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いよいよ遂にデヴィッド・ボウイ大回顧展「David Bowie is」が1月8日から始まります。昨日内覧会があったのですが、とにかく圧倒されること間違いなし。お越しいただいた皆さんが口々に言ってたのが、「もう一回来ます」

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300点以上の展示物は、単なるボウイのお宝を飾っているだけではないんです。ボウイの歩みとともに英国の当時の文化やカルチャーまでも見えてくるというか。

BBCのTOP OF THE POPSに出演した時の衣装と「スターマン」映像が展示されてますが、いかにこのTV番組が英国の一般家庭の度肝を抜いたか?じいちゃん、ばあちゃん、父ちゃん、母ちゃんが子供達と一緒に、茶の間で異星人のようなボウイとギンギラギンのミック・ロンソンが頬を寄せ合って一つのマイクを分けあったり、肩組んでイチャついてるようなお姿見たら、さぞかしびっくらこいたことかと思います。ここはボウイがTV画面から我々に向かって「You」と「指差す」瞬間を見逃してはいけません。

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ロンドンのV&Aで見た時は、英語があまりわからなかったので、映像などわからない部分が結構あったんですが、今回きっちり字幕も付いているので、より深く理解することができ、大変ありがたかった。ところどころにある映像は映像をじっくり見てから、それぞれの展示を見るとよりわかりやすいかもしれません。最初のボウイの幼少時代も含めたコーナーでプロジェクションマッピングの映像があるんですが、是非見てみてください(上に字幕も出ます)。

 

 

とにかくヘッドホンの機能が素晴らしく、画期的。展示を見ながら、その時代時代のボウイの音楽を聴きながら、ボウイにどっぷり浸ることができる。映像やインタビューの音声とかも含めてすべての展示物とシンクロしてて、いったりきたりしても大丈夫。これはボウイ展ならではの大きなポイントなので、絶対に展示場の中に入ったところでヘッドホンを受け取って、ヘッドホンをして見てくださいね。

 

山本寛斎さんの衣装などのコーナーではヘッドホンをはずしてフロアに流れてる音楽も聴いてみてください。ここはトニー・ヴィスコンティがこのためにリミックスしたノンストップのボウイ・メドレーが聴けるんですが、これがまたいいんです。これ売ってほしいくらい。ここでしか聴けませんので。

 

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ボウイの音楽的な変遷、様々な時代のコーナーがありますが、ボウイの手書きの歌詞とかは涙もの。字が意外とかわいいというか、丸っこいんですね。特にベルリン時代のコーナーは興味深かった。床のデザインもカッコいい。

 

 

その中で小さな日本の琴も。これは来日した時に当時の日本のファンの方がプレゼントしたものらしい。そして、これは「モス・ガーデン」で使用され、年月を経てここ日本に戻ってきた。当時これをプレゼントした方がここで見ることできたらなんて素敵なことなんでしょ。

 

 

日本独自の特別コーナーとかもあって、そこは「戦場のメリー・クリスマス」の当時を北野武氏と坂本龍一氏が振り返る最新の貴重なインタビュー映像も。

 

 

最後には四方全面ボウイの映像に囲まれる部屋に圧倒されます。ここは様々な映像が流れますので是非じっくり居座って感じていただきたい。「ボウイを浴びる」って感じなんです!

 


 

なんて書いてるのも、ほんのほんの一部にすぎません(一番下のほうにある内覧会の記事や写真などもご参照)。とにかくいろんなことを「感じる」事が出来る展覧会です。本気でじっくり見ると2時間、いや3時間コースかも。それだけの価値があると思いますし、今までのこの手のミュージシャンの展覧会とはレベルが違うスケール感、展示の仕方、空間や照明を含めて、まるで海外の美術館を見てるような、カッコよさも感じてもらえるかと思います。全世界で行なわれたボウイ展が、異常なリピーター率の高さだったってのもわかっていただけるかと。

 

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最後に一つ。

 

絶対見逃してほしくないのが、全ての展示を見た後、エレベーターに乗る直前にある、「DAVID BOWIE IS A JOY FOREVER」とタイトルされたモニターに映るボウイのコメント映像。

 

 

「お誕生日おめでとう・・・」ってボウイが答えてるんですが、これって2002年の『ヒーザン』のアルバムの日本取材の時の映像で、実はよくある“日本のファンの皆さんにメッセージをどうぞ”って質問に対しての答えだったんです。ボウイの笑顔と、続くコメントも気が効いている。こんな切り返しをするアーティストなんて見たことないですが、なんて素敵な答えなんでしょ。詳しくは是非会場でご覧ください。こちらも他国では流れる事がなかった、特別な日本独自のボウイのコメント映像、きっと「最高!」ってみなさん思うはず。




1月8日から4月9日までの開催期間中に誕生日をここに来ると、ボウイが誕生日をお祝いしてくれるってことでもありますので、もし該当する方いたら誕生日に行ってみるのもいいんじゃないかと。エレベーターに乗る前に見逃さないでくださいね!

グッズも思わず買いたくなるものばかり。我が家では既にかなりの金額を散財してしまいまってます・・・。会場限定のアナログも即完売必至です!!


 

 

 

ボウイが好きならもちろんですが、ロックが好きなら、ちょっとでも音楽が好きなら、英国が好きなら、もしくは音楽でなくてもファッションや文化やカルチャーに興味ある人なら、きっと何かを感じてもらえる展覧会です。このスケール感でせっかく日本にきてくれたんですから是非一度体感していただき、「ボウイを浴びて」いただけますと幸いです!

 

キュレイターの方が言ってた言葉で印象的だったのが、このイベントとは「クリエイティヴィティ」とはどういうことなのか?というものを感じられるものになっている。まさにタイトルに込められた「DAVID BOWIE is」のあとに続く言葉は皆さんに投げかけていて、あてはまる言葉はそれぞれの皆さんにとっての思い出でもあり、曲でもあり、アルバムであり、それが流れていた場面でもあり、もしくはこの場所からスタートするものでもあり・・・展示もそんな想像力を喚起するような「ヴィジュアル・ランドスケープ・サウンドトラック」のようなイメージを目指したんだそう。

 

よくぞ、この日本まで来てくれました・・・ただただ感謝感激でございます。見なきゃ損です!

 

(*Photo by Shintaro Yamanaka(Qsyum!))

 

●DAVID BOWIE is公式サイト

http://davidbowieis.jp/

 


様々な番組も予定されています。これも面白そうですよ!

●1/8(日)20:45~ WOWOW「ノンフィクションW デヴィッド・ボウイの愛した京都」

トレイラー

http://www.wowow.co.jp/detail/110006   


WOWOWでは1/8は18時から「洋楽主義」19時から「デヴィッド・ボウイ ジギー・スターダスト 1973   」と連続放送!
http://www.wowow.co.jp/pg_info/wk_new/012047.php   

●1/9(月)NHK-FM「デヴィッド・ボウイ三昧」の10時間生放送。様々な著名人のコメントも!


 
 

http://www4.nhk.or.jp/zanmai/323/

 

●展示の数々の写真など

●内覧会の模様

 

 

 

 

【DAVID BOWIE is公式サイト】

http://davidbowieis.jp/

https://www.facebook.com/davidbowieisjp

https://twitter.com/davidbowieisjp