル・ラモーンのプロデュースでとってもいい曲なんですが、サウンドやアレンジがちょっとMORというか、AORすぎるんですよね。なので曲目を並べた時に浮いちゃうんですよね。。。。

そこで、DISC2にもはまる曲はこれしかないって思って、１９９８年の通算５作目『フォトグラフスマイル』収録の「デイ・アフター・デイ」を考えたんですが、これがまた権利元がわからない。

当時日本はAVEXから出ていたと思います。今は契約が切れていて、CDに書いてあった（P）やら出版やらいろいろ調べていくと、どうもジュリアン本人に権利があるみたい。でもしっかりとした連絡先はわからなかったんです。ということでジュリアンのサイトのCONTACTやFBのメッセンジャーなどを使って、何度も連絡を試みてみましたが、何も返答なし。。。

ということで、時間切れ間近ということもあり、あきらめ、その一つ前の通算4作目となるアルバム１９９１年発表『ヘルプ・ユア・セルフ』を聴いてたら、これだ！って曲がありました。それが「ソルトウォーター」で、ユニバーサル経由で申請したところなんと速攻OKが来ました。アルバム『ヘルプ・ユア・セルフ』はピンク・フロイドとかでも有名なボズ・エズリンがプロデュースして力も入ってたんでしょう。アルバムとしてはチャートは今一つだったんですが、この曲はシングルとして全英6位、全豪4週連続1位を記録しています

この「ソルトウォーター」、良い曲ですよね～！日本では今一つだったかもしれませんが、もっともっと認められてよい名曲だと思います。メロトロンっぽいふわふわしたイントロから、コード進行、メロディ、ヴォーカル、スライド・ギターすべてイイ。スライドギターはジョージからアドバイスをもらったという話もありました。このメロトロンな感じが今回のDISC2にもぴったりで、全体流れの中でもいい位置に配置できたと思います。是非流れの中で聴いてみて欲しいですね。