【お宝満載!ニューヨーク『Play It Loud』展:レポート⑧】ギター編:プリンスのギターは日本製も?
現在NYのメトロポリタン美術館で開催中のロックのお宝楽器満載の展覧会『Play It Loud: Instruments of Rock & Roll』。ちょうどZeppでの絶響上映を見て、あまりにも素晴らしくて、改めてプリンスのギタリストとしてのスゴさ、素晴らしさにも感服していたところ。1999年のキレッキレのライヴ、もの凄い豪華ゲストも登場する、プリンスの心身ともに頂点の時期の最高のパフォーマンスなわけですが、更にライブハウスの大音響、大画面で見ると、もう別次元の体験!このあと6月26日(水)大阪Zepp Namba 、6月27日(木)名古屋Zepp Nagoya でもございますので、お近くのかたは是非体感していただけますと。これは体感しないとホントに損ですよ!
ソニーミュージック洋楽@INTSonyMusicJP【#プリンス絶響上映 レポート!】 本日Zepp DiverCity(東京)にて開催された #プリンス 1999年のライヴ映像を爆音で楽しむ絶響上映&トークショーは大熱狂のうちに終了しました! 当イベントは来週大阪&名古屋でも開催… https://t.co/flrWj5NLQI
2019年06月20日 23:16
http://www.110107.com/s/oto/page/zepp_rave?ima=1117
ということでNY『Play It Loud』展:レポートの第8回目はプリンスで!
2007年に米ローリング・ストーン誌「史上最も過小評価されている25人のギタリスト」の特集も1位になったプリンス。でもライヴとか見ればわかるように物凄いギタリストなわけです。近年再評価もされてますが、NY METのPlay It Loud展でもプリンスは大きく展開されていました。さすが!
まず目に飛び込んできたのは、このテレキャスター・スタイルの「マッド・キャット」。プリンスの映像でもよく見ますよね。なんと、これって日本製だったんですね。パネルに「モーリス/モリダイラ楽器、長野、日本」という文字を見つけてびっくりしつつ、なんとなく嬉しかったです。
●H.S.-ANDERSON MAD CAT HS-1
Morris/Mridaira Gakki, Nagano, Japan
branded by Hohner,Trossingen,Germany
(The Prinz (1980年代) Hohner)
このギター、プリンスはホント普通に買ったみたいです。パネルには1970年代初頭ににミネアポリスのガソリンスタンドにあったのを30ドルで買ったと書いてありました(ミネアポリスの楽器店で200ドルくらいで買ったという説も?)。その後このギターは彼のメインギターのひとつとなって、ライヴやレコーディングさまざまな場面で使用、生涯に渡る愛器となっていくんですね。
「Let's Go Crazy」のビデオでも登場してますね。
このマッドキャットはドイツのHORNER社が委託して、日本のギターメーカーH.S.Anderson社が製作し、海外へ輸出していたモデル。アメリカではHONERのギターというイメージで通ってるようですが、れっきとした日本ブランド。
ちょっと調べてみたらESPの創設者の一人でもある椎野秀聰さんが職人たちと一緒にモーリスの工場で作り上げたものとのこと。1973年にデビューし、日本のオリジナルギター史の中でも極めて品質面で高い評価を得ており、現在でも国内外の市場で「ジャパン・ヴィンテージ」として需要が高いそうです。
http://moridaira.jp/h_s_anderson
この「マッドキャット」は2009年に限定復刻し、話題を集めたようです
http://moridaira.jp/posts/hs_anderson-hs1-madcat-2011
プリンスが殿堂入りした2004年の「ロックの殿堂」記念式典では、ジョージ・ハリソンへのトリビュートとして、トム・ぺティやジェフ・リン、ジョージの息子ダニー・ハリスンらオールスターキャストでビートルズの「While My Guitar Gentley Weeps」を演奏したんですが、プリンスは完全にギタリストとして参加してるんです。まさにこのH.S.-ANDERSON MAD CATのギターでもの凄いギターソロを披露するんですね。
下記の3:27あたりからラストまで続くプリンスのギターソロ、プリンス=「ギタリスト」のイメージを持っていない方はぜひ見てみてください。本当にプリンスの独壇場で弾きまくり、最後にギターを放り投げちゃうんですが、あのあと誰かきっちり受け取ったのか??心配しちゃいますけど。
この時の模様をトム・ペティは後日談としてこう語っています。プリンスはジョージ・ハリスンの大ファンだったみたいですね。
https://nme-jp.com/news/19141/
「プリンスに向かって「行け、行け」と私がうなずいていたのが見えるだろう?どこかで身を乗り出して、『これは最高だ』という合図を送ったのを覚えている。彼は熱くなってたね。ステージに“何か大きなエネルギーのようなもの”が下りてきているように感じるはずだよ」(トム・ペティ)
●LOVE SYMBOL(1993年製)
by Jerry Auerswald
これまたプリンスのトレードマークの「シンボル」をギターの形にした「Love Symbol」。ちょうどワーナーブラザーズとの契約紛争で揉めていた1993年、彼はアーティスティックな独立を取り戻すために、Princeの名前を捨て、「symbol」(the artist formerly known as Prince)に変えた頃。彼の新しいアイデンティティの一部として、楽器メーカーJerry Auerswaldが彼のシンボルの形のギターを作ったわけです。プリンスは2007年のスーパーボウルのハーフタイムショーの「パープル・レイン」他、様々なライヴで使用しています。
●MODEL C(1986年製)
by Jerry Auerswald
プリンスは、衣装や振り付けから楽器の外観やサウンドまで、あらゆる要素が芸術的なビジョンと一致するように、慎重にパフォーマンスに関するすべてのことを自らデザインした。この未来的なギターは、1986年頃のドイツの王女Gloria von Thurn und Taxisからの贈り物。
プリンスはSign o’ the Times (1987) のレコーディングのほとんどでこのギターを使用。また1987年のツアーでも使用しています。 "Alphabet Street"(1988年)のビデオと、Lovesexyツアー(1988~89年)のコンサートフィルムでもこのギターを見ることができます。
●Cherub Suit(1980年代)
by Helen Hiatt
こちらは衣装について。プリンスはこのバロック風の天使のようなパターンのスーツを1980年代半ばから後半にかけてのライヴで着用。 このスーツはプリンスと彼のデザイナー、ヘレン・ハイアットによってデザインされたそうです。
プリンスのギターはまだまだあるんですが、使用楽器についてはこちらで詳細がありましたのでご興味ある方はぜひ。
https://plutoculture.com/princeequipment/
この『Play It Loud: Instruments of Rock & Roll』はロックの「Instruments=楽器」に焦点を当てた初の大型展覧会で、ロック史に燦然と輝くアーティスト達のギターや楽器を130点以上展示、ロックの歴史的瞬間を彩どったギター、ベース、ドラム、キーボード、シンセサイザー、シタールなど国宝級ともいえるお宝アイテムの数々とともになど貴重な歴史的なコンサートポスターなども多数展示されています。アーティスト自ら提供しているアイテムも多く、貴重な楽器やメモラビリアが一堂に会し、こんな間近でお宝アイテムをまとめて見ることのできるまたとない機会となっております。10月1日まで開催されてますので、ご旅行などでNYへ行く機会があれば是非!
詳しくはこちら↓
メトロポリタン美術館
『Play It Loud: Instruments of Rock & Roll』
2019年4月8日~10月1日開催
https://www.metmuseum.org/exhibitions/listings/2019/play-it-loud
https://www.metmuseum.org/primer/play-it-loud
●プリンス"1999年"から20周年記念!『レイヴ・アン2・ザ・イヤー2000』一夜限りのライヴ絶響上映ツアー@Zepp東名阪
1999年に行われた一夜限定特別公演を収めたライヴ・フィルムの世界初!ライヴハウス上映ツアーを東名阪3Zeppにて敢行!
2019年6月20日(木) Thursday 20th June 2019 Zepp DiverCity (TOKYO)・・・終了
2019年6月26日(水) Wednesday 26th June 2019 Zepp Namba (OSAKA)
2019年6月27日(木) Thursday 27th June 2019 Zepp Nagoya (AICHI)
会場|Zepp DiverCity(TOKYO)、Zepp Namba(OSAKA)、Zepp Nagoya(AICHI)
詳しくはこちら
http://www.110107.com/s/oto/page/zepp_rave?ima=1117
●プリンス・カタログ再発プロジェクト<LOVE 4EVER>はこちら